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2019年8月

2019年8月31日 (土)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第四章 皇位継承の証 II

第四章 皇位継承の証(あかし)
                 II  祝賀パーティーには、皇族・貴族が数多く参加するだろうから、印象を良くし解放戦 線との交渉に道を開く好機会となるはずである。 「しかし、わたしはパーティーに着る服がありません」  パーティーともなれば、女性同伴が原則である。アレックスの同伴として参加するに はそれなりの衣装も必要である。参加者達は着飾ってくるだろうし、まさか軍服でとい うわけにもいくまい。 「それなら心配要りません」  皇女が侍女に合図を送ると、部屋の片隅の扉を開け放った。  そこはクローゼットであった。ただ広い空間に豪華なドレスがずらりと並んでいた。  すごい!  パトリシアの目が輝いていた。まるでウエディングドレスのような衣装を目の前にし て、軍人からごく普通の女性に戻っていた。 「これは貴賓室にお招き入りした方々のためにご用意しているものです。お気に入りに なられたドレスがございましたら、ご自由にお召しになされて結構です。着付けには侍 女がお手伝いします」 「本当によろしいのでしょうか?」  念押しの確認をするパトリシア。  どのドレスを取っても、パトリシアの年収をはるかに越えていそうなものばかりなの である。さすがに遠慮がちになるのも当然であろう。 「どうぞご遠慮なく」  微笑みながら促すジュリエッタ皇女。  というわけで、パトリシアがドレスを選んでいる間、ジュリエッタと相談するアレッ クスであった。 「マーガレット皇女様はどうなるのでしょうか?」 「帝国に対して反乱を引き起こしたことは重大で、死刑を持って処遇されることもあり えます。皇室議会の決定に不服を訴え、あまつさえ反乱を企てたのですから、皇室議会 の印象が非常に悪いのです。少なくとも皇家の地位と権利を剥奪されるのは避けられな いでしょう」 「皇家の家系から抹消ですか……」 「致し方のないことです」 「そうですか……」  深いため息をもらすアレックスだった。  戦勝祝賀パーティーの夜がやってきた。  宮廷には、貴族や高級軍人が婦人を伴って、次々と馳せ参じていた。  大広間にはすでに多くの参列者が集まり、宮廷楽団がつまびやかな音楽を奏でていた。  貴賓室の中にも、その音楽が届いていた。  儀礼用軍服に身を包んだアレックスは、客員中将提督として頂いた勲章を胸に飾り準 備は整っていた。しかしパトリシアの方は、そう簡単には済まない。豪華なドレスを着 込むには一人では不可能で、侍女が二人掛かりで着付けを手伝っていた。そして高級な 香水をたっぷりと振り掛けて支度は整った。 「いかがですか?」  アレックスの前に姿を現わしたパトリシアは、さながらお姫様のようであった。 「うん。きれいだよ」 「ありがとうございます」  うやうやしく頭を下げるパトリシア。ドレスを着込んだだけで、立ち居振る舞いも貴 族のように変身していた。 「しかし……、何か物足りないな」  アレックスが感じたのは、ドレスにふさわしい装飾品が全くないことであった。パー ティーに参列する女性達は、ネックレスやイヤリングなどドレスに見合った高価な装飾 品を身に纏うのが普通だった。 「宝石類がないと貧弱というか、やっぱり見映えがねえ……」  パトリシアも気になっていたらしく、紫色の箱を持ち出して言った。 「実は、これを持ってきていたんです」  蓋を開けると、深緑色の大粒エメラルドを中心にダイヤモンドを配したあの首飾りだ った。それはアレックスが婚約指輪の代わりに譲ったものだった。 「そんなイミテーションで大丈夫か?」 「ないよりはましかと思いますけど……」 「まあ、仕方がないか……。僕達にはそれが精一杯だからな」 「ええ……」  パトリシアにしてみれば、イミテーションだろうと大切な首飾りには違いなかった。 夫婦関係を約束する記念の品であったから。
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2019年8月30日 (金)

妖奇退魔夜行/胞衣壺(えなつぼ)の怪 其の拾漆

陰陽退魔士・逢坂蘭子/胞衣壺(えなつぼ)の怪

其の拾漆 兵士の霊  やがて現場に到着する。  旧民家が跡形もなく姿を消し、整地された土地には地鎮祭に設置された縄張りが今も 取り残されていた。  その片隅に怪しげな黒い影が、微かにオーラを発しながら立っていた。  それは少しずつ形を現わしてゆく。  旧日本軍の軍服を着た兵士の姿だった。 「霊魂?」  怨念を残したまま成仏できずに彷徨っているのか?  白虎から降り立ち、その敷地に一歩踏み入れる。  そして丁寧に語り掛ける。  この世に彷徨っている霊ならば、成仏できないでいる根源を取り払ってやらなければ ならない。 「あなたは誰ですか?」  幽霊になった者に、名前など聞いても意味はないかも知れないが、とにかく取っ掛か りを得るためには会話することである。 「夜な夜な、罪もない人々を殺(あや)めたのはあなたですか?」  前問に答えないので、引き続き尋ねる。 「復讐……」  やっとこぼそりと呟くように答える。 「何のための復讐ですか」 「わたしの生活を残忍にも踏みにじった」 「踏みにじったとは?」 「お国のために出征したというのに、奴らはその隙をついて好き勝手にした」 「奴らとは?」 「朝鮮人だ!」 「在日朝鮮人ということですか?」 「だから朝鮮人に復讐するのだ」 「すると朝鮮人を殺めていたというのですか?」 「そうだ!」  初耳だった。  被害者はすべて在日朝鮮人だったというのか?  井上課長から聞いた事件簿と照らし合わせて、これですべての因果関係が繋がった。  ともかくこれ以上の惨劇はやめさせなければならない。 「浄化してあげます」  手を合わせて、この世に呪縛する幽霊の魂を解き放つための呪文を唱え始める。  と、突然。 「そうはさせない!」  怒声が響き渡った。  敷地の片隅に、胞衣壺を抱えた美咲が、姿を現した。 「美咲さん……じゃないわね。魔人?」 「そうです。この娘の身体を借りて話しています」 「血の契約を交わしたのね」 「その通りです」  すんなりと答える美咲魔人。 「それはともかく、せっかく情念を増長させてあげて、怨みを晴らさせて上げていたの に」  白虎がうなり声を上げて威嚇をはじめた。 「大丈夫よ」  今にも飛び掛かりそうになっているのを制止する。  相手が誰であろうとも、まずは対話であろう。  まあ、聞いてくれる相手ではないだろうが……。  戦って勝ったとしても、それは美咲の死をもたらすことになる。  リストカットの痕跡を見ても、血の契約を交わしたことは明らかであるから、相手を 倒すことは美咲を死に追いやることでもある。  手を引いてくれないかと、まずは交渉してみるのも一考である。 「いやだね」 「何を?」 「貴様の考えていることくらい読めるぞ。この身体から手を引けというのだろう」 「その通りです」 「馬鹿か! せっかく手に入れた依り代を手放すはずがなかろうが」 「では、戦うまでです」 「この娘がどうなっても良いというのか?」 「仕方ありません。血の契約を交わした人間を助ける術はありませんから」 「知っていたか。まあいい、ではいくぞ!」
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2019年8月29日 (木)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 51

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 51 ナレ1「簡易釜土を作って火を焚き、途中で捕まえた獲物を串刺しにして、その周りに 刺して炙る」 コンラッド「はい、焼けましたよ(と焼き肉を一向に手渡す)」 リリア「(肉を受け取って)ありがとうございます」 勇者「ところでよお、龍峡谷までは、後どれくらいなんだ」 コンラッド「そうですねえ……ざっと32万マイラってところですか」 勇者「32万マイラだとお!もしかして地球一周できる距離じゃないか」 リリア「ちきゅう……ってなんですか?」 勇者「地球を知らないのか?」 リリア「知りませんが……ここはファンタジア大陸ですよね。周りを果てしなく広がる 海に囲まれているという」 ナレ1「解説しよう。この世界の1マイラは、地球世界の1/10マイルであり、もち ろんこの世界は地球ではない」 ナレ2「ここは仮想世界であり、地球平面説が常識となっている」 ナレ1「いや、こんな話はよそうぜ!ファンタジーに地球物理学を持ち出すな」 ナレ2「というわけで、話を元に戻して先に進めよう」 コンラッド「まあ、十日くらい歩けば着きますよ」 勇者「いきなり元に戻したな」 リリア「そろそろ眠りましょうか。明日も早いですから」 コンラッド「そうですね。今夜の見張りは私がやります」 ナタリー「お願いします」 ナレ1「というわけで、焚火を囲むようにして、それぞれ雑魚寝することとなった」 ナレ2「夜が明けて、目覚める一行」 ナタリー「久しぶりに良く眠れたわ(とチラと横を見る)」 ナレ1「そこには、ロープでぐるぐる巻きにされた勇者が横たわっていた」 勇者「おいこら!早く解放しろ!!」 ナタリー「どうやら今回は、縄ぬけできなかったようね」 勇者「身動きできないように呪縛の魔法かけたんだろうがあ」 ナタリー「あら、バレてた?」ナタリー「どうやら今回は、縄ぬけできなかったよう ね」 勇者「身動きできないように呪縛の魔法かけたんだろうがあ」 ナタリー「あら、バレてた?(というと解縛の呪文を唱えた)」 勇者「まともに寝返りがうてなくて腰が……痛いぜ」 コンラッド「朝食が出来てますよ」 ナレ1「夜明け頃から準備良く、飯盒炊爨(はんごうすいさん)をしていたようであ る」 ナレ2「ちなみに飯盒炊爨とは、おかずなどのさまざまな素材の調理を含めており、ご 飯だけを炊く飯盒炊飯(はんごうすいはん)とは区別される」 リリア「ご苦労様です」 ナタリー「さあ遠慮なく頂きましょうか」 ナレ1「というわけで、早速朝食となった」 リリア「コンラッドさん、眠くないですか?」 コンラッド「大丈夫です、鍛えていますから。48時間でも起きていられますよ。戦争 に駆り出されれば眠る時間さえ無くなりますからね」 リリア「戦争に出られるのですか?」 コンラッド「それが騎士の役目の一つですから。侵略者から国や国王を守るためには立 ち上がらなければ」 ナタリー「さすがは騎士ですね。どこかの遊び人には言えないセリフね」 勇者「うるせいやい!」 ナレ1「食事を終え、後片付けも済んで出発することとなった」 コンラッド「さあ、出発しましょう。目指すは龍峡谷!」
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2019年8月28日 (水)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 50

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 50 コンラッド「ここで休憩しましょう」 ナタリー「賛成!泳ごう、泳ごう!」 リリア「裸になるんですか?」 ナタリー「馬鹿ねえ、水着があるじゃない」 リリア「水着?あたし、持ってません」 ナタリー「これ、なーんだ!(何かを高く掲げた)ジャーン!!」 ナレ1「それは【あぶないみずぎ】であった」 ナタリー「安心して、リリアの分もあるわよ。と言ってもスクール水着だけど、これな ら男の娘のあなたでも着れるでしょ」 勇者「さすが売春婦。それを着て男どもをだぶらかしていたのだな」 ナタリー「残念ながら、あんたの分はないわ」 勇者「大丈夫。俺はこれで十分だ」 ナレ1「と着替えた姿は、ふんどし一丁であった」 ナレ2「もちろん胸もあらわにプルルンと」 ナタリー「ちょっと待った!仮にも女の子がそんなもん着るんじゃないわ」 ナレ1「あわてて駆け寄り、勇者のバストをタオルで隠した」 リリア「そうよ。やめてください(悲鳴にも似た声)」 ナレ1「リリアが驚愕するのも当然だ。その身体は自分自身なのだから」 勇者「そっかあ……。俺は全然気にしないが」 リリア「あたしが気にするんです!」 コンラッド「…………(固まったまま動かない)」 ナタリー「ほら、コンラッドさんも目のやり場に困ってるじゃないの」 勇者「なに、見たのか?おいコンラッド。10000Gよこせ!」 ナタリー「自分で裸になっておいて、それはないでしょ。コンラッドさん気にしないで ね。こいつの病気だから」 コンラッド「は、はあ……(ため息)」 勇者「しようがねえなあ……。じゃあ、これでいいんだろ」 ナレ1「と着替えたのは、【あぶないビスチェ】だった」 勇者「どうだ!(と腰に両手を当てて威張るように)」 ナタリー「そんなもの、どこで手に入れたのよ。売ってないわよね」 勇者「大聖堂の隠し部屋のタンスの中で見つけた」 リリア「大聖堂に隠し部屋なんてあったの?」 勇者「盗賊のスキルも持っているからよ。どんな隠し部屋も見つけ出せる得意技だぜ」 リリア「早い話が、盗んだのね」 勇者「何のことはない。宝箱はもちろんのこと、家の中のタンスを開けて、中身を頂戴 するのはドラゴンクエストの常道じゃないか」 ナタリー「まったく、しようがないわね」 勇者「にしても、大神官も男よのお。女子下着収集癖があるようだ。それとも女装趣味 か?」 ナタリー「たとえそうであっても、あんたよりはましよ」 ナレ1「とにもかくにも海水浴をエンジョイする一行だった」 ナレ2「そうこうするうちに日が落ちて、適当な場所を見つけて野宿することとなっ た」
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2019年8月27日 (火)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 49

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 49 ナレ1「道しるべの羅針盤を入手して、『いざ!龍峡谷へ』と大聖堂から出てくる一 行」 コンラッド「龍峡谷は、入ってきた反対側の東大門からの出発です」 リリア「まずは道具屋で、食料とかの必要品を買い揃えておきましょう」 ナタリー「聖水とかも一杯買っておきましょう」 コンラッド「私は、武器屋に寄りたいので、東大門の所で落ち合いましょう」 ナレ1「ほどなくして東大門で落ち合う一行」 リリア「それでは出発しましょう!」 勇者「おお、気を付けて行けや」 ナタリー「行くわよ!(勇者の耳を引っ張っていく)」 ナレ1「こうして、新たなる旅が始まるのである」 衛兵「コンラッド様、旅に出られるのですか?」 コンラッド「ああ、今度は長い旅になりそうだ」 衛兵「お気をつけて行ってらっしゃいませ(と重い扉を開け放つ」 ナレ1「全員が城外に出た所で、城門は閉ざされ新展開の世界へと飛び出した」 ナレ2「とはいえ、まず最初にするのは雑魚モンスターを退治して、レベルアップに励 むことである」 ナレ1「と言っているそばからモンスターが現れた」 コンラッド「みなさんこれをどうぞ(武器を渡す)」 ナレ1「三人に「聖なるナイフ」を手渡した」 リリア「(ナイフを受け取り)それで武器屋に?」 ナタリー「気が利くわね、流石リーダーだわ」 勇者「おい、俺がリーダーじゃなかったのか?」 ナタリー「何よ、今のあなたはスケベなただの花売り娘じゃない。勇者という名前の ね」 勇者「俺は、花売り娘なのか?」 リリア「そうです(キッパリと)」 勇者「ドラクエにそんな職業あったか?」 コンラッド「無駄話はよして戦いに集中しましょう」 ナタリー「そうだった。目の前にモンスターがいたんだ」 勇者「大丈夫だ、ドラクエはターン制。こっちのコマンド入力戦闘が終わるまで、モン スターは襲ってはこない」 ナレ1「モンスターがいきなり襲ってきた。勇者に50Pのダメージ」 勇者「そ、たまに奇襲されることもあるから要注意だ」 ナタリー「何をのんきな事言ってるのよ」 コンラッド「えい!(とばかりに、モンスターをなぎ倒した)」 ナレ1「チャリラリラン、と天から鳴り響く」 ナレ2「勇者はレベルアップした。体力その他1アップした」 勇者「おっ!久しぶりに聞く天の声か。しかし【1】とは、相変わらずせこいな」 ナレ1「なんやかんやとモンスターを倒しながら進んだ先、目の間に広大な海の広がる 海岸に出てきた」 リリア「これが海ですか?はじめて見ました」 勇者「俺もはじめてだ。何せ、城から一歩も出たことがなかったからな」
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2019年8月26日 (月)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 48


冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 48

 

 

ナレ1「というわけで、大聖堂へやってきた一同」
コンラッド「さあ、入りましょうか」
ナレ1「入り口に立つ衛兵に国王印の押された親書を見せると、敬礼して重い扉を開け
て一行を迎え入れた」
ナレ2「大聖堂の身廊(Nave)と呼ばれる長い廊下を突き進む先にその人物は立ってい
た」
大神官「おや、珍しいですな。騎士団団長殿が何用ですかな。それと後ろの方々は?」
コンラッド「こちらは私のパーティーでございます。故あって大神官様にお目通りを願
いました。国王様からの親書をお持ちしました」
ナレ1「うやうやしく国王の親書を手渡す」
大神官「うむ(親書を読みながら)なるほど、クアール最高導師様の居場所を知りたい
と?」
コンラッド「左様にございます」
大神官「最高導師様は引退後は世捨て人として、人里離れた山の奥地に隠居されたの
だ」
コンラッド「重々承知しております」
大神官「それほどまでして、どうしても会わねばならぬ理由を説明してくれまいか?」
リリア「わたしが説明いたします」
ナレ1「身体と心が入れ替わってしまったこと、元の身体に戻りたい、ということを懇
切丁寧に説明するリリア」
大神官「なるほど人体錬成ですか、そういうわけだったのですね」
勇者「大神官様よお、手っ取り早くあんたの力で何とかならんか」
ナタリー「こ、こらあ!大神官様に向かってなんてことを」
勇者「だってよお、ウイスが言うには全宇宙五本の指に入る実力者なんだろ?精神入れ
替えなんざ、朝飯前だろ?」
ナタリー「何の話をしているのよ」
勇者「だから、ドラゴン〇ール超では……」
リリア「ここは、冗談ドラゴンクエストの世界です!」
大神官「ほほう、面白い方ですね」
ナタリー「すみません、すみません(と勇者の頭を押さえつけて十回謝る)」
大神官「あはは、残念ながら精神入れ替えのような術は持っておりませんよ」
勇者「ちぇっ!大した奴じゃないということか……」
ナタリー「すみません、すみません(ともう一度、勇者の頭を押さえつけて十回謝
る)」
リリア「最高導師様がどちらにいらっしゃるかご存知ありませんか?」
大神官「いいでしょう。お教えしましょう」
リリア「ありがとうございます」
大神官「クアール最高導師様は、竜王バハムートの住む龍峡谷のとある祠に住んでいる
という」
勇者「竜王だと?上手くすりゃあ、ロトのつるぎが手に入るか?」
ナタリー「何の話?」
勇者「とその前に、たいようのいし、ロトのしるし、あまぐものつえ、にじのしずく、
とか集めなきゃいかんのか……面倒だな」
ナタリー「だからあ、何の話ししてるって言ってんのよ!!」
勇者「ドラゴンクエストIに決まっているだろ」
ナタリー「もういっぺん死んでこい!(ファイアボールの魔法を勇者に投げつける)」
リリア「きゃああ!その身体はあたしですぅ!!」
ナタリー「あ、ごめんごめん」
大神官「ははは、面白い方だ」
ナタリー「恐縮いたします」
大神官「まあ良い。これを持っていくがよい」
コンラッド「(受け取りながら)これは?」
大神官「それは、最高導師様から預かっていた『道しるべの羅針盤』」
コンラッド「道しるべの羅針盤ですか?」
大神官「通常はただの羅針盤なのだが、ある一定の条件が揃うと、最高導師様の居場所
を指し示してくれるという」
コンラッド「それで羅針盤ですか……で、その条件とは?」
大神官「それは教えて下さらなかったよ。その時がくれば自然に条件は揃うと仰られて
いた」
コンラッド「そうでしたか……おそらく龍峡谷へ向かえば道は開かれるかもしれません
ね」
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2019年8月25日 (日)

銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第四章 新型モビルスーツを奪還せよ XV

 機動戦艦ミネルバ/第四章 新型モビルスーツを奪回せよ
                 XV  上空にミネルバが到着した。 「新型モビルスーツ発見! 人影も見えます」 「大至急降下して、訓練生を救出して下さい」  航海長が警告する。 「一帯は流砂地帯が広がっています。砂の上を歩くときは、十分注意して下さい」 「流砂ですか……。砂上モービルを出して下さい。ミネルバは念のためにホバリング状 態で着陸する」  砂の上に着陸したミネルバから、救助隊を乗せた砂上モービルが繰り出して、三人の 共助に向かった。  現場に到着した救助隊は、早速三人の容態を確認して、ミネルバに無線で報告する。 「三人とも、まだ生きています」 『ただちに収容して下さい」  その場で、脱水症状を回復するための点滴が施されて、担架に乗せられて砂上モービ ルで、ミネルバへと搬送された。そして集中治療室に運ばれて、本格的な治療がはじめ られた。  様子を見にきたフランソワに、医師は現状を説明した。 「三人とも命に別状はありませんが、女の子の方は心臓がかなり弱っており、回復まで には相当の期間がかかりそうです」 「命に別状がないことは幸いです。十分な治療をしてやって下さい」  訓練生の容態を確認して一安心したフランソワは、艦橋に戻って新型モビルスーツの 回収を命じた。  ミネルバを新型の上空に移動させて、大型クレーンを使って引き上げる作業が行われ る。  燃料切れでなければ、パイロットを搭乗させれば、簡単に済むことなのであるが。  回収作業の責任者として、ナイジェル中尉とオーガス曹長が当たっていた。  二人は、この新型の搭乗予定者になっていたからだ。  ちなみにすでに回収されていたもう一機の方は、サブリナ中尉とハイネ上級曹長が搭 乗することになっている。 「新型の回収、終わりました」 「よろしい。本部に暗号打電! 『新型モビルスーツとカサンドラ訓練生の収容を完了。 次なる指令を乞う』以上だ」  作戦任務終了の後は、戦闘で消耗した燃料・弾薬の補給が予定されていたが、直前ま で補給地点は知らされていなかった。 「本部より返信。『通信文を了解。次なる補給地点として、明晩19:00にムサラハン鉱 山跡地に向かえ』以上です」 「航海長! ムサラハン鉱山跡地へ向かってください。補給予定時間は19:00です。そ の頃に丁度到着するように、多少の寄り道も構いません」  ここは敵勢力圏である。真っ直ぐ目的地に向かえば、敵に悟られて、待ち伏せされて 補給艦が襲われる可能性がある。多少遠回りしても、寄り道しながら、最終的に予定時 間に補給地へ向かうわけだ。  砂漠の上空を進むミネルバ。  その後を追うように、砂の中に潜むように動くものがあった。  それは砂の中を突き進むことのできる潜砂艦であった。  艦橋から潜望鏡が砂上に頭を出している。 「こんな砂漠を飛んでいるなんて珍しいな」 「艦艇データにありません」 「おそらく新造戦艦なのだろう。そっちの方面で検索してみろ」 「あ、ありました。旧共和国同盟所属の新造戦艦ミネルバのようです」  正面スクリーンにミネルバの艦艇データがテロップで流れ出した。 「ミネルバということは、我々のご同輩というわけか」 「はい。メビウス部隊の旗艦という位置づけになっているようです」 「旗艦か……。なんぼのものか、少し遊んでやるとするか」 「またですか? 前回も遊びすぎて、撃沈させてしまったではありませんか」 「なあに証拠さえ残さなければ大丈夫だ」 「また、そんな事言って……」 「ようし。戦闘配備だ」 「しようがないですねえ。戦闘配備! トラスター発射管、一番から八番まで発射準 備」 「一番発射用意。目標、上空を飛行する戦艦」 「目標セットオン。照準合いました」 「一番、発射!」  発射管から飛び出していくミサイル。
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2019年8月24日 (土)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第四章 皇位継承の証

第四章 皇位継承の証
                 I  首都星アルデランのアルタミラ宮殿。  謁見の間に居並ぶ大臣・将軍達の表情は一様に重苦しい。  マーガレット皇女が、摂政であるエリザベス皇女の裁定を受けていた。 「マーガレットよ。我が帝国の治安を乱し、テロなどの破壊行為なども誘発したことは 悪しき重罪である。事の次第は皇室議会において処遇を決定することになる。追って裁 定が下るまで、自室にて謹慎を命じる」  うやうやしく頭を下げて処分を承諾するマーガレット皇女。  そしてくるりと翻り姿勢を正して自室へと向かい始め、その後を侍女が従った。警備 兵が二人その後ろから付いてくるが、連行するというようなことはしない。皇女として の誇りに委ねられた一幕であった。  マーガレットが退室し、続いてアレックスに対する労いの言葉が、エリザベスより発 せられた。 「今回の任務。よくぞ無事にマーガレットを連れてこられた。感謝の言葉もないくらい である。その功績を讃えて、中将待遇で銀河帝国特別客員提督の地位を与え、この謁見 の間における列席を許し、貴下の二千隻の艦船に対して、帝国内での自由行動を認め る」  ほうっ。  という感嘆の声が、将軍達の間から沸き起こった。  貴賓室。  謁見を終えたアレックスが、応接セットに腰掛けてパトリシアと会談している。  アレックスがマーガレット保護作戦に出撃している間、パトリシアはこの部屋に留め 置かれていた。  いわゆる人質というやつで、大臣達からの要望であったと言われる。それでも世話係 として侍女が二人付けられたのは皇女の計らいらしい。 「艦隊の帝国内自由行動が認められたので、スザンナ達には軍事ステーションから、最 寄の惑星タランでの半舷休息を与えることにした」 「休暇と言っても先立つものが必要でしょう?」 「ははは、それなら心配はいらない。帝国軍から一人ひとりに【おこづかい】が支給さ れたよ。内乱を鎮圧した感謝の気持ちらしいが……。本来なら彼らが成すべき事だった からな」 「至れり尽くせりですね」 「しかし、これからが正念場だ。帝国側との交渉の席がやっと設置されたというところ だな。まだまだ先は遠いよ」 「そうですね」  事態は好転したとはいえ、解放戦線との協定に結び付けるには、多くの障害を乗り越 えなければならない。特に問題なのは、あの頭の固い大臣達である。あれほど保守的に 凝り固まった役人達を説得するのは、並大抵の苦労では済まないだろう。 「ジュリエッタ皇女様がお見えになりました」  侍女が来訪者を告げた。 「お通ししてください」  アレックスが答えると、侍女は重厚な扉を大きく開いて、ジュリエッタ皇女を迎え入 れた。 「宮殿の住み心地は、いかがですか?」 「はい。侍女の方も付けて頂いて、至れり尽くせりで感謝致しております。十二分に満 足しております」 「それは結構です。何か必要なものがございましたら、何なりと侍女にお申し付けくだ さい」 「ありがとうございます」 「ところで明晩に戦勝祝賀のパーティーが開催されることが決まりました。つきまして は提督にもぜひ参加されますよう、お誘いに参りました」 「戦勝祝賀ですか……」 「内乱が鎮圧されたことを受けて、ウェセックス公が主催されます。その功労者である ランドール提督にもお誘いがかかったのです」 「しかし、私のような門外漢が参加してよろしいのでしょうか?」 「大丈夫です。パーティーには高級軍人も招待されておりまして、客員中将に召された のですから、参加の資格はあります」 「そうですか……。判りました、慎んでお受けいたします」  断る理由はなかった。
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2019年8月23日 (金)

妖奇退魔夜行/胞衣壺(えなつぼ)の怪 其の拾陸

陰陽退魔士・逢坂蘭子/胞衣壺(えなつぼ)の怪

其の拾陸 追跡  開け放たれた窓辺に寄りかかるようにして神田美咲が立っていた。 「どうやら罠に掛からなかったようだね」 「初歩的なトラップでした」 「ふむ、さすが陰陽師というわけですか」 「なぜ知っている?」  自分が陰陽師である事は、美咲には教えていない。 「あなたの体内からあふれ出るオーラを感じますから」 「なるほど」 「で、どうなさるおつもりですか?」 「悪しき魔物は倒す!」 「そうですか……」  ニヤリとほくそ笑むと 「ならば……逃げます」  机の上の壺を抱え込んで窓の外へと飛び出した。  しまった!  という表情で、窓辺に駆け寄る蘭子。  窓の下を覗いてみるが、すでに美咲の姿は消え失せていた。  改めて部屋の中を観察する。  見た目には綺麗に拭き取られているが、そこここに血液の痕跡が浮かんでいた。  通常の警察鑑定のルミノール反応を調べれば確かな証拠が出るだろう。  井上課長に一報を入れようかとも思ったが……。  警察の現場検証が入れば後戻りはできない。  魔人との決着が着いてからでもよいだろう。 「白虎、来い!」  四聖獣であり西方の守護神でもある白虎を呼び出す。  それに答えるように、見た目虎の姿をした大きな身体の聖獣が姿を現す。  蘭子が幼少の頃に召喚に成功し、以来ずっと蘭子を見守っている。 「魔物を追ってちょうだい」  といいながら、その背中に乗る。  追跡するのに犬ではなく、猫科の虎なのか?  匂いで追跡するのではなく、白虎の神通力を使って、魔物が持つ精神波を探知するの である。  白虎の背に乗った蘭子が、闇に暮れた街中を疾走する。 「この先は?」  白虎が突き進む先には、例の旧民家解体現場があった。 「そうか……そこへ向かっているのね」  人生に行き詰った時、人は故郷を目指すという。  いや、犯人はいずれ犯行現場に戻るもの、というべきだろうか。
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2019年8月22日 (木)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 47

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 47 勇者「罠とは小癪なことを、脱獄名人・縄抜け名人の俺にかかれば朝飯前じゃ……あれ れ?」 ナレ1「抜け出そうとするが、身動きできない」 ナタリー「残念ね。その網には呪縛の魔法が掛けてあるのよ」 勇者「ち、ちくしょう……」 ナタリー「さてと、そこどいね」 ナレ1「と言うと、魔法を使って勇者を網ごと部屋の片隅に移動させた」 勇者「ここから出せ~!」 ナタリー「無駄よ。魔法を解かない限り抜けられないわよ」 勇者「この借りは、必ず払ってもらうからなあ」 ナタリー「静かにしてよね、眠れないじゃない。さてと、おやすみなさい」 ナレ1「なんやかんやで、夜が明ける」 コンラッド「おはようございます」 リリア「いい天気ですよ」 ナタリー「おっは~!」 宿屋「おはようございます。皆さん、ぐっすり眠れたでしょうか?」 勇者「一睡もできなかったぞ(怒)」 宿屋「あらまあ!いかがなされましたか?」 勇者「こいつが(ナタリーを指さして)」 ナタリー「(勇者の口を塞いで)ああ、こいつの言うことは気にしないでいいですよ」 勇者「ぐぐぐぐ~(口を塞がれて声が出せない)」 コンラッド「私は、一度王宮に伺わなければならないので、出発の準備をしておいてく ださい」 宿屋「食事をされてからでいいのでは?」 コンラッド「いえ、一秒でもお待たせするわけにはいきませんから」 ナレ1「王宮謁見の間。国王の前で傅くコンラッド」 国王「おお、朝からご苦労であった」 コンラッド「陛下におかれましては、ご健勝のほどお慶び申し上げます」 国王「コンラッドも忙しい身であろう。早速だが、これを遣わす」 ナレ1「侍従から書状を受け取ってコンラッドの前に差し出す」 ナレ2「数歩前に進み、傅きながらうやうやしく受け取るコンラッド」 国王「大神官様への紹介状である。有用に使うが良い」 コンラッド「ははっ!重々承知にございます」 ナレ1「コンラッドが宿屋に戻ると、一行の出発準備は整っていた」 リリア「お帰りなさい。出発準備は整ってます」 ナタリー「最初に大神官様にお会いするのよね」 リリア「大聖堂ですよね」 コンラッド「では、参りましょうか」 勇者「おお、気を付けて行けや」 ナタリー「あんたが行かなきゃ始まらないじゃない」 勇者「なんでだよ?」 ナタリー「パーティーの先頭は勇者と決まってるでしょ」 勇者「誰が決めたんだよお」 ナタリー「いいからきなさい(といつものように耳を引っ張り連れ出す)」
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2019年8月21日 (水)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 46

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冒険の書 46 ナレ1「その夜の一行が泊まる宿屋」 ナタリー「よし!これでいいわ」 ナレ1「なんと勇者がロープで縛られていた」 勇者「これはどういうことじゃあ!?」 ナタリー「借金が30000Gに増えた理由を考えれば分かるでしょ」 勇者「理由……分からん?」 ナタリー「外で頭冷やして考えなさい」 ナレ1「さらに布団でぐるぐる巻きにされて、バルコニーの手すりから吊るされた」 勇者「なんじゃこれはあ!俺は冴羽〇かああ~!」 ナレ1「身体をよじらせたりして、何とか抜け出そうとする」 ナタリー「これで安心して眠れそうね」 ナレ1「それは甘い考えだぞ!彼は脱獄のプロだし、冴羽〇だって難なく脱出している ぞ」 コンラッド「勇者さんて、そんなに女好きなんですか?」 ナタリー「好きなんもんじゃない。あいつの頭の中には女しかいない」 リリア「でも、今は女の子……じゃないですか?」 ナタリー「身体はね。中身は全然変わらないんだからね」 リリア「……(意味深な表情)」 ナタリー「さあて、もう寝ましょう。明日は早い」 コンラッド「彼、じゃなくて、彼女。いや、やっぱり彼を放っておいていいんです か?」 ナタリー「大丈夫よ。そんな軟弱な気性じゃないから」 リリア「と、とにかくもう休みましょう」 ナレ1「なんやかんやで、解散して各自の部屋に別れる」 ナレ2「皆が寝静まった頃、ナタリーの部屋に侵入する怪しげな影」 ナレ1「怪しげな物音に気が付くナタリー」 ナタリー「だれ!ってか、一人しかいないよね。勇者」 勇者「おお、気づかれたか」 ナタリー「気づかないでかあ~!」 ナレ1「毎度のことなので、敏感になっているのであろう」 ナタリー「あんた、夜這いすることしかできないのかあ」 勇者「ハッキリ言おう。できない!」 ナタリー「まったくう、懲りない奴だな」 勇者「それが俺だ」 ナタリー「女になったんでしょうが、男に興味は持たないの?」 勇者「ない!(キッパリと)」 ナタリー「でしょうね。中身は男なんだから」 勇者「ということで、頂きます(飛び掛かる)」 ナレ1「すばやく枕元にある紐を引くと同時に、体を交わすようにベッドから転げ降り る」 ナレ2「と突然、天井から網が降りてきて勇者を絡めとった」 勇者「なんやこれはあ!」 ナタリー「脱獄の名人だし、これまでのこともあるしね、罠を仕掛けておいたの」 ポチッとよろしく!
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2019年8月20日 (火)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 45

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冒険の書 45 衛兵「大神官アーネスト様にだと?」 リリア「クアール最高導師様がどちらにおられるかご存知ないですか?」 衛兵「馬鹿なことを言うんじゃない。下賤の身の分際で、ご高官のお名前を諳んじるだ けでも重罪に値するぞ」 リリア「何とかなりませんか。お願いいたします。」 衛兵「だめだ、だめだ!」 ナレ1「城門外での騒動に、何事かと城門内から顔を出した者がいた」 騎士「何をしているか!?」 衛兵「あ、エリアス・スターリング様。こいつらが中に入れてくれというもので」 騎士「城門の中へだと。ふむ……(一行を見回して)」 ナレ1「その中に見知った人物がいるのに気付いた」 騎士「そこにいるのは、コンラッド・ヘーリング様ではないですか」 コンラッド「ありゃ、見つかったか」 衛兵「ええ!この方がフィリス王国騎士団団長のコンラッド・ヘーリング様!」 ナレ1「意外な展開に驚く一同だった」 騎士「帰ってらっしゃったのなら、王様にご報告なされた方がよろしいかと」 コンラッド「分かっている。とにかく、この者たちの入国許可を」 騎士「おい、おまえら(衛兵に)入国許可証を出してやれ」 衛兵「かしこまりました」 ナレ1「そんなこんなで、無事に入城できたのであった」 リリア「コンラッドさん、王国騎士団団長だったんですね」 ナタリー「隠してるなんて、ずるいわ」 コンラッド「隠してたわけではありませんが、言い出す機会を失ってしまったのです」 リリア「ともかく、大神官様ですよ」 ナタリー「そうだわ。大神官様はどこにいらっしゃるのかしら」 コンラッド「大聖堂におられると思いますよ」 リリア「大聖堂……って、普通は教皇とか大司教が執っているのでは?」 コンラッド「まあ、いろいろありましてね」 ナレ1「解説しよう。筆者がキャラクター設定の際に、ついドラゴン〇ール超に釣られ てしまったのだ。」 ナレ2「というわけで、深く詮索しないように」 ナレ1「物見遊山で場内を巡る一向」 騎士「コンラッド様、ちょっと来て下さい」 コンラッド「分かった、今いくよ(一行に向かって)というわけで、後はみなさんで」 リリア「用事が済んだら、どこで落ち合いますか?」 コンラッド「南東の隅に宿屋があります。」 リリア「南東の隅ですね。お待ちしてます」 ナレ1「一行から別れて、コンラッドが向かった先は?」 ナレ2「絢爛豪華な王宮だった」 ナレ1「宮廷衛兵がコンラッドを確認すると、捧げ銃(ささげつつ)して敬礼した」 ナレ2「宮廷内を悠々と歩いて向かうは、謁見の間である」 国王「よくぞ参った」 コンラッド「陛下におかれましては、ご健勝のこととお慶び申し上げます」 ナレ1「と、うやうやしく傅く(かしずく)」 国王「そう、鯱張る(しゃちほこばる)でないぞ。」 コンラッド「ははっ」 国王「ところで城下の民衆達の様子はどうじゃ」 コンラッド「陛下のご加護の下、平穏息災に暮らしております」 国王「そうか……」 コンラッド「陛下の温情ある治世に、城下の者は感謝おります」 ナレ1「褒められて気を悪くする者はまずいない」 国王「ふむ……ご苦労であった。今夜はゆっくりと休みたまえ」 コンラッド「ありがとうございます。ただ、自分は四人の仲間と行動を共にしておりま す」 国王「仲間がいるとな?」 コンラッド「はっ!クアール最高導師様を探しているとかで、このフェリスにいらっし ゃる大神官様なら、どこにお住まいかをご存知ではないかと」 国王「クアール最高導師様に大神官様とな?現在の大神官様は、ローレンス・マッシュ 様だが……」 国王「クアール最高導師様に大神官様とな?」 コンラッド「その通りでございます」 国王「クアール様はともかく、ローレンス様は信徒以外とは会いたがらないからな」 コンラッド「国王様のお力で何とかなりませんか?」 国王「まあ、紹介状とかなら出せるが、それで会えるかどうかはローレンス様次第だ」 コンラッド「ないよりはましでしょう。書いていただけますか?」 国王「わかった。書いておくから、また明日ここへ出向くがよい。」 コンラッド「ありがたき幸せ」
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2019年8月19日 (月)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 44

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 44 コンラッド「(食事を終えて)さて、フェリス王国までの道のりは約12万マイラです」 ナタリー「モトス村までの28000マイラの約4倍というところですか」 勇者「まさか、その距離を地べた這いずり回れと言うんじゃないだろな」 コンラッド「その通りですよ」 勇者「よし!帰るとするか」 ナタリー「何言ってるのよ。あんたには30000Gの貸しがあるんだから」 勇者「ほよ?20000Gじゃなかったのか?」 ナタリー「昨夜のことは忘れたの!!」 勇者「覚えてないが……」 ナタリー「あんなことや、こんなことしたじゃない!!」 勇者「女の子同士、仲良く一緒に寝ただけじゃないか」 ナタリー「ああ……もういいわ。まともに付き合ってたら、疲れるだけだから」 コンラッド「何か分かりませんが、話は終わりましたか?」 ナタリー「何でもないわ。そろそろ出発しましょうか」 勇者「おう!気を付けて行けよ」 ナタリー「あんたも行くのよ!(と勇者の耳を引っ張る」 勇者「痛い、痛い。耳が千切れるう~」 リリア「みなさん、忘れ物はないですかあ」 勇者「お小遣いとおやつは500Gまで、バナナはおやつじゃないからな」 ナタリー「幼稚園の遠足ですか?」 コンラッド「どうやら準備は整ったようですね。では、出発しましょう」 宿屋「お気をつけて行ってらっしゃいませ」 ナレ1「ということで、12万マイラの長旅が始まったのである」 ナレ2「フェリス王国の城門が見えてきた」 勇者「ちょっと待て!長旅が始まったと言ったばかりじゃないか!」 ナレ1「どうせモンスターと戦ってレベルを上げる、だけなんだから。省略です」 勇者「それでいいのかよ?」 ナレ1「いいのです」 勇者「いい加減なんだな」 ナレ1「冗談ドラゴンクエストですから、はい」 リリア「フェリス王国にたどり着きました」 ナレ1「モトス村から12万マイラ、ついにフェリス王国へとやってきた」 ナレ2「見上げるほどに高い城門の両側に、衛兵詰め所があった」 衛兵「止まれ!ここはフェリス王国であるぞ」 ナレ1「槍を突き立てて、尋問する衛兵」 ナタリー「大神官様にお会いしにきました」
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2019年8月18日 (日)

銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第四章 新型モビルスーツを奪還せよ XIV

 機動戦艦ミネルバ/第四章 新型モビルスーツを奪回せよ
                XIV  砂漠の上空を飛行しているミネルバ。  艦橋では、フランソワがカサンドラから収容した訓練生の名簿に目を通していた。 「男子二十八名、女子十四名、合わせて四十二名か……。数だけで言えば補充要員は確 保できたけど」 「心配いりませんよ。ミネルバ出航の時だって、士官学校の三回生・四回生が特別徴用 されて任務についていますけど、ちゃんとしっかりやっていますよ」  副官のイルミナ・カミニオン少尉が進言する。 「それは元々専門職だったからですよ。それぞれ機関科、砲術科、航海科という具合 ね」 「今回の補充は、全員パイロット候補生というわけですか。結構プライドの高いのが多 いですから、衛生班に回されて便所掃除なんかやらされたら、それこそ不満爆発です ね」 「トイレ掃除だって立派な仕事ですよ。ランドール提督は懲罰として、よくトイレ掃除 をやらせますけど、皆が嫌がるからではなく、本当は大切な仕事だからやらせているん だとおっしゃってました」 「へえ。そんな事もあるんですか。そういえば発令所ブロックの男子トイレは、部下に やらせないで、提督自らが掃除していると聞きました」  感心しきりのイルミナであった。最も発令所には男性はアレックスだけだからという 事情もあるが。  名簿に署名をしてイルミナに渡すフランソワ。 「新型モビルスーツの位置が特定しました」  通信が報告し、正面スクリーンにポップアップで、位置情報が表示された。 「ただちに急行してください」  砂漠上空の外気温は四十度を超えていた。  新型モビルスーツはともかく、乗り込んでいたという三人の訓練生が気がかりだった。 砂漠という過酷な環境で、水なしで放置されたら干からびてしまうだろう。  砂漠の真ん中。  モビルスーツによって日陰となっている地面に、力なく横たわっている三人の姿があ った。口は渇ききり唇はひび割れている。日陰の場所でも、砂漠を吹き渡る熱風が、三 人の体力を容赦なく奪っている。水分を求めてどこからともなく飛んでくる蝿が、目の 周りに集っているが、追い払う気力もないようだ。 「俺達、死ぬのかな」 「喋らないほうがいいぞ。それよりサリー、生きているか?」  アイクが心配して尋ねる。  しかし、サリーは喋る気力もないのか、微かに右手が動いただけだった。  三人の命は、風前の灯だった。  薄れる意識の中で、ある言葉が浮かんだ。 『いざという時に、一番発揮するのは、体力だということが判っただろう』  特殊工作部隊の隊長の言葉だった。 「まったくだぜ……」  小さく呟くように声を出したのを最期に、意識を失うアイクだった。
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2019年8月17日 (土)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第三章 第三皇女 XV

第三章 第三皇女
                 XV  インヴィンシブルの艦載機発着場。  アークロイヤルの皇女専用艀が停船しており、その周囲を将兵が整然と取り囲んでい た。真紅のビロードの絨毯が敷かれて、ジュリエッタ皇女が出迎えていた。  やがてドアが開いて、中からマーガレット皇女が姿を現わす。その背後にはアレック スが控えている。  タラップが掛けられて、兵士達が一斉に銃を構えなおし、VIPを出迎える動作を行 った。内乱の首謀者といえども、皇女という身分を剥奪されてはいないからだ。 「お姉さま!」  ゆっくりと歩み寄るジュリエッタ皇女。 「ジュリエッタ……」  互いに手を取り合って再会を喜ぶ二人。政治の舞台では反目しあっていても、姉妹の 愛情は失われていなかった。  首都星へ向かうインヴィンシブルの貴賓室で、姉妹水入らずで歓談する二人。アレッ クスは席を外しており、別の部屋で待機をしていると思われる。 「そういうわけだったのね」  ジュリエッタは、共和国同盟の英雄との出会いを説明していた。 「噂には聞いておりましたが、あれほどの戦闘指揮を見せつけられますと……」 「何? 何が言いたいわけ?」  言い淀んでしまったジュリエッタの言葉の続きを聞きだそうとするマーガレット」 「マーガレットお姉さまも気づいていますよね?」 「エメラルド・アイでしょ……」 「その通りです。軍事的才能をもって帝国を築いたソートガイヤー大公様の面影がよぎ ってしかたがないのです」 「そうね……。もしかしたら大公様の血統を色濃く受け継いでいるのかもしれません」 「だったら……」  身を乗り出すジュリエッタ皇女。 「待ちなさいよ。結論を急ぐのは良くないことよ。わたし達はランドール提督のことを、 まだ何も知らないのよ。例えば連邦にもエメラルド・アイを持つ名将がいるとの噂もあ ることですし」 「ええと……。確かスティール・メイスン提督」 「連邦においてはメイスン提督、同盟ではランドール提督。この二人とも常勝の将軍と して名を馳せており、奇抜な作戦を考え出して艦隊を勝利に導いているとのこと」 「そして異例のスピードで昇進して将軍にまで駆け上ってきた。もしかしたら……この どちらかが、アレクサンダー皇子と言うこともありえます」 「ええ。何につけても『皇位継承の証』が出てくれば、すべて氷解するでしょう」 「そうですね……。とにもかくにも、今は身近にいるランドール提督のことを調べてみ るつもりです」 「事が事だけに、慎重に行うことね。何せ、命の恩人なのですから」 「はい」 第三章 了
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2019年8月16日 (金)

妖奇退魔夜行/胞衣壺(えなつぼ)の怪 其の拾伍

陰陽退魔士・逢坂蘭子/胞衣壺(えなつぼ)の怪

其の拾伍 対峙  パトカーが走り回る街、その夜も新たなる犠牲者が出た。  蘭子は神田家の玄関前に立ち止まり、帰り人を待っていた。  神田美咲の帰りを……。  やがて美咲が帰ってくる。 「お帰りなさい」  冷静に声を掛ける蘭子。 「何か用?」  巫女衣装姿の蘭子を目にして怪訝(けげん)そうな表情で答える美咲。 「いえね、学校何日も休んでいるから様子見にきたの」 「大丈夫だから……」 「お母さんが亡くなられたという気持ちは分かるけど……」 「ほっといてくれないかな」  とプイと顔を背けて、玄関に入ろうとする。 「それはそうと、大きな壺を拾わなかったかしら?」  単刀直入に切り出す蘭子。  美咲の身体が一瞬硬直したようだった。 「なんのことかしら」 「いえね、近所で口径30cmほどの壺が、胞衣壺らしいんだけど、掘り出されたの。 でも、いつの間にか消え去っていて、その直後に切り裂き事件が発生しているのよ」 「そのことと、わたしに関係があるのかしら」 「発見された場所が、あなたの学校からの帰り道の途中にあるのよ。何か見かけなかっ たなと思って」 「知らないわ」  と玄関内に入ろうとする。  それを制止しようと、美咲の左腕を掴む。  袖が捲れて、その手首が覗く。  その時蘭子の目に、リストカットされた傷跡が見えた。 「この腕の傷はどうしたの?」  一見には何もないように見えるが、霊視できる蘭子の眼にははっきりと、霊的治癒さ れている痕跡が見えるのだった。  蘭子の手を振り解き、 「な、なにもないじゃない。どこに傷があるというの?」 「いいえ、わたしの目には見えるのよ。霊的処方で治癒した跡がね」  図星をさされて、傷跡を右手で隠す。 「あなたの部屋を見せていただくわ。二階だったわよね」  というと強引に上がろうとする。  至極丁寧にお願いしても断られるのは明確だろう。 「待ってよ」  制止しようとするが、武道で鍛えた蘭子の体力に敵うはずもなく。  非常識と言われようが、これ以上の被害者を出さないためにも、諸悪の根源を断ち切 らなければならない。  本当に美咲が【人にあらざる者】に憑依されているのか?  という疑問もなきにもあらずだったが、美咲のリストカットを見るにつけ、その不安 は確かなものとなった。  魔人と【血の契約】を交わした者は魂をも与えたに等しく、魔人を倒したとしても本 人を助けることはできない。  美咲の部屋のノブに手を掛けようとして、一瞬躊躇する蘭子。  呪いのトラップが掛けられているようだった。  懐から式札を取り出して式神を呼び出すと、代わりにドアノブを開けさせた。  とたんに一陣の突風が襲い掛かり、式神は微塵のごとく消え去った。  開いた扉から慎重に中に入る蘭子。  そこには神田美咲が待ち受けていた。  瞬間移動したのか?  そうまでして守らなければならない大事なものが、この部屋にあるということだろう。
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2019年8月15日 (木)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 43

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 43 ナレ1「というわけで、宿屋へ向かう一向だった」 宿屋「いらっしゃいませ」 ナタリー「部屋はあいてますか?」 宿屋「はい。昨日まで、みなさん猫になってましたので、泊まる方がいらっしゃらなく て全部あいてますよ」 リリア「一部屋はいくらになりますか?」 宿屋「伺ってますよ。みなさんが猫になる呪いを解いてくださったそうですね」 勇者「おう、そうともよ。いくらくれる?」 ナタリー「あんたは黙ってるのよ」 リリア「この人の言うことは無視していいです」 宿屋「はあ?」 コンラッド「それで、一部屋いくらですか?」 宿屋「大恩人から、お金は頂けませんよ。部屋も空いてますから、一人一部屋で結構で す」 リリア「よろしいんですか?」 宿屋「喜んでお貸しいたします、はい」 ナレ1「というわけで、各自それぞれの部屋に入室する」 ナレ2「マンドレイク狩りで疲れた身体を癒すために、早めにベッドに入る一同」 ナレ1「寝静まった夜中、ナタリーの部屋の窓を開けて入ってくる怪しげな影」 ナレ2「影は、ナタリーの眠るベッドに這い上がり、その布団の中に潜り込む」 ナタリー「だれ!」 ナレ1「流石にナタリーも侵入者に気づく」 勇者「しー!俺だよ」 ナレ1「影は勇者だった」 ナタリー「あ、あんた何してるのよ」 勇者「男と女がすることといったら一つしかないだろう」 ナタリー「何言ってるのよ。今のあなたは女でしょうが!」 勇者「気にすることはないぞ。女同士、水入らずという言葉もある」 ナタリー「ないわよ!」 勇者「レズビアン、って知ってる?」 ナタリー「知らないわよ。早くどきなさい」 ナレ1「しかし、遊び人としての能力は絶大だった」 ナレ2「ナタリーがどんなに拒絶しても……」 ナレ1「などと言っているうちに夜が明けた」 勇者「今朝の太陽は黄色い……」 ナタリー「………………」 ナレ1「疲れてぐったりしているナタリー」 宿屋「おはようございます。お食事ができていますよ」 ナレ1「ドアをノックしてモーニングコール、各自の部屋を回る宿屋」 ナレ2「約十分後、一同が食堂に集まった」
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2019年8月14日 (水)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 42

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 42 勇者「何なんだよ(と鏡を見る)」 ナレ1「その鏡に映っているのは見目麗しき若き女性だった」 勇者「おお、綺麗な姉ちゃんやなあ」 ナタリー「(コホンと軽く咳をして)良く見なさいよね」 勇者「何だよ(ナタリーに顔を向けると鏡の彼女も横を向く)あれ?」 ナレ1「横向きから鏡に視線を移すと、鏡の彼女も視線を移して自分を見つめる」 ナレ2「右手を上げると、鏡の彼女は左手を上げる」 ナレ1「左手を上げると、彼女は右手を上げる」 ナレ2「バンザイすると、彼女もバンザイする」 ナレ1「一挙一動寸分の違いも見せずに追従する動きを見せる鏡の彼女」 勇者「まさか……(どうやら気づいたようだ)」 ナレ1「唐突に服を開けて自分の胸を確認する勇者」 勇者「なんやこれはあ!!」 ナレ1「そこには豊かな膨らみがあったのである」 勇者「まさか……」 ナレ1「当然のように下半身を確認する」 勇者「ない……( ;∀;)」 ナタリー「どうやら納得したようね」 勇者「どうしてこうなったのだ」 ナタリー「日頃の行いが悪かったのよ(という言葉を飲み込んだ)」 ナレ1「それを言ってしまえば、同様にリリアも日頃の行いが悪かったことになるから だ」 コンラッド「おそらく二人は、ほぼ同時に亡くなられ、ナタリーさんの蘇生術によって 魂が呼び戻されたものの……」 リリア「入れ替わってしまったと?」 コンラッド「そうです。蘇生術が行われた時、リリアさんの魂が最も近いところを浮遊 していたために、身近な勇者さんの身体に。そして残った勇者さんの魂は、仕方なくリ リアさんの身体に入ったのではないでしょうか」 勇者「いい加減だな」 ナタリー「何をのんきな事言ってるのよ」 勇者「別に俺は構わんぞ(豊かな胸をじっと見る)」 リリア「いやあ、止めて!」 コンラッド「と、とにかく元に戻す方法を考えましょう」 リリア「ナタリーさん、魂を入れ替える術とか知りませんか?」 ナタリー「残念ながら知らないわ」 リリア「そんなあ……(ガックリと気落ちする)」 道具屋「いっそ性転換薬使ってはいかがでしょうか?」 リリア「性転換薬?」 ナタリー「つまり、それぞれの身体を性転換させるということね」 道具屋「はい。性転換薬の調合方法は知っていますから」 ナタリー「リリア聞いた?これで解決ね」 リリア「だめですよお。いくら性転換したって、あたしの魂はリリアの身体だからこそリリアなのよ」 コンラッド「そうですね。勇者さんの身体であるリリアさんが誰かと結婚して子供が生まれたら、当然勇者さんと瓜二つで、リリアさんの面影は一切ありませんからね」 ナタリー「そうだ!クアール最高導師さまなら、何とかできるかも知れないわ」 リリア「そ、その手がありましたね。元々クアール最高導師様には会いにいく予定でしたし」 ナタリー「そうね。フェリス王国へ向かいましょう」 コンラッド「フェリス王国ですか……(ちょっと困ったような表情)」 リリア「どうかしましたか?」 コンラッド「いえ、なんでもありません。フェリス王国へ行きましょう」 ナタリー「でも、今日はもう遅いから明日にしましょう」 勇者「それがいいな」 コンラッド「宿屋はありますか?」 道具屋「ここを出て右へ五軒目が宿屋です。主人も人間に戻っているでしょう」
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2019年8月13日 (火)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 41

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 41 道具屋「ひとまず戻りましょうか」 ナレ1「道具屋に戻る一向」 コンラッド「さてと、次の問題は……(とリリアの元の身体を見つめる)」 リリア「生きていますか?(心配そうに自分の身体をのぞき込む」 コンラッド「どうでしょうねえ。魂が入っていないから死んでいると言えるのでしょう が」 リリア「そんなあ、いやです!」 ナレ1「泣き崩れて、遺体?に縋りつくリリア」 ナレ2「溢れ出る涙が、遺体の顔にも降りかかる」 ナレ1「と、微かに遺体の手がピクリと動いた」 コンラッド「ちょっと、今手が動きませんでしたか?」 ナレ1「さすが動体視力の鋭敏な騎士だけに、遺体の微かな動きも見逃さなかったよう だ」 ナタリー「そうかしら……あたしは気づかなったわ」 ナレ1「一同の視線が遺体の手に注視する」 ナレ2「すると、一同監視の中で、再び手が動く」 ナタリー「うごいたわ!」 リリア「ええ!ほんとうですかあ?」 ナレ1「リリアは遺体に顔を埋めていたので、手の動きを見れなかったようだ」 コンラッド「あ、また動いた」 ナレ1「と突然、目をパチリを開ける遺体……じゃなくてリリアの身体」 コンラッド「目を開けましたよ。気が付きました」 ナレ1「ゆっくりと起き上がるリリアの身体」 ナレ2「キョロキョロと辺りを見回している」 コンラッド「生き返ったみたいですね」 リリア「ちょっと待ってください!あたしの魂はこの身体の中にあるのに」 ナタリー「じゃあ、誰の魂が入っているの?」 コンラッド「現在の勇者さんの身体にはリリアさんの魂が、すると元のリリアさんの身 体に誰かの魂が入っているとしたら……」 その他大勢「(一同声を揃えて)まさか!!」 勇者「良く寝たなあ(ナタリーを見つけて)おお愛しのハニーじゃないか」 ナタリー「あ、あんた……勇者なの?」 勇者「何度言わせるのか。勇者という名前の勇者だ!」 ナタリー「そうじゃなくてえ……」 コンラッド「やはりリリアさんの身体に、勇者さんの魂が乗り移ったようですね」 リリア「そんなあ~」 勇者「あれ?ナタリー、仲間が増えたのか?」 コンラッド「気づいていないようですね。道具屋さん、鏡はありますか?」 道具屋「ありますよ(と裏の小部屋から大き目の鏡を取ってくる)はい、どうぞ」 コンラッド「お手数かけます」 勇者「な、なんだあ?(キョトンとしている)」 ナレ1「勇者はまだ自分に起こっていることに気づいていない」 コンラッド「(鏡を勇者の前に置いて)まずは深呼吸しましょうか」 勇者「なんでやねん」 ナタリー「いいから、気を落ち着けてね」 勇者「なんのこっちゃ」 コンラッド「では、鏡を見てください(鏡の表面を勇者に向ける)」
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2019年8月12日 (月)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 40

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冒険の書 40 コンラッド「それはそうと、そろそろ村人達の呪いを解きませんか?」 道具屋「そうですね。早速、薬を調合しましょう」 コンラッド「何か手伝えることはありますか?」 道具屋「それではお願いしましょうか」 ナレ1「というわけで、早速薬の調合に取り掛かる一向だった」 ナレ2「集めた薬草などを慎重に分量を量りながら、大鍋に入れて煮詰めている」 ナタリー「ところで、なんでそんな服に着替えたの?」 ナレ1「いかにも魔女が着るような衣装に身を包み、魔女の帽子を被っている」 リリア「コスプレですか?」 道具屋「ああこれは、薬を調合する時の作業着です」 リリア「凝り性なんですね」 ナレ1「それから数時間後、解毒薬は完成した」 道具屋「完成です。早速村の人たちを元に戻しましょう」 コンラッド「まずは村中に散らばっている猫ちゃんたちを集めなければいけませんね」 道具屋「それなら簡単です。教会の鐘を鳴らせば集まってきますから」 コンラッド「なるほど」 ナレ1「解毒薬を混ぜた餌を持って教会に行く」 コンラッド「鐘はどうやって鳴らしますか?」 道具屋「尖塔の真下に、鐘に繋がるロープが垂れ下げっていますから」 ナタリー「ロープを引けば良いのね。ああ、これみたい」 ナレ1「見上げればかなりの高さのところに見える鐘から垂れ下がるロープ」 ナタリー「引くわよ。それーえ!」 ナレ1「カラーンコローンと、教会の鐘の音が村中に響き渡る」 ナレ2「すると、どこからともなくゾロゾロと猫が集まってきた」 リリア「あら、可愛い?」 道具屋「みなさん、お食事ですよ」 ナレ1「教会の庭先に餌を盛った皿を並べるリリア」 コンラッド「元は人間ですよね?猫の餌で良いのですか?」 道具屋「大丈夫です。そもそも猫になって、その内臓も猫仕様になっていますから」 コンラッド「なるほど……」 リリア「さあ!お食べなさい」 ナレ1「餌皿に集まって食べ始める猫たちと、それをじっと観察している一向」 リリア「変化ありませんね……」 道具屋「もうしばらく様子を見てみましょう」 ナレ1「やがてお腹一杯になった猫たちは眠り始めた」 ナタリー「寝ちゃったわよ。まさか毒薬だったの?」 道具屋「いいえ、そのはずはないです」 ナレ1「その時、猫の身体が輝きはじめた」 リリア「変化が表れてきたみたいですよ」 ナタリー「薬が効いてきたのね」 ナレ1「見ている間に、次々と変身を遂げてゆく猫たち」 ナレ2「一匹が人間に戻ったのを機に、周りの猫たちも人間に戻ってゆく」 通行人男「ふああ(大欠伸して)よく寝たなあ」 通行人女「あたし達、何してたのかしら」 通行人男「あれ?なんで裸なんだ?」 通行人女「きゃあきゃあ、見ないで~」 ナレ1「口々に叫びながら、自宅へと駆け出す元猫の人々であった」 ナタリー「猫は服を着ないものね(クスリと笑う)」
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2019年8月11日 (日)

銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第四章 新型モビルスーツを奪還せよ XIII

 機動戦艦ミネルバ/第四章 新型モビルスーツを奪回せよ
                XIII  座席を動かして下を探す二人。 「あったぞ!」 「こっちもだ」  取り出したサバイバルツールには、次のようなものが収められていた。  非常用携帯食糧、浄水器、拳銃と弾丸1ケース、コンパス、発炎筒、サバイバルナイ フ、断熱シートなどなど。 「食糧は当然として、こんな砂漠で浄水器が役に立つかよ。ミネラルウォーターくらい 入れとけよ」 「拳銃と弾丸は、獣を撃って食料にしろということだろうけど……。砂漠に獣がいるわ きゃないだろが」 「いるのは毒蛇か昆虫くらだぜ」 「まあ、自殺するのには役立つけどな」 「やめてよ、まだ死にたくないわよ」 「ほれ、断熱シートにくるまってろ。寒さよけになる」  熱を遮断する不織布製のシートで、くるまっていれば体温の放射を少なくして、温か く感じるというものである。 「うん」  素直に答えて、断熱シートにくるまるサリー。 「我慢できなくなったら、ジャンと替わってもらうさ。どうせ今夜一晩だけの我慢だ。 明日には救援がくるさ」 「この新型を奪取するために、機動戦艦ミネルバがやってきたり、特殊工作部隊を潜入 させたりして、並々ならぬ戦力を投入している。新型を重要な戦略の一環として考えて いる証拠だよ。だから必ず回収にくるさ」 「だといいんだけど……」  ミネルバ会議室。  カサンドラから収容された訓練生達が集合している。  前方の教壇に立って、訓示する教官役の二人。 「君達は、このミネルバに自ら進んで乗り込んできたわけだが、このミネルバにおいて も引き続き、実戦に即した訓練を行う予定だ。成績優秀な者は順次実戦徴用する。しか し知っての通りに訓練機は一機もないし、君達パイロット候補生に搭乗してもらう実戦 機は限られている。全員に対して十分な訓練を施すことができない。そこで適正試験を 行って優秀な十名のみを選抜して、パイロット候補生とする。残りの者は、他の部門へ の配置換えを行う」  ここで、訓練生達にプリント用紙が配られた。  タイトルには、配属希望表と書かれ、パイロット以下被服班、給食班、衛生班、工作 班、恒久処理(ダメコン)班、などの配属先名と、仕事の内容が書かれている。  担当が入れ替わって説明を続ける。 「適正試験に合格する自信のない者は、パイロット以外の希望職種を記入して、明日午 後三時までに総務部室へ提出するように。第一志望から第三志望まであるから、良く考 えて記入するように。私からは以上だ」  ここで女性士官に替わった。 「私は、皆さんの日常生活をお世話する担当です。何か相談事や心配事があったら、い つでも気軽に相談して下さい。配属された部署がどうしても合わないなどで、配置換え を希望する時も遠慮なく申してください。それでは、皆さんの宿坊を決めましょう。不 公平のないように、くじ引きで決めます。男女別々ですからね。前に出てくじを引いて ください。男子は青い箱、女子は赤い箱です」  ぞろぞろと前に出て男女別々のくじ箱に手を差し入れて、くじを引いている訓練生。 ワイワイガヤガヤとおしゃべりしながらなのは、まだまだ大人になりきれない子供だか らだろう。実戦を知らず世間も知らない訓練生だった。 「くじに書かれた部屋番号は、後の壁に貼ってある艦内見取り図を見て、部屋の位置を 確認して下さい」  ここで一旦解散となり、各自の宿坊へと向かうように指示が出た。もちろん宿坊以外 の場所への立ち入りは厳禁である。追って連絡があるまで宿坊から出ないようにとも。
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2019年8月10日 (土)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第三章 第三皇女 XIV

第三章 第三皇女
                XIV  やがて一隻の艦が接舷してきた。 「乗り込んでくるもようです」 「排除しなさい」 「判りました」  答えて艦内放送で発令するグレイブス提督。 「艦内の者に告げる。接舷した敵艦より進入してくる敵兵を排除せよ。銃を持てる者は すべて迎撃に回れ」  次々と乗り込んでくるサラマンダー艦隊の白兵部隊。  だがいかんせん、戦闘のプロの集団に、白兵など未経験の素人が太刀打ちできる相手 ではなかった。  白兵部隊は艦橋のすぐそばまで迫っていた。  ロックして開かないはずの扉が開いてゆく。投げ込まれる煙幕弾が白煙を上げて視界 が閉ざされていく。そしてなだれ込んでくる白兵部隊。次々と倒されていく味方兵士達。  やがて煙幕が晴れたとき無事でいたのは、マーガレット皇女と侍女、そしてグレイブ ス提督他数名のオペレーターだけであった。  やがて敵兵士によって確保された扉を通って、警護の兵士に見守られながら一人の青 年が入ってきた。  どうやら敵白兵部隊の指揮官のようであった。 「ご心配なく。倒れているのは麻酔銃で眠っているだけです。十分もすれば目を覚まし ます」  言われて改めて周囲を見渡すマーガレット皇女。確かに死んでいない証拠に、微かに 動いているようだ。麻酔があまり効かなかったのか、目を覚まし始めている者もちらほ らといる。 「このようなことをして、何が目的ですか?」 「銀河帝国摂政エリザベス皇女様の命により、あなた様を保護し帝国首都星へお連れ致 します」 「わたしを逮捕し、連行すると?」 「言葉の表現の違いですね」  麻酔が切れて次々と目を覚まし始めるオペレーターや兵士達。  敵兵の姿を見て銃を構えようとするが、 「おやめなさい! 銃を収めるのです。わたしの目の前で血を流そうというのです か?」  皇女に一喝されて銃を収める兵士達。  マーガレット皇女の旗艦アークロイヤルは、敵艦隊の包囲の中にあり、接舷した艦が 発砲すれば確実に撃沈するのは、誰の目にも明らかであった。  いわゆる人質にされてしまった状況では、戦うのは無駄死にというものである。将兵 の命を大切にする皇女にできることは一つだけである。 「提督。全艦に戦闘中止命令を出して下さい」 「判りました。全艦に戦闘中止命令を出します」  提督の指令で、アークロイヤルから停戦の意思表示である白色弾三発が打ち上げられ た。  ここに銀河帝国を二分した内乱が終結したことになる。 「首都星へ行くのは、わたしだけでよろしいでしょう? バーナード星系連邦の脅威あ る限り、この地から艦隊を動かすことはできません。罪を問われるのはわたし一人だけ で十分です」 「皇女様の思いのままにどうぞ」  皇女の気高さと自尊心を傷つけるわけにもいくまい。 「ありがとう」  そう言って改めて、その若き指揮官を見つめるマーガレット皇女。  常に笑顔で対応するその指揮官の瞳は、透き通った深緑色に輝いていた。 「あ、あなたは……?」  言葉に詰まるマーガレット皇女。ジュリエッタ皇女が初対面の時に見せた表情とまっ たく同じであった。 「共和国同盟解放戦線最高司令官、アレックス・ランドール少将です」  指揮官が名乗ると、艦内に感嘆のため息が起こった。  ここでも、アレックス・ランドールの名を知らぬものはいないようであった。 「なるほど……。共和国同盟の英雄と称えられるあの名将でしたか」 「巡洋戦艦インヴィンシブルが近づいてきます」 「ジュリエッタが来ていたのね」 「インヴィンシブルで首都星アルデランにお連れ致します」 「参りましょう。提督、艀を用意してください」  グレーブス提督に指示を与える。 「かしこまりました」 「提督には残って艦隊の指揮を執って頂きます。引き続き連邦への警戒を怠らないよう にお願いします」 「はっ!誓って連邦は近づけさせません」 「ランドール殿、それでは参りましょうか」  こうしてアレックスに連れられて、インヴィンシブルへと移乗するマーガレット皇女 だった。
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2019年8月 9日 (金)

妖奇退魔夜行/胞衣壺(えなつぼ)の怪 其の拾肆

陰陽退魔士・逢坂蘭子/胞衣壺(えなつぼ)の怪

其の拾肆 朝鮮人  井上課長が蘭子を訪ねて土御門神社に来ていた。  蘭子に依頼されていた事件報告であった。 「やはり殺人事件があったよ」  単刀直入に話し出す井上課長。  以下は警察事件簿に残る記録である。  終戦当時、朝鮮半島から出稼ぎに、朝鮮人労働者とその家族が大量に流入していた。  日本人男性が徴兵で留守にしている間に、日本に出稼ぎに来ていた朝鮮人達が、警察 署を襲って拳銃を奪い日本人を殺戮するなどの暴動が頻発していた。  空き家があれば押し入って我がものとし、空き地があれば問答無用に家を建てて所有 権を誇示した。  挙句の果ては、出征した知人の日本人の名を名乗って戸籍を奪うものさえいた。  かの侵入者もそんな朝鮮人の一人であった。 「通名・金本聖真、本名・金聖真(キム・ソンジン)という」  立ち寄った先で見つけた家に目を付けて、主人がいないことを確認すると、傍若無人 にも押し入って留守を守っていた女性を凌辱した。  そして、その家を女性ごと乗っ取ったのである。  やがて男が帰ってきて、惨劇は繰り広げられた。 「とまあ……そういう顛末です」  長い説明を終える井上課長。 「おかしいですね。図書館で私の調べたところでは、朝鮮人という記述は一言もありま せんでした」  疑問を投げかける蘭子。 「報道規制だよ」 「規制?」 「当時のGHQ(連合国総司令部)によるプレスコード、正式名は【日本に与うる新聞 遵則(じゅんそく)】だよ」 「プレスコードですか……」 「その一つに、『朝鮮人を批判するな』というものがあってね。朝鮮人による事件が起 きても、国籍を発表してはいけない……ということだ。当然事件はうやむやにされてし まう」 「それって、今でも通用していますよね。特に朝日新聞などは、朝鮮日報(韓国紙)日 本支局と揶揄されるほどに、朝鮮人が犯人の国籍を隠蔽して発表しないみたいだし」 「まあ、そういうことだ。日本国憲法とは言っても、実情はマッカーサーノートに則っ たGHQ憲法ということもね」 「日本は独立していないんですね」 「まあな。GHQによる WGIP(War Guilt Information Program)という「戦争につ いての罪悪感」を日本人に植え付ける洗脳政策も行われたしな」  深いため息をつく二人だった。  しばらく沈黙が続いた。 「その家は固定資産税滞納による差し押さえ・競売となったのだが、殺人現場という瑕 疵物件で長らく放置状態だったらしい。で、つい最近やっとこ売却が決まって、現在の 持ち主となった」 「で、胞衣壺が掘り出された」 「うむ……」 「ともかく人死にがあって、かなりの流血もあったのでしょうね」 「土に滲み込んでいたが、土間いっぱいに広がるほどの量の血痕があったらしい」 「殺戮と流血、そして怨念渦巻くなか、例の胞衣壺がそれらを吸い込んだとしたら… …」 「怨霊なり魔物なりが憑りつくか」 「そうとしか考えられません」 「問題は、その胞衣壺を掘り出したのは誰か?ということだな」 「ですね」  その誰かについては、朧気ながらも犯人像をイメージしていた。
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2019年8月 8日 (木)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 39

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 39

 

 

その他大勢「(マンドレイク)ギャー!!」
ナレ1「森中に響き渡る悲鳴のような雄叫びを上げるマンドレイク」
リリア「これで大丈夫です。皆さん、念のために耳を塞いでください」
ナレ1「そういうと、慎重にマンドレイクを引き抜く。一同は耳を塞ぐ」
リリア「採れましたわ」
ナタリー「大丈夫なの?」
ナレ1「恐る恐る近づいて、マンドレイクに触るナタリー」
ナタリー「(ツンツンと突きながら)大丈夫みたい……ね」
コンラッド「日が傾きかけています。戻りましょう」
リリア「そうですね。暗くなると人面樹も増えて、攻撃もきつくなりますから」
ナレ1「急ぎ足で、モトス村へと向かう」
ナレ2「と突然、目の前を巨大な影が道を塞ぐ」
コンラッド「オーガだ!!」
ナタリー「後ろからゴブリンよ!」
リリア「挟み撃ちだわ」
コンラッド「前のオーガがリーダーのようですね。後ろのゴブリンは逃げ道を塞ぐ役で
す」
ナタリー「となると、先に倒さなきゃならないのは」
コンラッド「もちろんオーガです!」
ナレ1「言うが早いか、剣を素早く抜いて、オーガに斬りかかるコンラッド」
コンラッド「とりゃー!!神剣フェニックスブレードの威力を見よ!」
ナレ1「岩場を足掛かりにして空中高く飛び上がり、オーガの頭上から剣を振り下ろ
す」
ナレ2「一瞬にして、オーガを真っ二つに切り裂く」
ナタリー「やったあ!凄い凄い!!」
ナレ1「すると切り裂かれたオーガの腹の中から何かが現れた」
ナレ2「それは人間だった。」
リリア「ああ!あたしだわ!!」
ナタリー「なんですってえ!?この人があなたなの?」
ナレ1「オーガの体液にまみれているが、確かにその容姿は女性であった」
リリア「間違いありません」
コンラッド「襲って丸呑みにしたのでしょう」
ナレ1「いつの間にか、後方のゴブリン達の姿が見えなくなっていた」
ナタリー「ゴブリンの奴ら、恐れをなして逃げ出したか」
リリア「この身体があれば、元に戻るのでしょうか?」
ナタリー「上手くいけば、元通りになるかもね」
コンラッド「とにかくマンドレイクも手に入れたし、急いでモトス村に戻りましょう」
ナレ1「と言って、倒れている女性を担ぎ上げる」
ナタリー「そうね、そうしましょう」
ナレ1「コンラッドが倒れている女性を抱え上げて歩き出す。」
ナレ2「その後に付きながら、心配そうなリリアだった」
ナタリー「戻ってきたわよ!」
ナレ1「襲い掛かってくる魔物達をなぎ倒しながら、無事にモトス村へと戻ってきた一
向だった」
コンラッド「道具屋に急ぎましょう」
ナタリー「まずは、マンドレイクを届け報酬を頂きましょう」
道具屋「お帰りなさい。ご無事でなりよりです」
リリア「はい、マンドレイクです」
ナレ1「それを受け取り、確認して」
道具屋「確かにマンドレイクです。ありがとうございます」
リリア「これで村人達の呪いを解くことができますね」
道具屋「ええ。でも、どうやって手に入れたのですか?知ってますよね?」
リリア「引き抜くと、死の悲鳴を上げるですよね」
道具屋「その通りです」
リリア「これを使いました(と、小瓶を差し出す)」
道具屋「聖水……ですか?」
ナタリー「あったりー!」
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2019年8月 7日 (水)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 38

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 38 04/09 04:37 リリア「ともかく出発しましょう」
04/09 05:17 ナタリー「そうね。そうしましょう」
04/09 05:18 道具屋「お気をつけていってらっしゃいませ」
04/09 05:19 ナレ1「そんなこんなで、道中に出現するモンスターを討伐しながら、妖 精の森へとやってきた」
04/09 05:20 リリア「なんとなく不気味な森ですね」
04/09 05:29 ナタリー「またぞろ人面樹が出てきそうね」
04/09 05:35 ナレ1「目の前に人面樹が現れた」
04/09 07:11 コンラッド「いきなりですか」
04/09 10:29 ナタリー「はやいとこ片付けましょ。それとも逃げる?」
04/10 08:00 コンラッド「騎士のわたしに逃げろと?」
04/10 08:08 リリア「わたしは逃げるのに賛成ですが……」
04/12 16:28 ナタリー「どうする?騎士さん」
04/12 16:29 コンラッド「逃げたくはありませんが」
04/12 16:57 リリア「気持ちはわかります」
04/12 17:13 ナレ1「人面樹の後方から、わらわらと湧き出している」
04/13 06:53 ナタリー「やっぱり逃げたほうが無難ね」
04/13 06:54 リリア「賛成!(´∀`∩」
04/13 06:54 コンラッド「仕方がありませんね。逃げましょう」
04/13 06:56 ナタリー「でも、どっちの方向へ逃げるべきか」
04/13 11:03 リリア「妖精の森は帰らずの森。一度足を踏み入れたら二度と戻れない森 ……」
04/13 11:05 コンラッド「永久に森の中をさ迷うはめに陥るらしい」
04/13 11:06 リリア「占ってみましょう」
04/13 11:07 ナタリー「占う?」
04/13 11:09 リリア「やみくもに逃げ回るよりもいいでしょう」
04/13 11:11 ナレ1「そういうと、ポシェットから何かを取り出した」
04/13 11:28 ナレ2「それはペンジュラムと呼ばれる魔法の振り子であった」
04/13 11:34 コンラッド「それは?」
04/13 11:42 リリア「ペンジュラムです。ダウジングという魔法を掛けて探しているも のを見つけます」
04/13 11:45 ナタリー「なるほどね。良いもの持ってるじゃん」
04/13 11:45 ナレ1「などと会話している間にも、人面樹は次々と襲い掛かる」
04/13 11:47 ナレ2「しかし腕利きのコンラッドが適当にあしらっていた」
04/13 11:48 リリア「これでマンドレイクを探し出します」
04/13 11:50 ナタリー「まかせたわ。人面樹はあたし達が処理するから」
04/13 18:20 リリア「お願いします。では……」
04/13 18:22 ナレ1「リリアが何やら呟くと、ペンジュラムが振れて行くべき方向を示 した」
04/13 18:22 リリア「あっちの方向です!」
04/13 18:24 コンラッド「急ぎましょう。日が暮れ始めています」
04/13 18:24 ナタリー「そうね。夜になれば魔物の数も一段と増えるから」
04/14 14:51 ナレ1「そうこうするうちに、人面樹の群れから逃れられ、少し開けた場 所に出た」
04/14 15:08 ナタリー「リリアは花摘みが日課だったから、植物を探すのは得意なのよ ね」
04/14 15:08 リリア「ええ、まあ……」
04/14 16:53 コンラッド「しかし……見つけたとしても、どうやって採集するかが問題 ですね」
04/14 16:54 ナタリー「そうね。ここには犬はいないわ」
04/14 16:55 コンラッド「うさぎとか、野獣でも捕らえれば代理はできそうですが」
04/14 16:58 リリア「動物虐待はダメです」
04/14 17:00 ナタリー「じゃあ、どうするの?」
04/14 17:03 リリア「まかせてください」
04/14 17:20 コンラッド「まかせましょう」
04/14 17:25 ナレ1「リリアはペンジュラムに神経を集中してマンドレイクを探しはじ めた」
04/14 17:48 ナレ2「川沿いにしばらく歩いて」
04/14 17:50 リリア「ありましたわ」
04/14 17:59 ナレ1「木陰にひっそりと茂るマンドレイクを指差すリリア」
04/15 04:19 ナタリー「これがマンドレイク?」
04/15 04:21 コンラッド「確かによく見れば、人の形をしていますね」
04/15 04:21 ナタリー「それでどうするの?」
04/17 02:57 リリア「これを使います」
04/17 02:59 ナレ1「と、取り出したのは、メタルスライムを倒したアレである」
04/17 02:59 ナタリー「聖水ね?」
04/17 03:26 リリア「マンドレイクに宿る悪しき魂を浄化します」
04/17 03:34 コンラッド「なるほど、そういう手がありましたか」
04/17 03:41 ナレ1「戦闘能力は皆無に近いリリアであるが、植物に関する知識は豊富 のようである」
04/17 03:43 ナレ2「何やら呪文のような言葉を呟きながら、マンドレイクに聖水を振 り掛けると」
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2019年8月 6日 (火)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 37

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 37 05/04 01:51 ナタリー「ギルド? 報酬はいくら?」
05/04 01:52 道具屋「マンドレイクを重量100グレンあたり、10000Gです」
05/04 01:53 ナタリー「よっしゃー! その依頼、あたし達が請け負った」
05/04 01:55 道具屋「それはありがたいのですが、この村のギルドの職員もみな猫にな ってますから、契約ができないですよ」
05/04 01:55 ナタリー「あなたと直接契約はできないの?」
05/04 01:56 道具屋「それはできません。二重契約になりますから」
05/04 01:57 ナタリー「うう……。なんとかならないのかしら」
05/05 03:46 コンラッド「村人が困っているのに、黙って見過ごしていくわけにもいか ないでしょう」
05/05 23:24 ナタリー「そりゃまあ、コンラッドは騎士で、人を助けるのが心情の職業 ですものね」
05/05 23:25 コンラッド「そのとおりです」
05/05 23:27 リリア「いいじゃありませんか。袖触れ合うも多少の縁というじゃありま せんか」
05/08 03:42 道具屋「こうしませんか。私が証人になりますから、後承認契約を結びま しょう」
05/08 03:42 ナタリー「後承認契約?」
05/08 03:43 道具屋「たった今、わたしが考え出したものです」
05/08 03:44 ナタリー「なんだ、それじゃあ効力がないんじゃない?」
05/08 03:46 道具屋「それは何とも言えませんが、ギルドの方々だって猫にされた呪い を解いてもらうんですから。きっと納得していただけるでしょう」
05/08 03:46 ナタリー「あやしいものだわね」
05/08 03:47 道具屋「あともう一人証人があった方が良いでしょう。そこの騎士さんが 良いでしょう」
05/08 03:47 コンラッド「わたしですか?」
05/08 03:49 道具屋「お見受けしたところ、王国騎士団のナイトの称号を持っていらっ しゃるようですね」
05/08 03:50 コンラッド「判りますか?」
05/08 03:51 道具屋「身内からあふれる気品が漂っています」
05/08 03:59 ナタリー「ナイトって偉いの?」
05/08 04:01 リリア「王国のために身を奉げ、国民を守るために死をもいとわずに戦う とか」
05/08 04:03 道具屋「そうです。公式的に認められた身分ですからね」
05/08 04:03 ナタリー「いわば、国家公務員上級職みたいなものね」
05/08 23:56 リリア「なんですか? その公なんとかというのは……」
05/09 00:00 ナタリー「官僚天下りでべらぼうな報酬を貰ったり、予算から裏金として プールしたりして自分達の遊行費や飲食代として、国民の税金を無駄使いする悪徳役人 のことよ」
05/09 00:01 リリア「ひどい話ですね」
05/09 00:05 ナタリー「そのくせ人手が足りないかったからと言い訳して、幼児虐待や 育児放棄で多くの子供たちが死んでいくのを、手をこまねいて見過ごしている職務怠慢 な奴らとかね」
05/09 00:06 リリア「許せないですね。高給をいただいているのだから、24時間血眼 になって国民のために働きなさいといいたいです」
05/09 00:07 道具屋「あの……。何の話しをしておられるのですか?」
05/09 00:08 ナタリー「ああごめん。話がそれたわね、ニポンとかいうおめでたい国の ことを言っていたのよ」
05/09 00:11 道具屋「ニポン?」
05/09 00:12 ナタリー「海を遥か遠くに渡った、地球の果てにあるという広大な滝のす ぐそばにあると噂されている国でね」
05/09 00:16 コンラッド「話を元に戻しませんか?」
05/09 00:17 ナタリー「ああ、悪かったわね。コンラッドはいい人だから気にしないで ね」
05/09 00:18 コンラッド「ともかくマンドレイクを採集するために、妖精の森に出かけ ようと思うんです」
05/09 00:20 ナタリー「いよっ! さすが王国騎士、どんな苦難にも挑戦するいい男」
05/09 00:20 コンラッド「茶化さないでください」
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2019年8月 5日 (月)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 36

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 36 04/29 03:32 リリア「それじゃあ、早速解呪薬を作りましょう」
04/29 03:33 道具屋「それが、もう一つ材料が足りないのです」
04/29 03:33 コンラッド「それは何ですか?」
04/29 03:36 道具屋「マンドレイクです」
04/29 03:36 ナレ1「解説しよう。マンドレイク(Mandrake)、別名マンドラゴラ(Man dragora)とは、ナス科、マンドラゴラ属の植物である。古くから薬草として用いられた が、魔術や錬金術の原料として登場する。根茎が幾枝にも分かれ、個体によっては人型 に似る。幻覚、幻聴を伴い時には死に至る神経毒が根に含まれる」
04/29 03:53 リリア「マンドレイク? 以前錬金術師から聞いたことがあります。人の ように歩き回り、引き抜くと悲鳴を上げてまともに聞いた人間は発狂してしんでしまう という伝説があります」
04/29 03:55 ナタリー「それじゃあ、採取できないじゃない」
04/29 03:58 リリア「ですから、飼い犬などを首輪でマンドレイクに繋いでおいて、遠 くから犬を呼び寄せるのです」
04/29 04:01 コンラッド「犬は飼い主の元へ駆けだし、首輪に繋がったマンドレイクを 引き抜くということか。しかし、犬は……」
04/29 04:02 リリア「はい。マンドレイクの悲鳴を聞いて死んでしまいます」
04/29 04:04 ナタリー「あたしも聞いたことがあるわ。マンドレイクの取引には、死ん だ犬も一緒にということらしいわね」
04/29 04:05 道具屋「まあ、どれも噂ですから……。ほんとのところは誰にも判りませ ん」
04/29 23:03 コンラッド「ともかく、そのマンドレイクを手に入れないといけないよう ですね」
04/29 23:22 リリア「どこにあるか判っているのですか」
04/30 22:33 道具屋「このモトス村から南へ12000マイラほど行ったところに妖精の森 があるらしいのですが、その森のどこかに茂っていると言われています」
04/30 22:35 リリア「妖精の森ですか? 森に入った旅人を惑わす結界が張られている と聞いたことがあります」
04/30 22:37 道具屋「はい。森に入ったら二度と生きては帰ってこられないとか。だか ら誰も近づかないそうですよ」
04/30 22:41 ナタリー「うう……。またぞろ人面樹が出てきそうな所ね」
05/02 01:30 コンラッド「村人の状況を知った以上は、そのマンドレイクを手に入れる ために妖精の森へ行くべきだと思うのですが」
05/02 01:33 ナタリー「生きては帰れないかも知れないのよ。それに、マンドレイクを どうやって採集するのよ」
05/02 01:39 コンラッド「マンドレイクなら、犬の代わりに猪などの動物でも良いでし ょう。食料は必要ですし、どうせ屠殺してしまうのですから」
05/04 01:43 リリア「考えていてもしかたがありません。村人を救うためにも妖精の森 へ行きましょう」
05/04 01:44 ナタリー「冒険に出たことがないリリアが言うような言葉じゃないと思う けど」
05/04 01:45 リリア「でも、なんとかしたいと思いませんか? 人として」
05/04 01:47 ナタリー「気軽に言うものじゃないと思うけど」
05/04 01:49 リリア「でも……」
05/04 01:50 道具屋「あの、無理していただかなくても結構です。妹にもマンドレイク を手に入れるように頼んでますし、ギルドにも依頼を出してますから」
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2019年8月 4日 (日)

銀河戦記/機動戦艦ミネルバ 第四章 新型モビルスーツを奪還せよ XII

 機動戦艦ミネルバ/第四章 新型モビルスーツを奪回せよ
                XII  バルモア基地の岸壁に強襲着陸したミネルバ。  四方八方からの攻撃を受けているが、何とか善戦している。  そこへモビルスーツ三機が走り込んでくる。発着デッキに飛び乗り、昇降機によって 艦内へと格納された。  カサンドラの訓練生達もキースの班に誘導されて次々と乗り込んでいる。 「モビルスーツ格納完了しました」 「訓練生の収容も完了しています」 「よろしい。ただちに浮上して下さい。すみやかに撤収します」  急速浮上して山越えしていくミネルバ。野砲大隊を軽く潰して砂漠へと進入した。 「シャーリー・サブリナをここへ呼んでください」  早速シャーリーが呼ばれる。  フランソワの前に出て敬礼するシャーリー。 「報告を」 「はっ。今回の作戦任務において、旧式モビルスーツ二機と新型一機とを奪取に成功し ました。しかしながらもう一機の新型は、奪取に成功したものの、パイロットが操作ミ スをしたのか、システムが暴走したのか、はるか彼方へと飛んで行ってしまいました。 この機体のパイロットは、実はカサンドラの訓練生です。本来乗り込む予定だったキャ ンベル伍長が撃たれ、起動ディスクを受け取った訓練生が代わりに乗り込んでしまった のです」 「なるほど、良く判りました。詳細報告書は後にして、下がって休みなさい」 「ありがとうございます。失礼します」  再び敬礼して、踵を返して引き下がるシャーリー。 「新型モビルスーツの飛び去った軌跡を追跡できたか?」 「はい。追跡できております」 「発信機の方も、微かではありますが受信しております」 「よし! 新型は是が非でも回収せねばならない」  その頃、アイク達の乗る新型モビルスーツは砂漠の真ん中に不時着し、岩にもたれか かるようにしていた。  コクピットの中で膨れっ面のサリー。計器類を調査しているジャン。そしてアイクは というと、シートに深々と腰を沈め腕枕をして、ぼんやりと映像の消えたスクリーンを 眺めている。  電力消費を倹約するために、必要最低限の機器だけを作動させていた。 「なんで墜落したのよ」 「しようがないだろう。ガス欠なんだから」 「動けないなら、歩いて近くの町へ避難しましょうよ」 「ここは砂漠のど真ん中だぜ。一番近くの町でも何百キロとあるんだ。途中で干からび ちゃうよ。それに至る所が流砂になっていて、踏み込んだら最期、あっという間に砂の 中に沈んで窒息死だよ」 「寒いわ……」 「そうだな。外の気温は五度。夜明けには氷点下にまで下がるが、昼間になると今度は 灼熱地獄変わるさ」 「ヒーター入れてよ」 「だめだよ。エンジンが動いていないんだ。すぐにバッテリーがなくなるよ。遭難信号 を出す発信機のために電力を残しておかなくちゃ」 「……。ところでジャン。さっきから何をやってるの」 「こういう場合に備えて、大概サバイバルツールが装備されているはずなんだ。それが どこにあるか調べているんだ」 「弾丸だって一発も積んでいないんだぜ。サバイバルツールだって積んでないんじゃな いか?」 「いや、サバイバルツールは常備品として、出荷時点で積むからあるはずだ」 「でも撃墜されて、脱出シュートで緊急脱出したら使えないんじゃない?」 「脱出?」  見合わせるアイクとジャン。 「そうか! 座席だ。座席の下だ」  座席を動かして下を探す二人。
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2019年8月 3日 (土)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第三章 第三皇女 XIII

第三章 第三皇女
                XIII 「敵艦隊旗艦、アークロイヤル発見!」  ついに待ちに待った情報が届いた。 「ようし、遊びは終わりだ。全艦ワープ準備! 敵旗艦空母の周辺に座標設定」 「了解! ワープ準備に入ります。座標設定、敵空母周辺」  操舵手が復唱する。まさに楽しそうな表情で、ピクニックにでも行くようだ。それも そのはずで、あのミッドウェイにおいても操舵手を務めていたのである。空母攻略のた めの小ワープは、その時と状況がほとんど似通っており経験済みの余裕であった。 「白兵戦の要員は、ただちに発着場に集合せよ」  ミッドウェイでは総攻撃を敢行したが、今回はアークロイヤルに接舷し、白兵戦で艦 内に侵入する。そしてマーガレット皇女を保護する作戦である。 「艦長、後は任せる。作戦通りに動いてくれ」  立ち上がって指揮官席を譲るアレックス。 「おまかせ下さい」  作戦を参謀達に伝えた時、提督自らが敵艦に乗り込むことに、反対の声も少なくなか った。しかし、作戦が困難であればあるほど、部下にだけに苦労させたくないというア レックスの心情と性格は、誰しもが知っていることである。カラカス基地攻略戦、タル シエン要塞攻略戦など、生還帰しがたい作戦だからこそ自ら率先してきたのでる。 「内乱を引き起こしたとはいえ、相手は皇女様だ。私が行かなければ失礼にあたるだろ う」  そう言われてしまうと誰も反論することができなかった。  その頃。旗艦空母アークロイヤル艦橋では、マーガレット皇女が、戦闘機編隊の不甲 斐なさに憤慨していた。 「たかが駆逐艦に戦闘機が手をこまねいているとは……」 「いいえ、よくご覧下さい。そのたかが駆逐艦の動きです。さながら戦闘機のようでは ありませんか。まるで曲芸飛行をのようです」  そう答えるのは、艦隊司令のトーマス・グレイブス少将である。 「こちらは三万機もの戦闘機で迎え撃っているのですよ。相手はたった二百隻ではあり ませんか」  戦闘機がたかが駆逐艦に負けるわけがない。  そうでなければ、自軍の艦隊編成を見直さなければならない。戦闘機の攻撃力と機動 性を信じたからこそ、アークロイヤルはじめ数多くの航空母艦を主体とした空母艦隊を 組織したのである。戦闘機がこうもあっさりと惨敗し、しかも敵艦はほとんど無傷とな れば、まさしく空母無用論を唱えたくなる。 「とにかく、このままでは……。一旦退却して体勢を整えさせましょう」  その時だった。  敵艦隊が突如として消えてしまったのである。 「消えた?」 「どういうことですか?」 「わかりません」  次の瞬間、目前に敵艦隊が再出現したのである。  突然の出来事に目を丸くして驚愕する一同。  空母は、戦闘機の発着を円滑に行うために、艦同士の距離をとってスペースを開けて おかなければならない。そのスペースを埋め尽くすように敵艦隊が、アークロイヤルの 周囲を取り囲んでしまったのである。これでは味方艦隊は攻撃をできない。まかり間違 えば、アークロイヤルに被害を及ぼしてしまうからである。 「完全に包囲されています」 「何とかしなさい」 「無駄です。我々は人質にされてしまいました。味方は攻撃することができません」
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2019年8月 2日 (金)

妖奇退魔夜行/胞衣壺(えなつぼ)の怪 其の拾参

陰陽退魔士・逢坂蘭子/胞衣壺(えなつぼ)の怪

其の拾参 殺戮の果て

 

 

 目の前に懐かしい生家が、焼野原の中に奇跡的に無事に立っていた。
「ただいま!」
 玄関の扉を開けて中に入り、帰宅の声を上げる。
 返事はなかった。
 もう一度大声で、妻の名を呼ぶ。
 やがて奥の方で物音がしたかと思うと一人の女性が姿を現した。
「どなた?」
 出てきた女性は、男の顔を見るなり驚愕し、へなへなと床にへたれこんだ。
 男は、その女性の夫だった。
「ど、どうして?」
 その身体の腹部は膨満しており、明らかに妊娠しているとわかる。
「おまえ……誰の子供だ!?」
「こ、これは……」
 おなかを手で隠すようにして、言い訳を探そうとする女性だった。
 その時、玄関から何者が入ってきた。
「무엇을하고있는」(何をしている)
 意味不明な言葉を発する侵入者は、腰に下げたホルスターから拳銃を抜いて構えた。
 そして間髪入れず引き金を引いた。
 弾は男の胸を貫いて、血飛沫が飛び散り土間を血に染めた。
 倒れた男の上を跨いで女性に詰め寄る侵入者。
「바람을 피우고 있었는지」(浮気していたのか)
 女性の胸ぐらをグイと引っ掴み、ビンタを食らわす男。
 さらに手を上げようとした時、
「うっ!」
 苦痛に歪む顔。
 ゆっくりと振り返ると、背中に突き立てられた包丁。
 土間に倒れていた男が立ち上がり、流しに置かれていた包丁を手に反撃したのである。
 その包丁を引き抜くと、ドバっと血飛沫が土間一面に広がる。
 声を出そうとする侵入者だったが、肺に穴が開いたのか、声の代わりに背中から血が
噴出するだけだった。
 土間に突っ伏す侵入者。
 男はそれに目もくれずに、女性に向かって怒鳴る。
「そのお腹の子供はどうした? 誰の子供だ!」
 シベリア抑留で長期抑留されていたので、妻が妊娠することはあり得ない。
「誰の子供だ!」
 もう一度質問する男。
 すっかり怯え切って声も出ない女性だったが、ゆっくりと手を動かして、土間に倒れ
ている侵入者を指さした。
 その指先に差された侵入者を見やりながら、すべてを納得した男。
 お国のために命を投げ出して戦い、辛い抑留生活を送っている間に、自分の妻が間男
と逢瀬を重ねて、あまつさえ身籠ったのだ。
 許されるはずがなかった。
 包丁を振り上げると、女性のお腹めがけて振り下ろした。
 悲鳴を上げ絶命する女性。
 怒りは収まらず、突き刺した包丁で腹の中をえぐり始める。
 飛び出した腸を掻き出し、さらに奥の子宮をも引きずり出した。
 それらの内臓を土間に投げつけて、さらに包丁を突き立てて残虐な行為は続いた。
 はあはあ……。
 肩で息をしながら、自分のした行為に気が付く男。

 

 何のために今日まで生きてきたのだろう……。
 何のためにお国のために命をかけてきたのだろう……。

 

 何のために……。

 

 男は血のりの付いた包丁をしばらく見つめていたが、その刃先を首筋に宛てたかとお
もうと、一気に掻き切った。
 土間に倒れ込んだ男の周りが、飛び散った鮮血が一面を真っ赤に染め上げる。
 血の海は土間の土の中へと滲みこんでいく。
 と突然、土の一か所が異様に輝き始め、辺り一面の血液を吸い込み始めた。
 やがて静寂が訪れる……。
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2019年8月 1日 (木)

冗談ドラゴンクエスト 冒険の書 35

冗談ドラゴンクエスト

冒険の書 35 04/20 13:05 リリア「そんな遠いに道のりを歩いてきたんですか?」
04/20 13:05 コンラッド「それはまた。大変な苦労でしたでしょうね」
04/20 13:07 道具屋「あなた達、ファンタリオン王城からご一緒してたんじゃないんで すか?」
04/20 13:08 コンラッド「いえ、私は途中で旅を一緒にすることになったんです」
04/20 13:10 リリア「あたしは、魔物に襲われて死んで魂がさまよっている時に、ナタ リーさんの蘇生術とある方の身体を借りて生き返ったんです」
04/20 13:11 道具屋「まあ、その身体は借り物なんですか?」
04/20 13:11 リリア「はい。身体はこれですけど、中身は女の子です」
04/20 13:13 道具屋「なるほど、どうりでしゃべり方に違和感を感じたのですね」
04/21 03:29 ナタリー「で、これは何なんですか?(改めて尋ねる)」
04/21 03:32 道具屋「ああ、話がそれましたね。これはマジックマッシュルームという 薬草から薬効成分を抽出精製したものです」
04/21 03:35 コンラッド「マジックマッシュルーム?」
04/21 03:41 ナレ1「マジックマッシュルームは、幻覚成分であるトリプタミン・アル カロイドのシロシビン、またはシロシンを含む菌類(キノコ)」
04/21 03:41 ナレ2「日本では、麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料 を指定する政令にて麻薬原料植物として扱われている」
04/21 03:42 ナレ1「インターネットにて販売しているのを見かけるが、上記の通り麻 薬扱いなので購入しないように」
04/21 03:45 リリア「何に使うのですか?」
04/21 03:47 道具屋「解呪薬の原料の一つです」
04/21 03:47 ナタリー「解呪薬?」
04/21 03:48 道具屋「村に入って何かお気づきのことはありませんでしたか?」
04/21 03:48 コンラッド「村人が一人もいませんでした」
04/21 03:49 リリア「その代わりに猫がたくさんいました」
04/21 03:50 ナタリー「村人全員が猫になったのかと……」
04/21 03:50 道具屋「実はその通りなのです。ある魔女によって呪いをかけられている のです」
04/21 03:51 リリア「魔女の呪い?」
04/21 03:51 コンラッド「それで村には猫しかいなかったんですね」
04/21 03:53 道具屋「猫にされてしまった村人を元に戻すために、この薬を取り寄せる ことにしたのです」
04/21 03:54 ナタリー「それにしても、あなただけ猫にされていないのは、どうしてで すか?」
04/22 22:46 道具屋「実は解呪薬があったんです。私もやはり猫にされてしまいました。 ところが猫には解呪薬の入った瓶の蓋を開けられません」
04/22 22:48 リリア「どうなさったのですか?」
04/22 22:50 道具屋「瓶を棚から落として割ったんです。薬は床の上に散らばりました が、何とか舐めて呪いが解けました」
04/22 22:51 コンラッド「良かったじゃないですか」
04/22 22:52 道具屋「しかし残りの薬には不純物が混じってしまって解呪薬としての効 能が失われました」
04/22 22:53 リリア「それで妹さんに解呪薬を届けるように依頼したのですね。ギルド を使って」
04/22 22:53 道具屋「その通りです」
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