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2017年10月12日 (木)

梓の非日常/第二章 女子テニス部

梓の非日常/第二章 スケ番グループ(青竜会)

(三)女子テニス部  三日後の放課後。  女子運動部の更衣室兼部室が立ち並ぶ女子クラブ棟に現れた梓と絵利香。  女子テニス部というプレートが掲げられた部屋の前で立ち止まる二人。 「ここみたいね」  ノックして中に入る二人。  そこには着替え中の女子テニス部員達がたむろしていた。 「あなたは?」  見知らぬ来訪者に不審げをあらわにする部員達。 「空手部の新入部員の真条寺梓と申します。こちらで着替えをしてくれというので、 尋ねてきました。着替えさせていただきませんか?」 「ああ、聞いているわ。構わないわよ」  奥から三年生とおぼしき人物が出てくる。 「わたしは、キャプテンの木杉陽子。ロッカーはそこの左端のを使って頂戴、空手部 からロッカーと部室使用料をもらってるから遠慮しなくていいわ。一応ネームプレー ト入れといたからね」 「はい。ありがとうございます」  名前を確認して扉を開ける梓。 「あれ! あたしの名前が」  梓の隣のロッカーに篠崎というネームプレートが刺さっていた。 「ああ、それね。一人はマネージャーだから着替える必要ないけど、荷物とかあるか ら一応二人分用意しておいてくれってね」 「う……。いつのまにマネージャーにされちゃったのかしら」 「あはは、いいじゃない」 「まさかあなたが勝手にやったんじゃないでしょねえ」 「あのねえ……あたしが、絵利香ちゃんの嫌がることすると思う?」 「ん……とすると、あのキャプテンかしらね」 「だと思うよ。絵利香ちゃん、きれいだからね。一人でも多くの女の子を入れたかっ たんじゃないかな」 「そちらのあなたは確か入学式の時、新入生代表で答辞を読んだ子でしょ」 「はい。篠崎絵利香です」 「ということは首席入学ということね」 「はい。でも梓ちゃんも次席なんですよ」 「ほう……ふーん……」  二人をためつすがめつ見つめるキャプテン。  ……この二人が今注目の新入生か。どちらも甲乙つけがたい美貌と成績。しかもア メリカからの帰国子女ということ……空手部の山中君が、二人を天使のような美少女 と形容していたけど、ほんとに可愛い子だわ……うちにもぜひ欲しい…… 「ねえ。二人とも、テニス部に入らない?」 「テニス部に?」  ……そうよ。女子テニス部には華が必要なのよ。彼女達を慕って多くの部員が集ま るわ。試合になれば観客席の人々は、コートを駆け巡る美貌の少女を目で追い掛け、 そしてため息をつくのよ……  しばし夢想にふけるキャプテン。 「テニス部だったら、中学でやってた絵利香ちゃんね」 「そうか。篠崎さんはテニスやってたんだ。なら決まりね」 「勝手に決められても困りますけど……それより梓ちゃん。そろそろ集合時間よ」 「あ、そうか」  制服を脱ぎ、着替えをはじめる梓。 「ま、いいわ。まだ入学したばかりだからね。じっくり考えて、答えを出して頂戴」 「うーん……」 「一応鍵を渡しておくわ。空手部とは部活の日時が合わないから」  キャプテンは、予備鍵と記された札の付いた鍵を、梓に手渡した。 「それと着替える時はしっかりと戸や窓を閉めてカーテンを引いてからにしてね。覗 きをする男の子がいるから」 「この学校には、覗きをする不届き者がいるんだ」 「そうなのよ、注意してね。そういえば二人は女子中学から来たんだっけ。男の子に は免疫がないんだ……と、思ったけど、空手部に入るくらいだから、そうでもないか ……交際してる?」 「男の子とは、話しをしたこともありません。稽古で男性武道家と手合わせをお願い している程度です」 「そうか。なら安心ね」  ……そうよ。華となる女の子は、清廉潔白でなければいけないものね……  道着の帯をきりりと締め、 「よし、これでいい」  襟をぴしっと直しながら、姿勢を正す梓。 「うん、やっぱりこれを着ると身が引き締まるわ」 「わたしとしては、スコート姿の方が似合ってると思うけどね」  絵利香がつぶやくと、 「そうでしょ、そうでしょ。絶対スコートの方が似合っているよね」  と、即座にキャプテンが切り替えしてくる。  どうやら二人をテニス部に強引に入部させようという魂胆がありありだった。  長居しているとその強引さに負けそうになりそうだ。 「もう……。行きます」  ロッカーの扉をぱたんと閉めて、憤慨ぎみに歩きだす。 「あ、待ってよ」  置いてけぼりにされそうになって、あわてて追い掛ける絵利香。 「それじゃ、失礼します」

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