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2018年7月23日 (月)

銀河戦記/鳴動編 第十九章・シャイニング基地攻防戦 IX

第十九章 シャイニング基地攻防戦

                 IX  そこへ青ざめた官僚が飛び込んでくる。 「大変です。第十七艦隊が隊員全員の意志でシャイニング基地からの撤収を開始しま した」 「なんだと!」 「馬鹿なことをぬかすな。苦労してシャイニング基地を奪還したんじゃないか。それ を放棄するなんてことするか?」  その言葉にクライスター議員が反問する。 「おや、シャイニング基地を奪還するのに、提督がどれだけ苦労したかをご理解頂い ているようですな。それでも処断なさるとおっしゃる」 「問題が違うじゃないか」 「どう違うのですか」  顔を突き合せるように言い合う審議官達。 「みなさん。内輪もめなどしている状況ではありません。これをご覧ください。特別 報道番組のビデオ映像です」  事務官が、操作して会議場正面スクリーンにTV報道番組を映しだした。  マルチビジョン方式で各TV放送局が音声と映像を流している。 『本日。第十七艦隊司令官アレックス・ランドール准将が軍法会議にかけられている ことが判明いたしました。シャイニング基地防衛の任において一時的にせよ、命令を 無視してこれを放棄撤退したことへの責任が追求されています。なお、これに抗議し て第十七艦隊の全員が辞表を明示して、全艦隊が本国に向けて帰還をはじめました。 これによって第十七艦隊駐屯地であるシャイニング基地、カラカス基地は完全に無防 備となっております。両基地はバーナード星系連邦の侵略を防ぐ要衝であり、最前線 にある同盟の最重要基地であるために、今まさに連邦軍の驚異にさらされていること になります……』  ビデオ映像にはシャイニング基地を撤収する第十七艦隊が映し出されていた。各T V放送局一様に、シャイニング基地を撤収していく様を放映している。背景のシャイ ニング基地が次第に遠のいていく。 「馬鹿な!」 「第十七艦隊の連中は、一体何を考えているんだ」 「こんなTV放送をすれば、連邦に両基地が無防備であることをさらけ出して、侵略 の驚異にさらされるということが、わからんのか」  各TV放送局の番組は続いていた。 『第十七艦隊の隊員全員の総意として、『提督がシャイニング基地を放棄撤退したこ とへの責任が追求されているのであるならば、今ここで我々があらためてシャイニン グ基地を放棄撤退したところで、それを責任追求するにはあたらないであろう』とい うコメントが艦隊情報部より寄せられています』 『ランドール提督は、シャイニング基地を一時放棄してクリーグ基地に向かい、完全 包囲されていた第八艦隊を救援して、敵艦隊を撤退に追い込みました。その後で、再 びシャイニング基地に戻って三個艦隊を策略してこれを撃破し、基地を無事に取り戻 したのです』 『第十七艦隊及び第八艦隊の隊員達の生命、そして共和国同盟の全国民の窮地を救っ たランドール提督は、シャイニング基地を一時放棄して占領を許したその責任だけを 問われ、今まさに糾弾されようとしています』 『今回の件もそうですが、軍部がランドール提督を煙たがっていたのは、周知の事実 であります。そもそもが、敵三個艦隊が迫っているというに、一切の援護艦隊を向か わせるわけでもなく、ランドール提督の第十七艦隊のみに防衛の責任を押し付けたの です。これはどう考えてもランドール提督を見殺しにしようしたとしか思えません。 しかし期待に反してランドール提督は、無事シャイニング基地を奪還してしまった。 そこで軍部は、シャイニング基地を一時放棄したことを軍規違反として処罰しようと しているのです』

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