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2017年10月28日 (土)

梓の非日常/第三章 旅行会社

梓の非日常/第三章 ピクニックへの誘い

(四)旅行会社  教室。  梓と絵利香が戻って来る。 「今、確認中だから、ちょっと待ってくれるかな」 「わたしの方は、大丈夫だって。運転手の日当と燃料代分貰えればいいって」 「宿の方が取れるかどうかは別として、とりあえず場所は蓼科高原でいいと思うんで すけど、いかがでしょう。ピクニックなんかいいですよね」 「いいね。どこかの河原でバーベキューというのもいいかも」 「こういうことは旅行会社に相談してみるのがいいわ。近くにあるから行ってみまし ょう」 「そうね。そこ絵利香ちゃんの親戚の旅行会社でしょ」 「こほん……」  よけいなことは言わないで、といった表情を梓に投げかける絵利香。  というわけで学校を出て、近くにあるという旅行会社へと向かう一行。  鞄にストラップで繋がれた梓の携帯電話が鳴る。 「はい、梓です。麗香さん、それで? うん、わかった。ありがとう。それで、お願 いします」  携帯を切り、二つ折りにして、鞄に戻す梓。 「研修保養センターの予約が取れたわ」 「本当ですか?」  目を輝かせて確認する鶴田委員長。 「うん。三十一人全員泊まれるよ」 「あの、それで。宿泊代なんだけど……」  宿代をクラスメートから集めるとしても限度がある。  普通の旅行のように一泊数万円というのではとても無理だ。 「あ、それなら、ただでいいんですって」 「ええ! ただ?」  信じられないという表情。 「ええと……」  言い訳を考えている梓だが、妙案を思い付く。 「そ、そうなの。実は、ホテルの従業員の研修があるんですって。その研修の一貫の 実務体験ということで、あたし達の接待をするそうなの。だから、お代は頂けないっ て」 「研修か……そういえば、研修・保養センターだっけ。それもありかな」 「そうそう。あはは」  苦笑する梓。絵利香も、くすっと笑っている。  旅行会社の玄関前。  国内旅行はもとより海外旅行も手掛ける大手である。 「ちょっと、会ってもらえるか聞いてくるから待っててね」  一人で中に入って行く絵利香。  受付嬢が絵利香の姿を見て、明るく声をかけてくる。 「お嬢さま、いらっしゃいませ。梓さまは、今日はご一緒じゃないのですか?」 「こんにちは、河内さん。梓ちゃんは、お友達と外で待ってもらっているわ」 「そうでしたか。それで、今日はどのようなご用で? 確か連休には蓼科に行かれる と伺っておりますが」  今日決まったばかりなのに、すでに全社的に連絡が届いているらしく、旅行のこと を切り出す受付嬢。 「実はそのことで相談にのってもらいたいの」  絵利香は実情を受付嬢に話した。 「わかりました。今は吉野が明いていますので、彼に担当してもらいましょう」 「お願いします」  玄関前。 「なあ、絵利香さんて、もしかしてこの旅行会社の人? ほらここに書いてあるよ」  鶴田が指し示したのは、旅行会社の看板であった。国際観光旅行社という会社名の 下に、篠崎グループと書かれている。  ……あ、見つかっちゃったか…… 「さ、さあ。あたしは、知らないわ。親戚と言っていたから、名前が同じでも不思議 じゃないでしょ」 「そりゃまあ、そうだろうけど。篠崎グループといえば造船・海運業では業界一を誇 る篠崎重工が親会社だよなあ。タンカーやジャンボジェット機の保有数は世界一だそ うだ」 「そ、そうみたいだね。あはは……」  冷や汗かき、しどろもどろの梓。

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