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2019年12月10日 (火)

アッと!ヴィーナス!! 第三章 part-3

あっと! ヴィーナス!!(9)

第三章 part-3  朝食を終えて学校へ行くため玄関へ。  玄関のシューズボックスを探したが、履いていくべき靴が見当たらなかった。 「おい、早くしろよ」  先に準備を済ませた武司兄さんが戸口で急かしている。 「待ってよ。ねえ、お母さん。靴は?」  以前の靴はあったが、今の女の子になって小さくなった足には合わない。26cmセンチか ら23cmになってしまった。とてもじゃないが履けたものではない。 「ああ、ごめんなさい。買ったばかりでまだ出してなかったわ。ちょっと待っててね。今 持ってくるわ」  母が持ってきた靴は、ローヒールの革靴だった。 「買ったばかりだし、あなたの足に直接合わせて買った訳じゃないからね。まだ足に馴染 んでいないから気を付けて歩くのよ。そんなに歩き回らない方がいいわね。学校から帰っ たらシューズフィッターのいる靴屋さんに行って、足に合った靴を買いましょうね。だか ら早く帰ってらっしゃい」 「わかった」  靴は一応サイズは合っているみたいだった。しかし革靴というものは、しばらく歩いて みてみないことには、真に合ってるかどうかは判らない。  ともかく玄関を出て、外へでる。  さあ、いざ出陣だ!  という感じだよな。  なにせはじめての女装外出だもんな……。それも女子制服。  違うな、今は女の子なんだから女装という言葉は合っていないよ。  家を出て、武司は黙々と先を歩いていた。 「兄さん、もっとゆっくり歩いてよ」  兄とはまるで歩幅が違っているから歩くスピードについていけず小走りになっていた。 ずっとその状態が続いたら疲れてしまう。 「おまえが、遅いんだよ」 「だってえ……」 「たけしーっ。おはよう」  突然声をかけられて立ち止まる武司。  同い年くらいの二人の女の子が笑顔で近づいてくる。  どうやら武司のクラスメートらしい。 「あらあ! その女の子はだーれ?」 「可愛いわねえ、武司君の彼女かな?」  と弘美に注目する二人。 「ち、違うよ。い、妹だよ」 「うそお、男ばかりの五人兄弟って、言ってなかったかしら」  恥ずかしくて武司の影に隠れる弘美。 「そ、そうだったかな……。とにかく妹だよ」 「ふうん……妹さんの名前は?」 「弘美だよ」 「弘美ちゃんか……。おはよう、弘美ちゃん」 「はじめましてだよね、弘美ちゃん」  と、背の低い弘美に合わせるように少し屈み込み、やさしく微笑みながら話し掛ける二 人。 「お、おはよう」 「きゃあー。かわいい!」  弘美の声を聞いて黄色い声をあげる二人。  そんな……声聞いただけで感激しないでよ。 「たけし、こんな可愛い子がいるのを黙ってるなんて、隅におけないぞ」 「そうそう、水臭いぞ」 「そ、そういうわけではないんだけど……」 「制服からすると栄進中学ね。何年生かな?」 「三年生……」 「じゃあ、来年は栄進高校に進学ね。一緒の学校になれるわね。楽しみだわ」  栄進中学が見えてきた。  校門前で立ち止まっての会話。 「弘美ちゃん。今度一緒に遊びに行こうね」 「それいいわねえ。こんな可愛い子と一緒なら楽しいでしょうね」 「二人とも行くぞ」  武司兄さんがお姉さん達を急かして、先に歩きだした。 「じゃあね、弘美ちゃん」 「弘美ちゃん、またね。ばいばい」 「さよなら」 「もう! 待ってよ」 「相変わらず冷たいのね」  二人のお姉さんは武司兄さんの後を追った。  もしかして、武司兄さん。結構人気者なんじゃないだろか……。
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