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2018年5月13日 (日)

銀河戦記/鳴動編 第十五章 収容所星攻略 VII

第十五章 収容所星攻略

                VII  紆余曲折はあるものの、艦載機同士の空中戦は、経験豊富なハリソン編隊側に有利 だった。勝敗は短時間で決した。もはや敵艦隊に航空兵力はなくなり、悠々と艦載機 による敵戦艦への攻撃を敢行することができるというわけだ。 「カーグ編隊に、敵戦艦に集中攻撃を指示。ハリソン編隊を帰還させて弾薬を補給す る」  艦載機を失って存在価値のなくなった攻撃空母を攻略するのは無意味。強力な火力 を有した戦艦から叩くのはセオリーである。  もちろん敵戦艦とて黙って見ているはずがなかった。 「敵戦艦がこちらに向かってきます」 「艦隊戦に持ち込むつもりね。圧倒的な火力差がある分、こちらの不利となります」 「でもこちらの方が足が速いですよ」 「そうね。艦隊を二編成に分けます。セラフィムのオスカー大尉に連絡して」  通信が交わされて、スクリーンに副指揮官のジャネット・オスカー大尉が出た。 「オスカーです」 「AからF中隊を指揮して、取り舵全速前進しつつ、巡航艦及び駆逐艦で側面攻撃、 敵艦隊をかわしてその後方に回ってください」 「了解しました。取り舵全速前進で左側面から攻撃、敵艦隊の後背に回ります」  通信が終わりオスカー大尉率いる編成部隊が取り舵で離れていく。 「こちらは残る部隊を率いて右側面から攻撃を行います。全艦面舵、全速前進」  両編隊が敵艦隊を取り囲むようにして、両側面からの攻撃を開始するために移動を はじめた。速力差があるゆえの包囲網である。 「本隊の全艦に伝達。艤装兵力を敵艦左舷に集中」  舷側に艤装された兵器は、艦首粒子ビームに比べれば威力は一桁も落ちる。敵艦を 撃沈するには心もとなく、ビームシールドを貫けない場合が多い。が、敵艦に捕捉さ れることなく高速移動しながら攻撃するにはこれしか方法がない。それでも砲数が多 いのを頼りに数撃ちゃ当たるだし、長距離誘導ミサイルを迎撃するくらいはできる。  本来大昔の地球古代史大航海時代の戦艦決戦では、艦砲射撃をより有効利用するた めに敵艦隊に対して、舷側を互いに向かい合わせて撃ち合ったものだった。  しかし最新の主力兵器は粒子ビーム砲であり、粒子加速器を直列に並べて威力を増 大させるために、より長大な空間が必要となって艦首にしか搭載できない。当然とし て戦い方も舷側併進から、正面に向き合ってのビーム攻撃戦になっている。  セイレーンの艦載機発着ドッグ。  ハリソンの機体がすべるように着艦してくる。 「弾薬を積み込んだらすぐに出るぞ。急いでやってくれ」  甲板作業員に指示を出しつつ、パイロットの控え室に入るハリソン。自動販売機に IDカードを挿し入れて、飲み物を購入している。 「少佐殿、そんなに急ぐ必要はないのではないですか? 戦況は圧倒的に有利です」  パイロット控え室に詰めている管制スタッフの一人が話しかけてきた。 「馬鹿野郎! 油断大敵火の用心というじゃないか」 「なんですか……それ?」 「何にせよ。ジミーには負けたくないからな」 「結局はそれなんですね」 「当たり前だ!」  ガラス張りの部屋の向こう側では、着艦した機体への再装填が大急ぎで行われてい た。

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