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2018年12月 8日 (土)

妖奇退魔夜行/蘇我入鹿の怨霊 其の廿壱

 陰陽退魔士・逢坂蘭子/蘇我入鹿の怨霊 其の廿壱

(廿壱)夜の辻斬り
 その夜のことである。
 旅館で一息ついていた時、布都御魂を収めた鞘袋が震えて微かに輝いている。
「布都御魂が感応しています」
「ほんとうか?奴が七星剣を持って動き回っているのか」
「そのようです」
「応援を呼ぶか?」
「いえ、多人数で行動すれば感ずかれます。私一人で対応します」
「女の子が一人で夜に出歩けば、警察官に職質されて身動きできなくなる。私が一緒に
いた方が良い。それに万が一の時にはコレがある」
 と、背広の内側に隠しているホルダーから拳銃を取り出して見せた。
 怨霊に対しては拳銃が役に立つはずがないが、少なくとも人間である石上直治に対し
ては有効であろう。
「わかりました。課長と二人だけで行動しましょう」
「良し」
 旅館を出て、夜の街へと出陣する二人であった。
 布都御魂に導かれるままに……。


 夜の帳が舞い降りた街中。
 辻を吹き抜ける風は、淀んで生暖かい。
 夜道を歩いている女性。
 時々後ろを振り向きながら、小走りで帰路を急いでいる。
 後ろにばかり気を取られていたせいか、前方不注意で何かに躓いて倒れてしまう。
「痛い!」
 足元の暗がりを探るように見たそこにあったものは人のようであった。
 泥酔で寝込んでしまったのか、交通事故のひき逃げで倒れているのか。
「もし、大丈夫ですか?」
 声をかけても返事はない。
 それもそのはず……。

 首がない!

 悲鳴を上げる女性。
 その悲鳴を聞いて駆け寄る人影。
「どうしましたか?」
 尋ねられても声が出せず、横たわる遺体を指差す。
「こ、これは!」
 遺体を確認して、携帯無線を取り出す。
 巡回中の警察官だった。
 女性の一人歩きを心配して、声を掛けようとしていたのである。
「こちら警ら132号、本部どうぞ」
『こちら本部、警ら132号どうぞ』
「こちら警ら132号、鳴門町132番地にて殺人と思われる事件発生。遺体は首が切
断され遺棄された模様。302号連続殺人犯の犯行と思われる。至急、応援急行を乞
う」
『こちら本部了解した。直ちに応援を向かわせる。現場の保存に尽力せよ』
「こちら警ら132号、了解」
*注・警察無線はデジタル化以降、どのように行われているか不明。各警察機構によっ
ても違いがあり、一応の目安ということで……。
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