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2017年5月28日 (日)

夢魔の標的 其の弐

 大阪府立阿倍野女子高等学校へと続く通学路の小道。
 女子高制服に身を包んだ一団が次々と通り過ぎる。
 スクールゾーンとなっているこの時間帯には自動車は通れない。
 ために、道いっぱいに広がってゆったりと歩いている。
 その中に、逢坂蘭子の姿もあった。
 春のそよ風に、そのしなやかな長い髪がそよぎ、つと掻き揚げる仕草には、まさしく今時の女子高生の雰囲気をかもし出していた。
「蘭子~!」
 と、突然背後から声が掛かった。
 立ち止まり、振り返ると、同級生の鴨川智子が小走りで駆け寄ってくる。
「おはよう、智子」
「おはよう、相変わらず早いわね、蘭子」
「門限ぎりぎりに駆け込むというのは、性にあわないのでね」
「何事にも、心にゆとりを持って行動する……ってか?」
「そういうこと」

「おはよう!」
「おはようございます」
 見知った友達同士や先輩・後輩が挨拶を交わしながら、次々と学校の校門をくぐり、自分たちの教室へと向かう。
 1年3組とプレートの掲げられた教室の前。
 蘭子と智子の二人が中へ入っていく。
「おっはよう!」
 手を上げて大きな声で先に来ていたクラスメートに挨拶をする智子。
「おはよう智子。相変わらず元気ね」
「元気が取り柄やからね」
「おはよう蘭子」
「おはよう、静香」
 たちまちのうちに仲良しグループが集まってくる。
 そしていつものように他愛のない会話がはじまる。
 昨晩のTV番組のことや、誰それが男の子と云々とか話題は尽きない。
 やがて予鈴がなって、それぞれの自分の席へと分かれて授業の始まりを待つ。

 一時限の授業がはじまる。
 教本を読む教師、名前を呼ばれて立ち上がり、指定された箇所を読誦する生徒。
 黒板に書き綴られた内容を、ノートに書き写す生徒。
 蘭子もまたそんな生徒の一人として、窓際の席で楚々として授業を受けていた。

 どこの学校でも見られるごく普通の授業風景であった。

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