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2019年1月12日 (土)

妖奇退魔夜行/蘇我入鹿の怨霊 其の廿陸

 陰陽退魔士・逢坂蘭子/蘇我入鹿の怨霊 其の廿陸(土曜劇場)

(廿陸)血の契約  時を遡ること数か月前。  板蓋宮跡を訪れる一人の青年がいた。  石上直弘というその青年は、ごくありふれた平凡なサラリーマンに過ぎず、日々の生 活にも困窮する時もあった。  ある日、インターネットで探し物をしていた時に、『刀剣乱舞-ONELINE』という京都 国立博物館で開催される刀剣展示の催しが目に留まった。 「刀剣乱舞か……」  多種多様な刀剣類に意志が宿って、擬人化されたキャラクターが主人のために悪と戦 うという設定だが。  アニメの刀剣乱舞はともかくも、歴史上最も有名なものは、日本書紀にも記述がある 須佐之男命が出雲の国を荒らしまわっていたヤマタノオロチを退治したと言われる『天 羽々斬剣(あめのははきり)』別名『天十拳剣(あめのとつかのつるぎ)』であろう。  その霊剣は当初、備前国赤坂郡(岡山県赤磐市)の石上布都神社に祀られていたが、 崇神天皇の代に奈良の石上神宮に移された。 「石上神宮か……」  石上(いそのかみ)という独特な読み名に興味を持った彼は、自分が物部氏に繋がっ ているかも知れないと、自分の戸籍を調べ始めた。いわゆるルーツ探しである。  探していくうちに、とある旧家にたどり着き、保管されていた石上家の家系図に巡り 合えたのである。  そして自分が、正しく物部氏に繋がることを発見した。 石上家の系譜  物部氏の後裔であることを知った彼は、歴史探訪の旅に出ることを思い立ったのだ。  そして、こうして板蓋宮跡の地を訪れたのである。  見渡す限りの水田ばかりの風景が広がる。 「何もないな、ここで蘇我入鹿が惨殺されたとは、想像すらできない温和な風景だ」  かつての自分の祖先である物部守屋が蘇我氏の一団によって暗殺され、今度は蘇我入 鹿も中臣鎌足によって、天皇の御前で惨殺されるという血で血を洗う抗争のあった宿命 の地であったのだが。 「見るものもないな」  数枚の写真を撮って帰ろうとした時だった。 『そのまま帰っていいのか?』  背後から声がした。  振り返ってみるが誰もおらず、殺伐とした田園風景が広がっているばかり。  しかし、声は続いている。 『力が欲しいとは思わぬか?』 「力?」 『おぬしが望むなら、ありとあらゆる力を与えることができる』  どうやら直接、自分の脳裏に語り掛けているようだった。 『その力を使えば、今の生活から抜け出すこともできる。金がないのだろう?金が欲し ければいくらでも手に入るようになる』 「どうすればいい?」  思わず姿なき声の主に問いかける石上。 『簡単なことだ』  すると、足元の大地が盛り上がってきて、地中から何かが出現した。  髑髏(どくろ)だった。 『血の契約をしなければならない』 「血の契約?」 『そうだ。おぬしの血を髑髏に注ぎ込むのだ』 「血を注ぐというのか?」 『それが魔人との契約の証だからだ』 「魔人?魔人だというのか!?」 『その通り。信じるも信じないも、おぬし次第だがな。さて、どうする?』 「一つ確認したい」 『なんだ?』 「ほんとうに、ありとあらゆる力を与えてくれるのだな?』 『いかにも』 「分かった。その契約とやらをしよう」 『その前に、もう一つ必要なものがある』 「もう一つ?」 『入鹿の首を落とした「七星剣」を手に入れることだ。それには入鹿の怨念が籠ってい るのだ。術式には是が非でも手に入れねばならぬ』 「七星剣?」 『それは四天王寺にある』 「東京国立博物館に寄託されているはずだが?」 『もう一つあるのだ。物事には必ず表と裏があるように、裏の七星剣があるのだ』 「裏の七星剣……」 『裏の七星剣は、四天王寺の宝物庫の地下施設に呪法に守られて、厳重に保管されてい る。手に入れるには仲間が必要だ。仲間を見つけろ』 「仲間といっても」 『七星剣を目覚めさせるには、血を吸わせることが必要だ。いずれその仲間も必要とし なくなる。最初の犠牲者には最適だろう』 「仲間を斬るのか?」 「所詮足手まといになるのが関の山だ。斬って捨てるのだな』  考え込む石上。 『それでは血の契約の儀式を始めようか』
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