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2019年1月 5日 (土)

妖奇退魔夜行/蘇我入鹿の怨霊 其の廿伍

 陰陽退魔士・逢坂蘭子/蘇我入鹿の怨霊 其の廿伍

(廿伍)魔人現る  手に汗握る戦いであったが、若さと柔軟さに勝る蘭子が押していた。  とはいえ、少しでも気を抜くと致命傷を受ける真剣勝負なのだ。  相手を傷つけることをも躊躇してはいけない。  切っ先を合わせること数十回、ついに決着が着いた。  石上が大上段から振り下ろす剣を見切り、その剣を弾き飛ばした。  空中を舞いながら井上課長の足元に突き刺さる七星剣。  井上課長が拾おうとするが、 「だめ!触らないでください!」  蘭子の警告に手を引っ込める。  怨霊の籠った剣に触れば、憑りつかれる可能性があるからだ。 「ふ……。さすが剣道の達人だな」  切っ先を交わした際に傷ついたのであろう、右手から血を流していた。 「観念しろ石上」  井上課長が拳銃を構えて投降を呼びかける。  石上は後ずさりしながら、入鹿の首の所まで戻った。 「まだ終わったわけではない。これからが本番よ」  というと、懐から短刀を取り出して、傷ついた右腕をさらに切り刻んだ。  ボタボタと滴り落ちる鮮血が、足元の入鹿の首に注がれる。 「入鹿よ我に力を与えたまえ!」 「課長!撃ってください!」  蘭子が慌てたように叫んだ。  何がなんだか分からない井上課長。 「何のための拳銃ですか!早く撃って!」  拳銃は所持していても、必要最低限の条件と緊急性がなければ、発砲などできない警 察官の性がトリガーを引くのを躊躇わせた。  どんなに悪人でも、日本警察は容易く撃たないよう訓示されている。  そうこうするうちに、入鹿の首からオーラが発して、石上直弘の身体を取り囲んだ。  見る間に、その身体がおどろおどろしい姿へと変身してゆく。 「魔人か!」  蘇我入鹿の怨霊どころではない!  紛れもなく魔人が本性を現したのである。  ズギューン!  井上課長が発砲する。  しかし、もはや拳銃などでは歯が立たなくなっていた。  人間の姿でいる間に撃てば、あるいはという状況ではあったが、時すでに遅し。  魔人が相手では、拳銃だろうと布都御魂であろうと太刀打ちできない。  どうやら魔人が蘇我入鹿をして石上直弘を操っていたのだろう。 「課長。布都御魂を預かってください」  と霊剣を手渡す。 「どうするつもりだ?」 「霊には霊、魔には魔です」  おもむろに懐から御守懐剣を取り出す。  御守懐剣「長曾祢虎徹」には、魔人が封じ込まれている。  魔人を呼び出して戦わせようというわけだ。  魔人を召喚するには、本来長い呪文が必要なのであるが、それは最初の時の場合であ って、契約を交わした魔人との間には、急を要する時のための短縮呪文が存在する。  双方が納得して取り決められれば、どんな作法となっても問題ない。  蘭子の御守懐剣「長曾祢虎徹」に封じられた魔人の場合は、剣を鞘から抜き、 「虎徹よ、我に従え!」  と、唱えれば召喚が成立する。  とはいっても、虎徹に宿った魔人には姿形はなくオーラそのもの。  いわゆるエネルギー体のような存在である。  アーサー王伝説に登場する「エクスカリバー」と言えば分かりやすいだろう。
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