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2020年1月22日 (水)

アッと!ヴィーナス!!第二部 第二章 part-3


あっと! ヴィーナス!!第二部(25)

第二章 part-3

 

 その頃、神殿に密かに侵入したディアナ達。
「本当にここに連れ込まれたのか?」
 疑心暗鬼の弘美。
「それは間違いありましぇん!」
 弘美の周りを飛び交いながら、先に潜入していたエンジェルが断言する。
「あっ、そう……」
 神殿の冷たい床の上を、あまり音を立てないように慎重に歩を進める一同。
「なあ、とうにアポロンに気づかれてるんじゃないの?」
「かもな」
「なら、こんな忍び足は無駄じゃないの?」
「衛兵もいるからな。少しでも争いは避けたい」
 突き進んでいくと、目の前が大きく広がった。
 玉座の間に到着したようだ。
 アポロンは、どっしりと構えて玉座に鎮座していた。
「やあ、待っていたよ。ディアナ」
 指名されたディアナが、
「やはり、気が付いてたのね」
 一歩前に進んだ。
「その娘が本命だね」
 ディアナの後ろに隠れるようにしていた弘美を見て、指摘するアポロン。
「ほう、さすがゼウスの目に適う顔つきをしているね」
 穴が開くほど弘美を見つめて品定めしている。
「ゼウス?」
「あれ、知らないの?君は、ゼウスのお気に入り娘リスト【ファイルーZ】の一人なんだ
から。ZはゼウスのZというのは判るよね」
 ファイルーZという言葉を聞いて、首を傾げる弘美。
「それは、何でしょうか?」
 その言葉は、ヴィーナスもディアナも説明していなかった。
 というよりも、秘密にしていたのだから。
 読者の皆さんも、気づいていた方、気づいていなかった方いるでしょうが……。
「まあ、まあ。その話は後でゆっくりと話しましょう。今は、目の前の愛ちゃんを助ける
ことが先決です」
 ヴィーナスが話題をそらす。
「そうだねえ。その娘が、わたしの元にくるなら、この娘は解放しましょう」
 交換条件を示すアポロン。
 当然承諾できるような内容ではない。
「お断りします!」
 きっぱりと答える。
 うろたえる女神。
「そんな、いきなり断るのは……」
「そうそう、できるだけ交渉を伸ばして、時間を稼がなくちゃ」
 弘美に耳打ちする。
「時間稼ぎって、何……? そういえば、エンジェルの姿が見えないようだが」
「しーっ!」
 人差し指を唇に当てて、口止めする。
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