最近のトラックバック

2021年3月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

他のアカウント

« 銀河戦記/鳴動編 外伝 王太子誘拐 後編 | トップページ | 銀河戦記/鳴動編 外伝 レイチェル 前編 »

2018年4月 4日 (水)

続 梓の非日常/第一章・新たなる境遇 パーティー

続 梓の非日常/第一章・新たなる境遇

(五)パーティー  ジャンボジェットはあっというまにアメリカへ到着する。  着陸先は真条寺家の財力を注ぎ込んだ私設国際空港。  私設ながらも、すぐ近くにあるジョン・F・ケネディー空港に勝るとも劣らない、 国の入出国管理局や税関そして検疫施設などもある、正式に国際的に認められた空港 である。  その空港に、次々と各国政府専用機が発着を繰り返している。  もちろん梓の十六歳の誕生日を祝う各国の親善使節が乗り合わせているのだ。  自国で専用機をチャーターできない国家や個人には、真条寺家の自家用機で送り迎 えの用意がしてある。  空港からは、アメリカ本国に入国する一般のゲートの他、真条寺家の屋敷に通ずる 直通ゲートがある。  直通ゲートを通るには二種類の方法がある。  入出国管理局で正式に手続きして入国する場合。  仮上陸許可証を受けて臨時的に真条寺家や隣接の国際救命救急医療センターに来訪 する場合。但しこの場合は、真条寺家の敷地内から外へ出ることはできないことにな っている。慎二が以前に医療センターに運ばれた際や、今回の真条寺家訪問はこの制 度を利用したのである。 「ここへ来るのは二度目だけど、相変わらず大きな屋敷だなあ。こんな大きな屋敷に 住んでいる主は、梓ちゃんとお母さんの二人だけで、後の数百人に及ぶ人間は全員使 用人だもんな。信じられないよ」  梓の十六歳の誕生祝賀会が盛大にとりおこなわれることになった。  次々と真条寺家に集まってくる人々。  各国の政府代表・首脳はもちろんのこと、分家の傘下にあるグループ企業や主要取 り引き企業のトップ達も招待されていた。もちろんその中には篠崎重工も含まれてい る。  屋敷内に用意された客間で、カクテルドレスに着替えた絵利香が歩み寄ってくる。 『改めて、お誕生日おめでとう、梓ちゃん』  その梓も、この日のヒロインにふさわしい豪華なカクテルドレスを身に纏って、来 客達の挨拶を受けていた。 『ありがとう、絵利香ちゃん。今日は楽しんでいってね』  ここでの公用語は英語となっている。自然に英語で会話をする二人。 『で、慎二君は?』 『相変わらず食ってるよ』  と梓が視線を移す先には、立食パーティーのテーブルに並べられた豪華な食事にか ぶりついていた。 『あはは……。何も言えないわねえ』 『他人の振りするに限るね。なんでお母さんが呼んだのかは知らないけどね』 『命の恩人だからでしょう?』 『たぶんね』 「ほへえ! ニュースでよく見る人物が一杯いるぜ! あいつはロシア大統領、であ いつがフランス大統領、英国皇太子に……あ! あいつは北朝鮮国家主席じゃない か!! 何でこんなところにいるんだよ」 「ここは一種の大使館的存在で治外法権が適用されているんだよ。アメリカの警察も 軍隊も、許可なく敷地内に入ることはできないんだ。だからアルカイダのオサマ・ビ ンラディン氏が潜伏していても捕らえることはできないのさ」  英語を話せない慎二のために、日本語で答える梓。 「まさか本当に潜伏してないだろうな……」 「いるわけないだろう。たとえで言っただけじゃないか」  さて治外法権であるが、外交使節や国家元首、当該国家の許可を得て領土・領海内 に入った軍隊や軍艦、国際司法裁判所の裁判官や国際連合の事務局長や事務局首脳と その家族に対しても治外法権が認められているのは周知の通りである。真条寺家がど のようにして治外法権の権利を得られたかは、実際のところ謎とされている。国際空 港や国際救急救命医療センターをその敷地内に有しているからという説や、莫大な税 金を納め国家を揺り動かすことのできる闇の大統領府としての存在を認めさせた経緯 説などがある。  前者の説が自然な流れであろうが、後者にしても真条寺渚が米国大統領や太平洋艦 隊司令長官と懇意である事実がその信憑性を高めている。
ちなみに文中の称号などについては、執筆当時のものです。

ポチッとよろしく!

11

« 銀河戦記/鳴動編 外伝 王太子誘拐 後編 | トップページ | 銀河戦記/鳴動編 外伝 レイチェル 前編 »

梓の非日常」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 銀河戦記/鳴動編 外伝 王太子誘拐 後編 | トップページ | 銀河戦記/鳴動編 外伝 レイチェル 前編 »