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2019年1月 8日 (火)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第一章 II

第二部 第一章 中立地帯へ(火曜劇場)

                 II  艦橋のすぐそばにある高級士官専用ラウンジ。  アレックスや艦隊参謀達が休憩を取ったり、作戦立案のための会合を図る場所であ る。コーヒーやサンドウィッチなどの簡単な軽食をとりながら、全体的な作戦会議に 諮るための身内的な会議を行っていた。  同席しているのは、アレックス以下、パトリシア・ウィンザー、ジェシカ・フラン ドル、スザンナ・ベンソン、そして航海長のミルダ・サリエル少佐である。旗艦艦隊 所属ではないジェシカは本来ここにいるはずのない人物なのであるが、第十一攻撃空 母部隊の指揮をリーナ・ロングフェル少佐に任せて、強引について来てしまったので ある。  彼女達参謀はもちろんのこと、艦橋オペレーター達全員にしても、アレックス以外 に男性が一人もいないところが、旗艦サラマンダーの特徴である。  彼曰く、適材適所で人員配置をしたら、こうなってしまっただけと淡々と答えてい るのだが……。  他の艦隊では、彼女達をタイトスカートの参謀と呼び、ハーレム艦隊などと揶揄し ている者も多いと聞く。  アレックスといえば、自分自身が人選したものであり、パトリシアという婚約者も いるせいもあって、全然気にもしていない。  通常ならゴードンやカインズなどの各男性司令官達もいるのであるが、旗艦艦隊の みの作戦任務のために彼らはいない。    パネルスクリーンに、リンダ艦長が映し出されており、定時報告がなされていた。 「……報告は以上です。現在のところ全艦隊は正常に運用中、航行に支障なし」  報告を終えたリンダ艦長にアレックスが返答する。 「ご苦労さま。そのまま引き続いて指揮を執りたまえ」 「了解! 引き続き指揮を執ります」  スクリーンからリンダが消えて、タルシエン要塞にいるフランク・ガードナー少将 に切り替わった。 「先輩、失礼しました。続きをお願いします」 「わかった」  こちらも定時報告の最中だったのだが、リンダの報告の方が優先されて割り込みが 掛けられたのだった。  定時報告というものは、前線にいる艦隊などから基地や要塞へ連絡を入れるものだ が、アル・サフリエニ方面軍の最高司令官はアレックスである。  もちろん双方間の連絡・報告にあたっては特秘暗号コードによって厳重に守られ、 内容が外部に漏れ出すことはなかった。そう断言できるのは、その特秘暗号コードを 開発したのが、システム管理技術士のレイティー・コズミック中佐と科学技術主任の フリード・ケースン中佐の二名によるものだからである。その両名の名前を聞いただ けで、その技術の信用性を疑うものはいないだろう。 「ゴードン率いるウィンディーネ艦隊は、コリントス星系において連邦軍駐留部隊を 掃討して、コリントスを解放。コリントスのセルゲイ・ワッケイン議会議長は、ゴー ドンとの会見に応じ、我々解放軍に対して協力・援助を約束した。一方のカインズ率 いるドリアード艦隊は、デュイーネ星系を解放の後、現在ハルバート星系へと進行中 である」  アレックスの留守を守るアル・サフリエニ方面軍こと共和国同盟解放戦線は、旗揚 げ以来周辺地域に出没しては、駐留部隊を掃討しては周辺地域を連邦軍から解放して、 解放戦線に対しての協力を取り付けていた。  その急先鋒はゴードンのウィンディーネ艦隊と、カインズのドリアード艦隊であり、 地の利を知り尽くしたゲリラ戦を展開して、連邦艦隊を次々と撃破していた。こうし て解放戦線とその協力関係を結ぶに至った勢力は次第に大きくなり、旧共和国同盟の 十分の一にあたる宙域を制圧し、一つの国家と言えるほどにまでになっていた。ここ に至っては、連邦軍もおいそれとは手を出せない状態に陥ることになった。  元々アル・サフリエニ方面は、トランター本星からはるかに遠い辺境の地にあって、 バーナード星系連邦との間に横たわる航行不可能な銀河渦状腕間隙に架けられた【タ ルシエンの橋】は、その一方を解放戦線によって奪取されているために、連邦側から 侵攻することも不可能となっていた。 「まあ、今のところ順調だ。安心して自分の任務を遂行することだけを考えてくれ」 「ありがとうございます」 「それじゃあな。頑張れよ」  ガードナー少将の映像が消えて、タルシエン要塞との定時連絡が終わった。 「困ったものだな……」  と、映像の映し出されていたパネルスクリーンを見つめたまま、腕組みをした。 「何がですか?」 「周辺地域への救援出動だよ。当初の計画から逸脱しているじゃないか」 「ですが、救援要請を無視することはできないでしょう。我々は解放軍を名乗ってい るんですよ」 「時期早々だと言っているんだよ。銀河帝国との協定を結んでからでも遅くないだろ う」  トリスタニア共和国同盟はその名の通りに、銀河帝国に対抗するために数多くの共 和国が寄り集まって構成されている連邦国家に近い組織であった。ただ連邦と違うの は、それぞれの国家には完全なる自治権が与えられているということである。その勢 力圏の中でも2/3という最大領有地を誇り、強大なる経済力を持つトリスタニア共 和国が、同盟の事実上の政治的支配力を行使していたのである。各共和国には宇宙艦 隊への軍資金の供出と派兵義務、そして政治参加と発言のための評議会評議員の選出 権が与えられていた。  そのトリスタニア共和国が降伏し、共和国同盟は事実上崩壊したが、自治権を所有 するそれぞれの共和国には、トリスタニアに新たに設立された総督府と総督軍に参画 するか、それとも独立するかの選択を強いられることになる。  だがそう簡単に独立を維持できるわけがないだろう。総督軍は容赦なく攻め入って 配下に治めていた。そこでアル・サフリエニ方面の解放軍に救援の要請を打診してき ていたのである。
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