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2024年3月27日 (水)

銀河戦記/鳴動編 第二部 第十一章 帝国叛乱 V

 アルビエール侯国のアレックスの元に、ウィンディーネ艦隊がタルシエン要塞を
出立したとの報告が届いた。
「そうか、配下の将兵達にも受け入れられたということだな。まずは一安心だ」
「こちらに到着するのは、五日後になるもよう」
 パトリシアが報告する。
「それにしても……」
 と、言いかけて言葉を一旦中断してから、
「なんでこうも反乱が続いて起きるのかな。連邦も共和国も、そして今度は銀河帝
国だ」
「その銀河帝国は、数百年前にも二度反乱が起きてますけどね。これで三度目にな
ります」
 二度の反乱とは、トリスタニア共和国同盟の独立戦争、その後に起きたバーナー
ド星系連邦の軍事クーデターである。
「皇太子殿下、よろしいですか?」
 アルビエール侯国の宮殿の一室に執務室を与えられたアレックスの元に、ハロル
ド侯爵が訪れた。
「摂政派率いる第一艦隊以下の艦隊が、近々軍事訓練を始めるそうです」
「ほほう。今更ですか?」
「一朝一夕で、艦隊をまとめ上げられるものではないのでしょうが。やらないより
はましということでしょうかね」
「これまで訓練などやったことはないらしいし、まともな訓練マニュアル作成でき
る士官がいるのかも怪しいですな」
「これまで、ぬるま湯に浸かっていましたからね」
「共和国同盟軍絶対防衛艦隊が、一瞬で簡単に滅んだのもそこにあるのです」
「これからどうなされますか?」
「そうですね。いつまでも分裂状態にしておくわけにもいかないでしょう。混乱に
乗じて連邦が、諜報員や破壊工作員を送り込んでくる可能性もあります」
「破壊工作ですか?」
 実際問題としても、ウィディーネ艦隊反乱の時のように、政情不安などによって
国民が疑心暗鬼になっている状態になれば、簡単に扇動されることもあるのだ。
「何にしても、ウィンディーネ艦隊が到着してからです」
「ウィンディーネ艦隊ですか……。ゴードン・オニール少将でしたよね。釈放し艦
隊をまかせて良かったのでしょうか?」
「また反乱を起こすと思いますか?」
「い、いえ。そこまでは……」
 一度でも裏切った者は、何度でも裏切りを繰り返し、敵側に寝返るということも
ある。
 侯爵が心配するのも無理からぬことであろう。
 かつてアレクサンダー王子行方不明が原因で国内分裂を生じ、皇太子即位となっ
て安寧していたら、今また反乱が起きた。
 主義主張というものはなかなか覆されにくいものなのだから。
 特にそれが銀河帝国という国家そのものならばなおさらである。

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