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2019年10月10日 (木)

あっと!ヴィーナス!! 第二章 part-5


あっと!ヴィーナス!!

第二章 part-5

 

「俺達も同感だ。はじめて見たけど、ほんとうに可愛いよ。友人達に鼻が高いよ」
「うんうん。めっちゃかあいいよ。その衣装とっても似合っているよ」
 衣装って……母さんのもろ好みって感じの、着せ替え人形風のことか?
「ああ、ほんとだ。妹じゃなかったら、恋人にしたいよ」
 上の三人の兄さん達は、もうべた可愛がりという口調と表情だった。
 しかし武司兄さんだけは、なぜかぶすっとしている。
 住み慣れた部屋を追い出されたから当然だろうね。
「弘美ちゃん、何か一言」
「そうそう、可愛い声で何か喋ってよ」
 あ、あのなあ……。
 じっと弘美を見つめている家族達。
 うーん……、どうしようかな。って困るほどのこともないか。
「ひ、弘美です。女の子になっちゃったけど……今後ともよろしく」
 とぺこりとお辞儀をする。
 他にどうせいっちゅうんじゃ。
「おうおう。こちらこそね。弘美ちゃん」
「うん。弘美ちゃんは、今日から可愛い妹だよ」
「仲良くしようね、弘美ちゃん」
 ちょっと、妹に対して言っている言葉じゃないよ。
 それにちゃんつけだし……。
 相変わらず武司兄さんは押し黙っている。
「はい、弘美ちゃん。座って、座って」
 わざわざ椅子を引いて、着席を促す母。
 もうどうにでも思ってくれよ。
 それより何より、お腹が空いてぺこぺこなんだ。
 んでもって、目の前の料理はというと。
 お赤飯に、鯛のお頭つき。そして寿司の盛り合わせだよ。
 なあ……勘違いしていないかい?
「女の子として生まれ変わった弘美の誕生日を祝って乾杯しましょう」
「今日は無礼講だぞ。未成年なんか関係ない」
 ちょ、ちょっと。
「おう!」
「乾杯!」
 あ、あのなあ……。
「いいぞお。乾杯だあー! うぃっ……」
 あれ……。
 今の……聞いたことのない声?
「おい。今の声、誰だ?」
「女の声だったな。母さんでも弘美ちゃんの声でもない」
 家族も気づいたようだ。
 と、今まで気づかなかったが、母さんの後ろの酒瓶を積んだワゴンにかぶり付き
で酒を飲んでいる人がいる。
 それも飛び切りの絶世の美女だ。
 どっかで見たような……美女?
 美女だと!?
ポチッとよろしく!
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