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2018年2月 5日 (月)

梓の非日常/第八章・太平洋孤島遭難事件 戦闘配備につけ!

梓の非日常/第八章・太平洋孤島事件

(十二)戦闘配備につけ!  ふうっ。  と深呼吸をする梓。 『お嬢さま、これより当艦は、戦闘艦として太平洋艦隊の指揮下に組み入れます。よ ろしいですね』 『仕方ありませんね。指揮権を委ねます。が、念のためにお聞きしますが、核弾頭を 搭載してるというのは、本当のことなのですね』 『間違いありません。二十四基のミサイル発射管のうち半数の十二基にトライデント D5型核弾頭ミサイルが搭載されています。ちなみに残りの十二基の内、八基がトマ ホーク巡航ミサイルと四基がハープーン対艦ミサイル用に換装されています』 『謝って発射するようなことはありませんか?』 『それは、ありません。核弾頭ミサイルを発射するには、【NORAD】北米大陸防 空総司令部から発令されるランチコードを入力した上で、艦長と副長が持つ発射キー を同時にスイッチオンしなければならないのです』 『つまり一人だけの操作ミスでは、発射は不可能といわけですね』 『その通りです』 『一体どこの軍隊が襲ってきているのですか?』 『国籍・所属一切不明です。海賊としかいえません』 『やっぱりこの艦を拿捕しようとしているのでしょうか?』 『それも不明です』 『わかりました。それでは、後をお願いします』 『ありがとうございます。それでは、お嬢さまは居住区のみなさまの所へお戻りくだ さい。部下に案内させます』  梓が統合発令所から立ち去ると同時に、 『ようし、いっちょやってやるか。久しぶりの戦闘だ』  と艦長は指を鳴らした。 『やはり軍人なら戦場に身を置く事こそ本分というものですね。提督になって地上勤 務となるのも考えものでしょう』 『そうだな。空母のような水上艦なら、提督となってもそのまま機動部隊司令官とし て、旗艦勤務で艦隊を直接運用指揮することもできるのだが、潜水艦にはそれがない』 『艦内放送の用意が整いました」 『全乗組員に告げる。現在、所属不明の駆逐艦三隻から攻撃を受けている。只今より 当艦は、探査船の任務から戦闘艦として、ARECの手を離れて合衆国海軍太平洋艦 隊の指揮下に入った。戦闘員は所定の位置へ、研究員は待避所へ移動、五分以内に完 了せよ。なお、居住区のお客様方には、なるべく静かにして、音をあまり立てないよ うにお願いします』  放送を終えて、呼吸を整える艦長。 『艦の状態は?』 『良好です』 『SINS(慣性航法装置)は正常に作動中です』 『NTDS(海軍用戦術情報処理システム)も正常作動中』  潜航状態では、太陽や星による天測航法やGPSなどの衛星航法など、海上で行え る艦位測定ができない。そこで精密なジャイロスコープや加速度計にコンピューター を接続して真方位を決定するのがSINSである。宇宙ロケットにも使われているも のとほとんど同じと考えていいだろう。また、すべてのセンサー(感受装置)からの データを処理し、状勢判断と各種兵器への攻撃指揮を統制するのがNTDSである。 兵器自体の攻撃性能はもちろんの事だが、現代戦では一撃必中を可能にする電子装備 の能力のほうがはるかに重要になってきている。 『お嬢さまは?』 『居住区に戻られました』 『よし。全区間の防水扉を閉じろ』 『防水扉、閉鎖します』  全艦を、防水区画ごとに隔てている防水扉が、次々と閉鎖されていく。 『防水扉、閉鎖完了』 『艦長。艦隊司令部より入電。現在、CVN-72空母エイブラハム・リンカーンより、 F/A-18E 戦闘機が緊急発進、当海域に向かっています』  潜航状態では通常の通信は行えないが、超長波の電波なら海面下数メートルは届く ので、適当なアンテナがあれば受信だけはいつでも可能だ。 『援軍来るだな。しかし、第七艦隊のリンカーンが何でこっちにいるんだ? 日付変 更線から東の太平洋領域は第三艦隊の担当だぞ』 『補修かなんかで、たまたまハワイに寄港する途中じゃないですか。それに、当艦も 一応第七艦隊所属ですし、リンカーンが援護に回るのは自然でしょう』 『そっか、まあいい。ともかく、こっちから攻撃するぞ。アクティブソナーによる探 知開始、ミサイル発射管一号から四号、ハープーンミサイル装填』 『アクティブソーナー探知開始します』 『ミサイル発射管、一号から四号までハープーンミサイル装填』 『敵艦。まもなく爆雷投下ポイントに到達』 『深度を変えますか』 『まだ早いな。今深度の計測中だろう。取り舵三十度』 『取り舵、三十度』

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