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2018年3月 1日 (木)

梓の非日常/終章・生命科学研究所 告白

梓の非日常/終章・生命科学研究所

(七)告白  中へ入ると早速受付嬢に捕まった。 「いらっしゃいませ」  業務用顔で笑顔を見せてはいるが、口調は不信感を顕にしていた。まあ、人相の悪 い慎二が一緒にいれば当然かもしれない。 「当研究所に何かご用でしょうか?」 「あ、ついさっき女の子が入ってこなかったかと」 「どういうご関係でございましょうか?」 「こ・い・び・と・です!」 「はあ……?」 「誰が恋人よ。勝手に決めないでよ」  突然聞き慣れた声が後ろから聞こえてきた。 「梓ちゃん!」 「後をつけてきたのね」  長い髪を掻き上げながら、うんざりというような表情の梓。もちろん慎二に対して である。 「おうよ! 悪いか」 「悪いわよ!」  いかにも機嫌が悪そうである。  受付嬢が梓の耳元でひそひそと尋ねる。 「あの……。この方々はお嬢さまのお友達ですか? 特に柄の悪い男の子……」 「一応そういうことになってる」 「梓ちゃん教えてよ。ここで何をしているのか……」  内緒にされていることで哀しそうな顔をしている絵利香。  その表情が梓の同情心をさそう。 「わかったわよ。案内してあげるわよ。ついてきて」  先に立って歩きだす梓。 「まあそういうわけだから、この二人連れて行くね」 「お嬢さまさえよろしければ結構です」 「んじゃね」  軽く手を振る梓。  三人並んで地下研究所へと降りていく。  そして例の扉の前に立ち止まる。 「なんだこれは?」 「見てわからんのか、扉だよ」 「それくらいは判ってるよ。なぜこんな頑丈そうな扉があるかだよ」 「決まっているじゃない。企業秘密を守るためよ。ここにIDカードを差し込んで、 あ! こっちが手のひらの血管分布模様や指紋を照合する機械ね」  さすがに絵利香だけあって、状況分析能力は高い。 「とにかく、梓ちゃんが秘密にしているものがこの奥にあるというわけだ」 「まあね……」  梓は端末を操作して扉を開けた。 「言っとくけど勝手に歩き回らないでよ。警報とか鳴るかも知れないからね」 「判ってるよ」  通路を歩いて、あの部屋の前で立ち止まる。 「絵利香ちゃん、ほんとにいいの?」 「なにが?」 「気絶したりしないでよ。かなりキモイのがたくさんあるから」 「そ、そうなの?」  少し心配顔になる絵利香。 「でも梓ちゃんに関係していることなら……」  勇気を奮い起こして姿勢を正す絵利香。 「じゃあ、いいのね」  端末を操作して扉を開ける梓。  静寂の中に扉の開く音が静かに響き渡る。  と同時に中から異様な音が聞こえてくる。 「やたらその辺を触らないでね。セキュリティーに引っ掛かると面倒だから」  念のために再度確認を入れる梓。 「どうなるんだ?」 「知らないわよ」 「やってみるか?」 「怒るからね」 「冗談だよ」  研究室の中に入る三人。

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