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2019年5月22日 (水)

性転換倶楽部/性転換薬 XX(十)染色体XX

性転換倶楽部/性転換薬 XX(ダブルエックス)
(十)染色体XX  三週目。  朝起きると、股間が痛い。  調べて見ると、陰嚢縫線と陰茎縫線がぱっくりと裂けて口が開いていた。  陰嚢縫線(陰嚢陰唇癒合線)は、女性なら大陰唇となるべきものが癒合して陰嚢と なった痕跡であり、陰茎縫線(尿道溝)は、小陰唇が癒合して尿道を形成した痕跡で ある。  その両方の綴じ目が開いて、膣口が姿を現したのである。  陰嚢は以前から脂肪が沈着して厚くなっていたので、立派な大陰唇が完成した。  ついに内性器と外性器が繋がったのである。  これまでにおける女性化の中でも、もっとも劇的な変化と言えるであろう。  今日ここに、男性である形態が完全に失われた。もうどこから見ても女性としか判 断ができなくなった。 「開通式でもやるか?」  しかし、膣口が開いたのはいいが、そこから多量のおりものが出てくる。新陳代謝 の活発な子宮からはげ落ちた粘膜や、古くなった細胞の残骸が次々と排出されている ようだ。  しかたないので、ナプキンを当てて生理ショーツを履く事にした。  通常のナプキンは経血を吸収するようにできてはいるが、おりものは成分が違うの で吸収率が悪い。そこで産婦人科ご用達のおりもの専用のナプキンを使用する事にし た。これは少しばかり大きめなので、ちょっと具合が悪いのだが我慢するしかない。  若返りの速度はゆるやかになっていた。  年の頃三十歳くらいである。  ペニスは、ほとんど退縮してしまって、大陰唇の上部付根あたりにちょこんと顔を だしている程度になっている。もはやクリトリスと言った方がいいだろう。尿道口は、 膣口とクリトリスの間の本来あるべき位置に納まっていた。  正真正銘の外性器が完成したと言ってもいいだろう。  ここに至っては、外科的な形成は済んで、あとは内科的・機能的な成熟が待たれる のみである。  四週目。  こんな不思議なことがあってもいいのだろうか?  それは卵巣の機能を調査するために、体外授精用の卵子採取器を使って、お腹に穴 を開けて卵巣の組織の一部を取り出してみた時のことだった。  その染色体を調べてみると、XYのはずのものがXXになっていたのである。  これまでの女性化のプロセスは、退化したミュラー管から子宮や膣を発生させ、逆 にウォルフ管からの前立腺を退化させるものであるが、理論的には決して不可能とは 言い切れないものだし、実際わたしの身体に起こっている事がそれを証明している。 それは女性ホルモン投与で乳房が発達したり、睾丸が縮小するという紛れもない事実 が、その現実性を物語っている通りである。半陰陽が存在したり、回遊魚の一種には 身体が小さい時は雄で、成長すると雌になってしまうのがいる。性別というものは、 決して固定したものではないのだ。  細胞分裂の際において、通常ならXY染色体それぞれが分裂して、XX・YYにな り、それが二つに分かれてXY・XYになるのだが、性転換薬が何らかの影響を与え て、XX・YYという異常な分裂を引き起こしたのではなかろうか。YYの細胞はや がて死滅するしかない。結果として、XXの染色体のみが生き残っていったと考える べきだろう。  これは産婦人科の領域ではないので、わたしにはその信憑性を判断する事ができな い。あくまで推測に過ぎない。  とにもかくにも、XXの卵巣に変貌したのであれば、妊娠の可能性が高まったとい えるだろう。  今の年齢は、二十五歳前後かな。  女性化はほぼ完成に近づいているようであった。  これ以上の身体的変調も起きないだろうし、体調もすこぶる良いので退院する事に した。  由香里が女性衣料品を持ってきてくれた。  すっかり女性化してしまったので、男性衣料を着る方が変に思われる。  この頃には女性の姿にも自信がついてきていたので、女性衣料を着ても恥ずかしい という感情は起きなかった。  荷物をまとめていると英二がやってきた。荷物の運搬のために由香里に言われて来 たようだ。  とうとう今日まで一度も見舞いにこなかったな。  ここは産婦人科だ。英二が来院するには相当の勇気がいるし、わたしが変貌してい く姿を見ていたくなかったのかも知れない。  しかし、由香里が妊娠して入院していたらどうするかな?  おそらく毎日のように見舞いにくるに違いない。  久しぶりの我が家はいいものだ。  多種雑多な薬剤の匂いにまみれた病室と違って、由香里が持ってきて置いている花 々の芳しい香りに包まれた部屋。掃除が行き届いており、毎日開け閉めして換気して いるのだろう、空気の淀みもなく清涼感に満ちていた。
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