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ファンタジー小説

2020年6月20日 (土)

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・20

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・20

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ジパング

勇者「よし、さらに南下するとしよう。たぶん日本が見えてくるはずだ」
ナレ「言葉通りに、半弓状の日本列島が姿を現した」
町娘「これはこれは!ジパングへようこそおいでくだされました」
勇者「ジパング?……そうか大航海時代だもんな」
リリア 「今回は、どちら回りですか?」
勇者「うん、時計回りにいこうか」
少年「わーっ!ガイジンだあ!」
勇者「外人とは失敬な。これでもムー大陸人だ!」
少年「えーん!ぼくの大好きなやよい姉ちゃんがいけにえにされちゃったよお!」
町娘「(井戸の側)いけにえを、ささげなければ、おろちがやってきて、みなを食べてしま
うでしょう」
勇者「……?」
ナレ「真南の家に入る」
勇者「箪笥の中身は……ちぇっ!布の服かよ、しけてるな」
老人「おお!なんということじゃ。ひとり娘がいけにえに選ばれてしまうとは……」
ナレ「南西の小屋、階段があり、当然のごとく降りる一行」
勇者「なんだよ。壺だらけだな、どれかに良い物入ってるかな。お、小さなメダル見っ
け!」
リリア 「あら、この壺に人の頭が……」
弥生「(やよい/顔を出して)お願いでございます!どうかお見逃しを!せめて、もうひ
ととき生まれ育ったふるさとに別れをつげさせてくださいませ」
勇者「いくらくれる?」
ナタリー「行きましょう(勇者の耳を引っ張る)」
勇者「痛い、痛い!耳がちぎれるう!!」
リリア 「そうですよ。わたし達は、何も見なかったんです」
老人「やまたのおろちは、おそろしいばけものじゃ!」
勇者「……??」
ナレ「西の家へ」
勇者「ふしぎなきのみをみつけた!」
町娘「つぎのいけにえは、私かも…。助けてくださいまし!」
勇者「悪いな、何もできん。それもこれも運命とあきらめよ」
神父「わたし、この国に神のおしえ広めにきました。でも!オー!ここでは、ヒミコ神様
ね」
勇者「宣教師か……。おまえの名前は、フランシスコ・ザビエルというんじゃないか?」
男 「(鳥居の側)われらがあるのも、ヒミコさまのおかげじゃ。ヒミコさまが、おろち
にはいけにえじゃというてくれたから…」
勇者「……???」
ナタリー「なによ、さっきから首を傾げてばかりじゃない」
勇者「いやなに……これまで辿ってきた各地の町や村は、大航海時代の名残だろ?ここの
ジパングという国名もそうだ。ところがだ!」
リリア 「ところが?」
勇者「大航海時代は15~17世紀。しかし卑弥呼は2~3世紀の話で、魏志倭人伝に記
載されているものだ」
コンラト「そういえばそうですね。大航海時代なら、織田信長とかの戦国時代が相応です。だ
かこそ、宣教師がいたりするのでしょう」
勇者「卑弥呼を登場させるなら、国名もジパングじゃなくて、倭国とか大和国とかが相応
しいだろ?」
ナタリー「ゲームクリエイターの気まぐれでしょ」
勇者「それを言うのかよ」
ナレ「東の家に入ります」
勇者「箪笥にきのぼうしか……この町、せこいな」
ナタリー「家探ししているあんたの方がせこいと思うわよ」
主婦「ほんに男の子でよかった!娘だったら、いついけにえにされるかと、心配ばかりだ
よ」
勇者「ほいじゃ、そろそろ神殿に入るか……と、外をうろついている奴がいるな」
男 「やよいは逃げてくれただろうか…さいだんにしばりつけるなわを、ゆるめておいた
のだが……」
リリア 「やよいさんて、壺に隠れていた女性ですよね」
兵A「ここは、われらのあるじ、ヒミコさまのお屋敷であるぞ」
兵B「外国では、みなそのようなきみょうないでたちをしているのか?なさけないのう」
リリア 「殴らないでくださいよ!」
勇者「ま、まさか……」
ナタリー「というわりには、拳を震わせているわね」
勇者「なあ、ここに積んであるのは何だ?」
リリア 「たしか、米俵というこの地方の主食の米が詰め込まれてます。私達の国では麦です
ね」
女官「ヒミコさまも、おろちには頭を悩ませているはずじゃ」
勇者「ところで、床に置いてあるこれはなんだ?なにやら、ふわふわしているが」
リリア 「ジパングでいうところの、おざぶとんというものらしいです」
勇者「ここは台所かな。壺にふしぎなきのみが入ってた」
炊事「おろちを退治できたなら、ヒミコさまもきっとよろこばれましょうに……」
勇者「ここも食糧倉庫か……。1俵くらいくすねても分からないかな……。うーん、だめ
だ!床に固定されていて取れないや」
ナタリー「あんた、わざとやってるでしょ」
娘 「ヒミコさまは、近ごろ摩訶不思議な神通力を身につけなさったとか」
勇者「じんつうりき……って何だ?俺たちの使う呪文に似たようなものか?」
リリア 「呪文よりもさらに強化された神がかりのようなものと思いますが……」
勇者「う……ん。いまいち分らんが……まあ、そういうことにしておこう」
娘 「いけにえは、ヒミコさまの予言によって選ばれます」
勇者「壺から、小さなメダルとちからのたね、見っけ(*^^)v。隣の部屋の箪笥からは、う
ろこのたてとけいこぎ」

従者「ここは、ヒミコさまのお部屋じゃ」
勇者「おお、やっと主とのご対面だな」
ヒミコ 「なんじゃ、お前は?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「おい、ちょっと、設問がおかしいんじゃないか」
ナタリー「なにが?」
勇者「お前はだれだ、と言っているのに、はい・いいえ、はないだろ?」
コンラト「確かにそうですが……常識的には、名前を名乗るものですよね」
勇者「ま、いいや。いいえと答えたら?」
ヒミコ 「答えずともよいわ!そのようないでたち。おおかたこの国のうわさを聞き、外国か
らやってきたのであろう。おろかなことよ。わらわは外人を好まぬ。そうそうに立ち去る
のじゃ。よいな!くれぐれもいらぬことを、せぬが身のためじゃぞ」
勇者「で、はい、と答えたら……。まったく同じ返答をしやがるな。これじゃ、二者選択
する意味ないだろ?ナレーションも少しは気を使えよ」
ナレ「ほっといてください!ゲームマスターに言ってください!!」
勇者「ともかくだ。ここが卑弥呼の時代ということは……あるはずだよな」
コンラト「何がですか?」
勇者「決まっている。魏の皇帝・曹叡から賜ったとされる親魏倭王国印だよ。それと、漢
委奴国王印もあるかも知れない。そのままだと足が付くから、溶かして金塊にして売りさ
ばけば大金持ちだ」
コンラト「それは、カンダタにも劣る悪徳行為ですよ!!」
リリア 「そうです。金印を盗むというなら、パーティー抜けます」
ナタリー「パーティー解散ね」
勇者「じょ、冗談だよ。今の話はなし!」
コンラト「……情報はだいたい集まったようです」
勇者「そうだな。外へ出てみるか」

ナレ「ジパングの側に開いた洞くつがある」
勇者「そういえば、ヤマタノオロチとかいけにえとか、村人が言っていたが……」
リリア 「もしかしたら、この洞窟に生贄とされる娘が、連れ込まれて行くのではないでしょ
うか?」
コンラト「ヤマタノオロチが巣くっていそうですね」
勇者「よおし!オロチ退治するぞお!ダーマの神殿で、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と
改名するかな」
ナレ「などと言いながら、勇躍として洞窟へと突入するのであった」


ジパングの洞くつ

勇者「おおお!いきなりメタルスライムの群れだあ!!ナタリーの毒針が炸裂するぞ!」
ナタリー「何を興奮しているのよ。まあ、まかせなさい」
ナレ「メタルスライム3匹を倒して、ナタリーがレベルアップ!バイキルトの呪文を覚え
た」
リリア 「やったね、ナタリー(*^^)v」
コンラト「これでボス戦も余裕が出てきますね」
勇者「おや、祭壇らしきものがあるな」
リリア 「そこら中に亡骸が散乱しています(と言いながら供養する)」
勇者「なんか落ちてないかな……」
ナレ「祭壇をしらべる勇者。人骨があたりにちらばっている。どうやら、ここがいけにえ
の祭壇らしい」
勇者「ちぇっ!何もねえや……いけにえが持っていた何かがあるかと期待していたのに」
リリア 「不謹慎です!」
ナレ「洞窟を突き進むと、行き止まりの壁際に何者かがいた。正面と左右に2対の頭を持
った魔物であった」
勇者「ちょっと待て!頭が五つとはどういうことだ!?八岐大蛇だろ?頭が八つあるはず
だろが?」
ナレ「たぶんCG描写と解像度の問題でしょう?八つも頭を描いたら、CGが潰れて何が
なんだか分からなくなるからです。最初のファミコンは8ビットのドット絵ですから」
勇者「それを言うのかよ!!」
ナレ「気にしない気にしない。ほらほら、やまたのおろちがあらわれましたよ」
勇者「と、とにかく頑張るぞー!」
ナレ「激しい戦いに奮戦するも、ナタリーが倒れ、リリアが倒れ、コンラッドまで倒れて
勇者一人のみとなった」
勇者「くそくらえ!」
ナレ「乾坤一擲(けんこんいってき)会心の一撃となって、やまたのおろちにとどめを刺
した」
勇者「ふうっ(肩で息をしながら)なんとか倒したが……。俺以外棺桶になっちまった…
あれ?旅の扉が出現しているぞ。どうする?(仲間に話しかける)」
ナレ「……(棺桶は答えない)わざとですよね?」

勇者「しようがねえ。死なばもろともだ!」
ナレ「旅の扉に飛び込む勇者だった。そこで見たものは……」
勇者「あれ?ここは……見たことあるな。そうだ、ジパングのヒミコの間だぜ」
従者「ヒミコさま!今すぐきずのお手当てをっ!それにしてもヒミコさまは、いったいど
こでこんなおけがをささったのやら……」
勇者「おい、おまえ!」
従者「ヒミコさまが、おけがをなされて大変なのだ。出ていってくれ!」
勇者「くそ!殴りつけたいが……。今は、こちらの回復が先決だ!ルーラ!!」
ナレ「アリアハンに戻って、教会で仲間を復活させて、自宅で休養したのち、国王に冒険
の書に記録してもらう」
コンラト「これからどうしますか?」
勇者「ジパングのヒミコは、やまたのおろちの化身ということがはっきりした」
リリア 「そうなんですか?」
ナタリー「あたし達は棺桶状態だったからね」
勇者「二度目の対戦が必要だろうが、全滅状態だったからな。もっとレベルアップが必要
だ」
リリア 「レベルアップするなら、メタルスライムの群生が出現しやすい、ガルナの塔が良い
と思います」
勇者「俺もそう思っていたぞ。早速GO!だ」
ナレ「というわけで、ガルナの塔で適当にレベルアップして、やまたのおろちに再挑戦す
るべくジパングに舞い戻ってきた。八岐大蛇たる卑弥呼は、洞窟から屋敷に居を移したよ
うだ」
勇者「おい!ヒミコ!」
ナレ「ヒミコは声をださず、頭の中に直接話しかけてきた……」
ヒミコ 「わらわの本当の姿を見たものは、そなたたちだけじゃ。だまっておとなしくしてい
るかぎり、そなたを殺しはせぬ。それでよいな」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「ふむ。何かくれたら黙ってしんぜよう」
ナタリー「なに、言ってるの!」
ヒミコ 「ほほほ……。よい心がけじゃ」
勇者「おい、何もくれないのか?」
ヒミコ 「……」
勇者「そうか、そういう態度なら。正体をばらしてやるぜ」
ヒミコ 「ほほほ、そうかえ。ならば生きては帰さぬ!食い殺してくれるわ!」
ナレ「やまたのおろちが現れた」

勇者「各自、役割は分かっているよな?」
コンラト「私は、とにかく打撃しか出来ないので」
リリア 「わたしは、敵の守備力を下げるルカニの呪文。後は適時回復呪文です」
ナタリー「あたしは、仲間の守備力を上げるスクルト、仲間の攻撃力を上げるバイキルトをコ
ンラッドと勇者に」
勇者「よし、分かっているようだな。では、戦闘開始だ!!」
ナレ「激しい攻防戦を繰り広げながらも、ついにやまたのおろちを倒したのだった」
勇者「ぜぇぜぇ……(肩で息をする)やったぜ!今度は全員生き残った(*^^)v」
ナレ「なんと!ヒミコはおろちだった!そのうわさは、またたく間に、国中に広まってい
った。そして夜があけた」
勇者「お!八岐大蛇が消えて、宝箱が目の前にあるぞ。そうか(ポンと拳で掌を叩いて)
奴は宝箱の化身だったんだ。ミミックと同じだ」
ナタリー「そんなはずないでしょ」
リリア 「それはそうと、宝箱の中身は?」
ナレ「なんと!パープルオーブをみつけた!」
勇者「パープルオーブ?これは何の役に立つのかな??」
ナレ「それは……。実はゲームマスターが考えた正しい順路で巡っていないので……各地
を巡り続ければ、いずれ分かります」
勇者「なんだよ。教えてくれてもいいじゃないか」
ナタリー「いいじゃないの。いわゆるネタバレ注意ということでしょ」
勇者「つまらんなあ……」
リリア 「と、とにかく。八岐大蛇を退治したから、もう娘が生贄にされることはなくなりま
したね」
コンラト「まだ知らない村人たちに教えてあげましょう」
従者「やまたのおろちがヒミコさまに、なりすましていたとは……」
飯炊「あの、ヒミコさまがおろちだったなんて!あなおそろし!」
娘 「きっと本当のヒミコさまは、おろちのキバにかかって……」
男 「なにはともあれ、めでたいことよ!」
兵A「いやはや!勇者どの!あんたは強いのう」
兵B「ここは、ヒミコさまのお屋敷……じゃあなくなっちまったんだなあ」
神父「ヒミコさん、死にました。でも今度あなたたちまるで神さま!やっぱりお手上げ
ね!」
勇者「諦めろ。そもそも日本は八百万の神が治める神道の国だぜ。キリスト教が入り込む
隙はねえよ」
コンラト「これからどうしますか?アリアハンに戻りますか」
勇者「そうだな……久しぶりにショニンに会いに行くか。いや、なんとなくだが……」
ナタリー「なんとなく…ね」


商人の町再訪

ナレ「というわけで、ショニンの町へとやって来た」
勇者「お、店が出来ているじゃないか。やや、ショニンが店子か」
ショニン「あっ、勇者じゃない!なんだかなつかしいわね。見てて、勇者。私、きっとこの町を大
きな町にしてみせるから!」
勇者「おう、頑張れよ。また会いに来るから」
老人「さっそく店できた。これ、あなたのおかげ。ありがとう、ありがとう」
勇者「今とは言わないが、いつかご褒美をくれよな。また来る」


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2020年5月28日 (木)

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・14

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人さらいのアジト

ナレ「ダーマの神殿で、セーブと休息を終える一行」
勇者「まあ、とにかく。喫緊の課題である、人さらいが潜伏していると思われる洞くつ
攻略に出かけるぞ」
コンラト「そうです!人助けは重要です。騎士として遠回しにはできません」
勇者「おまえ、騎士じゃなくて戦士だろうが。前世のことは忘れろ」
コンラト「そ、そうでした。つい、昔の気質が残っているようで……」
リリア 「いえ、十分素敵ですよ」
ナレ「ダーマの神殿を南下して、橋を渡った洞窟へとやってきた」
勇者「この洞窟にはボスキャラの人さらいがいる。気を引き締めて行こう」
三人「おー!!(手を挙げて気勢を上げる)」
勇者「リリア、マッピング頼むな」
リリア 「任せてください」
ナレ「あやしいかげ、が現れた」
勇者「いきなりかよ。しかし、あやしいかげとは何者だ?とんでも怪しいぞ」
ナレ「解説しましょう。あやしいかげは、魔物が化けていて本性を隠しています。だいた
い勇者のレベルによって、その力量が変わっていきます」
勇者「なに?つまり俺がレベルを上げれば、それに即応して魔物もより強力な奴が出てく
るのか?」
ナレ「一応ランダムですが、より強い魔物の出現率が高くなるということです」
勇者「うーむ……なんて、相談とかできるのも、ターン制バトルのお陰だな。こちらがコ
マンド入力しない限り攻撃してこない」
リリア 「たまに魔物からの先制はありますけどね」
コンラト「そろそろ戦いをはじめませんか?魔物がじれていますよ」
ナタリー「じれているのは、あんたじゃない?」
勇者「ほんじゃいきますか(戦闘開始する)」
ナレ「魔物は、リリアに向かってザキ(瞬殺呪文)を唱えた。リリアは、呪文をかわし
た」
リリア 「あ、危なかった。Σ( ̄□ ̄|||)」
勇者「いきなりザキとは、あなどれないな」
ナタリー「なにを悠長なこと言ってんのよ」
ナレ「なんとか魔物を倒して一息ついた」
リリア 「何ものだったのでしょうか?」
コンラト「ザキを使う魔物としか分かりませんね。何かドロップしたら推測も可能ですが」
勇者「ふしぎなくつ&ぼうし、を落としたら『はぐれメタル』とかか?」
ナタリー「なんでそれを、あんたが知っているのよ、まだ出会っていないのに?さては、攻略
本を隠し持っているでしょ」
勇者「こ、攻略本って……何のことを言っているのかな?」
リリア 「箪笥とか本棚を、しょっちゅう漁っていたので、攻略本を見つけたのでは?」
コンラト「いい加減にしてください。口論している場合じゃなくて、人さらいに捕われている
人を救出に来ているのですからね」
リリア 「そうでした。冒険を続けましょう」
勇者「そ、そうだな。悪かった……冒険を続けよう」
ナタリー「なんか……釈然としないけど」
ナレ「というわけで、冒険は続く」
リリア 「どうやら、ここの1階は格子状の通路になっているようです」
ナレ「南の方にある扉を開けた所に階段があった」
勇者「降りてみよう」

ナレ「地下二階に降りました」
勇者「む!まほうのカギの扉があるぞ」
リリア 「怪しいですね。その先にひとさらいはいるのでしょうか?」
ナタリー「行けば分かるわよ」
コンラト「と、開けてみたら、ごちゃごちゃと人がいます」
ナレ「二歩進むと、道を塞がれた」
勇者「二歩?普通は一歩進めばじゃないのか?」
ナレ「二歩です!」
勇者「そう、強調するなよ。一歩目で気づかれて、二歩目で道を塞いだということだな」」
賊A「なんだおめえらは?ひょっとして、オレたちの仲間になりてえのか?」
勇者「実はそうなんだよ。仲間に入れてくれ」
賊B「おかしらは、いまるすなんだ。出なおしてきな!」
リリア 「何をおっしゃってるんですか?」
勇者「いやなに、潜入捜査というものがあるだろ。仲間になった振りをしてだな」
コンラト「で、率先的に家探ししたりして、強盗の一役を担うんですね」
勇者「……(バレたか)」
ナタリー「ま、いつものことだけどね……」
勇者「しようがねえ、仲間にはならねえよ!で、いいんだろ?」
賊C「じゃ、通すわけにはいかねえな……やっちまえ!」
ナレ「カンダタ子分が4人現れた」
勇者「やっちまえ!」
ナレ「勇者とコンラッドが攻撃、リリアはルカナンで相手防御力を下げ、ナタリーはス
クルトで仲間の防御力を上げるという戦術で挑み、なんとかカンダタ子分を倒したのだ
った」
勇者「カンダタ子分ということは、人さらいの親分は……」
ナタリー「カンダタということね。前回逃がしてやったのに、恩知らずな奴ね」
勇者「さらに先に通路があるな」
ナレ「そこは牢屋であった。別々の場所に男女が入れられていた」
タニア 「たすけてください!あたしバハラタの町からさらわれたタニアです!」
ナレ「持っているカギでは開けられなかった」
クプタ「つきあたりのカベに、このとびらをあけるレバーがあるはずだ!どうかそのレバー
をっ!」
勇者「いくらくれる?」
リリア 「なにをおっしゃってるんですか?」
勇者「だって、ここまで苦労してやってきたんだ。人助けとはいえ、報酬なしでは」
ナタリー「もう、何言ってんのよ」
ナレ「ナタリーは、カベを調べて大きなレバーを見つけた。うごかしますか?」
ナタリー「ぐいっと!こうするのね」
勇者「あ、こら!」
ナレ「二人の牢の扉が開く」
クプタ「ああ、タニア!」
ナレ「再会を喜びあって、通路をクルクルと回り踊っている」
タニア 「ああ、グプタ!あたしたち、帰れるのね!」
クプタ「ああ、いこう!」
タニア 「ありがとう、勇者さん!」
勇者「ほれ、見ろ!報酬もくれずに、すたこらサッサと行ってしまったぞ」
コンラト「いいではありませんか。さあ、我々も戻りましょう」
ナレ「元来た通路を戻る一行だったが、部屋の入り口で賊達が通せんぼしており、二人も
羽交い絞めにされていた」
タニア 「きゃーっ!」
カンタタ「ふっふっふっ。オレさまが帰ってきたからには、にがしやしねえぜ!」
タニア 「たすけて!勇者さん!」
クプタ「ボクはどうなってもいい!どうかタニアを!」
勇者「やい、おまえらどこかで見た覚えのある顔だな」
ナタリー「何言ってるのよ。シャンパーニの塔で戦ったじゃない」
コンラト「見逃してやったというのに、再度罪を犯すとは許せません」
カンタタ「うん?なんだ、こんなヤツをさらってきたおぼえは……うぬぬ!だれかと思えば、
またうぬらかっ!しつこいヤツらめ。だがこんどはまけはせんぞっ!」
ナレ「カンダタ一味が現れた」

ナレ「カンダタ一味を倒した。経験値1250ポイントを獲得」
勇者「なぬ、戦闘の詳細を省略したな」
カンタタ「まいった!やっぱりあんたにゃかなわねえや……。たのむ!これっきり心をいれか
えるから、ゆるしてくれよ!な!な!」
リリア 「許しましょう。心を入れ替えて世のため人のために精進してください」
カンタタ「ありがてえ!じゃ、あんたも元気でな!あばよ!」
クプタ「あ、ありがとうございました!このごおんは一生わすれません!さあ、帰ろうタニ
ア!」
タニア 「ええ、あなた」
クプタ「どうかあとで、バハラタの町へよってくださいね。では……」
ナレ「仲睦まじく立ち去る二人」
コンラト「カンダタを逃がしても良かったのでしょうか?」
リリア 「私は僧侶です。あの方の目を見れば、改心したかどうかは分かります」
ナタリー「まあ、あんたがそういうなら、そうなんでしょうね」
勇者「……(ブスッとしている)牢屋の隅に、ラックのたねとふしぎなきのみ、を見つけ
たぞ」
ナタリー「さあ、バハラタに戻りましょう。ほれ、リレミト唱えなさい」
勇者「なんでだよ……ブツブツ。リレミト!ほんで、ルーラだ!」
ナレ「バハラタに戻ってきた」
道具「いらっしゃい。ここは、こしょうの店です。やや!あなたがたは!?ぼくです。
グプタです!助けていただいてありがとうございました。こしょうをおもとめですか?」
勇者「なんだ。ここは、おまえの店だったんだな。もちろん、くれ!助けたんだからタダ
だよな」
クプタ「では、差し上げましょう!お金などとんでもない!」
ナレ「勇者は、くろこしょうを手に入れた」
リリア 「これでポルトガの王さまの依頼を達成できますね」
クプタ「お気をつけて。ダーマの神殿は、北の山奥だそうです」
勇者「知ってるよ。順路を間違えたようだな。タニアは二階かな……」
タニア 「あっ!勇者さん!たすけていただいて本当にありがとうございました。おかげでお
じいちゃんから、お店をゆずってもらったんです!」
老人「話は聞きましたぞ。なんといってお礼をいっていいのやら…。こうして楽ができる
のもあんたらのおかげじゃ。礼をいいますぞ」
勇者「言葉じゃなくて。なにかブツをくれ!」
コンラト「それじゃあ、ポルトガの王さまにくろこしょうを渡しにいきましょう」
勇者「おい、今交渉中だぞ!」
ナタリー「いいから、いいから。どうもお邪魔しました」

ナレ「ポルトガ城に戻りました」
国王「おお、そなたはたしか東の地にこしょうを求めて旅に出た勇者じゃったな。して、
どうじゃったのじゃ?やはりだめであったろう」
勇者「ははん、これを見よ!(くろこしょうを差し出す)」
国王「な、なんと!持ち帰ったじゃとっ!?おお、これはまさしく、くろこしょう!よく
やったぞ勇者!さぞやキケンな旅であったろう!よくぞなしとげた!その勇気こそまこと
の勇者のものじゃ!やくそくどおり、そなたに船をあたえよう!おもてに出てみるがよい」
ナレ「というわけで、城の外に出てみると、運河に船が係留されていた」
コンラト「やりましたね!これで、世界中の海を航海できます」
ナタリー「はやく!はやく、乗ってみましょう」


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2020年5月26日 (火)

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・13

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ガルナの塔

ナレ「ダーマの神殿から北へ進むと」
勇者「塔が見えて来たな。ちょうどいい、ここでレベルアップしよう」
ナレ「というわけで、塔の中に突入する」
修女「人生は、さとりとすくいをもとめる、じゅんれいの旅。ガルナの塔へようこそ」
娘 「この塔のどこかに、さとりのしょと、よばれる物がねむっています。さとりのしょ
があれば、けんじゃにもなれましょう」
勇者「賢者か……ダーマの神殿で転職を聞かれた時、転職リストに賢者の項目がなかった
のは、さとりのしょがなかったからか」
ナタリー「呪文の使えないコンラッドさんなら、賢者になれば呪文も使えるようになるし、利
点も多いのでは?」
コンラト「はあ、時々呪文が使えたらと思う時はありますが、私は剣を振ってなんぼという精
神を大切にしたいですけどね」
リリア 「崇高な精神ですね。まさしく騎士、いえ戦士の鑑です」
勇者「ごたくはいい加減にして、攻略をはじめるぞ!」
ナレ「ガルナの塔を突き進む」
勇者「なんだこれは?塔の中に旅の扉があるぞ!」
ナタリー「というか、ワープゾーンといったほうがいいみたいね」
コンラト「これはたぶん、塔の中をいったりきたりできるみたいです」
勇者「そうか……。とりあえず手近なところから行くか」
ナレ「入り口を真っすぐ進んだ所にあるワープゾーンに飛び込んでみる」
勇者「なんか気分悪くなるな……あれ?行き止まりじゃないか」
リリア 「ワープですから、どこに飛ぶか分かりません。ともかくマップを書いて周辺の状況
から、現在地を特定します」
勇者「ああ、頼むぜ。マッピングなしでは攻略できねえな」
ナレ「何度かワープを繰り返し、階段を上り下りしながら、マップを完成させてゆく」
勇者「けっ!結局、分かったのは北西の独立塔に昇るのが正解みたいだぜ」
ナレ「その塔を昇った先は……」
ナタリー「行き止まりよ」
リリア 「いえ、ロープが張られていて北東の塔に繋がっているようです」
勇者「なに!?つまり、ここを綱渡りしていけ!ということか?賭博黙示録カイジのよう
に????」
コンラト「そうみたいですね」
勇者「それで成功したら2000万ペリカ貰えるのか?」
ナタリー「貰えないわよ」

勇者「足を滑らせて落ちたらどうなる?」
ナタリー「大丈夫なんじゃない?ピラミッドから飛び降りても平気だったから」
リリア 「下の階に落ちるだけですよ」
勇者「しかし、落ちればまた昇って来なくちゃならんだろ」
コンラト「そりゃそうですけどね」
勇者「よし、渡ろう……言っとくけど、押すなよ!!」
ナタリー「押さないわよ。あたし達は一蓮托生なんだから」
リリア 「勇者さんが落ちれば、みな落ちますよ」
勇者「絶対押すなよな!!」
ナタリー「しつこいわね!早く渡りなさい!!」
ナレ「と、つい背中を押した」
勇者「あああっ!!!!!」
ナレ「勇者が落ちたら、みな落ちた((o(>▽<)o)) きゃははっ♪」
勇者「なに笑ってやがるんだ!!それもナレーションが顔文字まで使いやがって」
コンラト「北西の尖塔の入り口に落ちましたね」
勇者「ほらみろ、また最初からやり直しじゃないか」
ナレ「ぶつぶつ言いながらも、改めて階段を昇り始めた勇者たち。一本綱渡りも何とかク
リアして、先の方へと突き進む。そして、その先の東の尖塔5階で見たものは……」
勇者「なんだよ、また綱渡りロープが張られてるじゃないか」
ナタリー「足もと注意して、もう一度チャレンジするしかないわね」
コンラト「仕方がありませんね」
ナレ「二本目の綱渡りを敢行して、西の尖塔6階でぎんのかみかざりを見つけた」
勇者「これで終わりか?」
ナタリー「行けるところは全部通ったはずだよ」
勇者「おかしいなあ…。さとりのしょ、があるはずだよな。マップはどうなっている?」
リリア 「見てください。2階以上の中央部に未踏破のところがあります」
コンラト「どこかに隠し通路とか隠し階段があるのでは?」
勇者「そうだな、見落としたのかもな。よし、引き返しながら隠し階段とかを探そう」

ナレ「と、5階に降りた時だった」
勇者「お、おお、おおお!メタルスライムが出やがったぞ!しかも6匹もだ」
コンラト「これは大金星です。1匹倒せば一人頭約1000Pもの経験値が得られますよ」
ナタリー「呪文は効かないわよ。打撃オンリーだからね」
リリア 「分かっています。ナタリーさんは、毒針攻撃お願いします」
ナレ「豊富な経験値を与えてくれるメタルスライムの群れに興奮する一行」
勇者「頼むから逃げないでくれよ」
ナレ「素早さアップの『ほしふるうでわ』と毒針を装備したナタリーが先制攻撃で確実に
1ポイントずつヒットさせる」
リリア 「当たりませんわ」
コンラト「自分も外れました」
勇者「よし、1ポイントだ!」
ナレ「メタルスライムは、倒せば経験値がたくさん入るが、呪文は一切受け付けず、ほぼ
1ポイントずつしか打撃を与えられない。しかもやたら逃げ足の早いことでも有名」
ナタリー「やったあ!1ポイントヒットで、1匹倒したわよ」
勇者「でかしたぞ!メタルのHPは3だ。3回当てれば倒せる」
ナレ「引き続き1匹倒すも、3匹が逃亡した」
リリア 「残り1匹、逃げないで~」
ナレ「ナタリーの番が回り、毒針がメタルスライムの急所を貫いた。プシュッという感じ
で消え去る」
ナタリー「やったあ!!3匹目倒したわよ(^ω^)」
ナレ「メタルスライムを倒した時の経験値は 4140 で、参加人数で割ったものが、個人の
経験値で 1035 となる。それが3匹だから、その3倍。したがって、各自それぞれレベル
アップした。チャリラリラン♪」
勇者「やったな(*^^)v。2レベルアップして、ついにリレミト覚えたぜ」
ナタリー「ようするに、脱出つまりトンズラできるということね」
勇者「おまえ、一言多いぞ!」
ナタリー「ふん!」
コンラト「良かったですね。ダンジョン攻略が楽になりますね。これで人さらいのアジトに向
かえますね」
ナレ「一同、レベルアップに小躍りして注意が散漫となり、足を滑らせた」
勇者「またかよお~!!」
ナレ「落ちた先の4階は何もない空間だったが、床にひび割れができていた」
リリア 「ここは(マップを確認)例の塔の中央未踏破の場所です」

勇者「そうか……。となると、その割れ目に飛び込めば、さらに下の未踏破地に行けると
いうことだよな」
リリア 「たぶん、そうだと思います」
勇者「よし、みな飛び込め!」
ナレ「3階の未踏破地に到着した」
コンラト「ここは下への階段があるだけですね」
勇者「無論、降りるぞ」
ナレ「2階の未踏破地に降りました」
リリア 「宝箱がありましたよ!」
勇者「さとりのしょ、が入ってたぞ。リリア、でかしたぞ。さすが、マッピングの天才だ
な!」
リリア 「どういたしまして」
ナレ「宝箱の他には、地割れがあるだけだった」
勇者「地割れといっても、この下は踏破済みの1階だな。せっかくだから、覚えたてのリ
レミト(ダンジョン脱出呪文)を試してみるか。リレミト!!」
ナレ「一瞬にして、ガルナの塔の入り口に立っていた」
コンラト「それでは、人さらいのアジトですね」
勇者「ま、約束だからな。その前に、ダーマの神殿で冒険の書に記録してもらって、宿屋
で休息だ!」


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2020年5月17日 (日)

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・11

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・11

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ポルトガ

ナレ「女王イベントを終えて、冒険の旅に戻る一行」
勇者「何を抜かすか!おまえのおかげで苦労したぜ」
ナレ「たまには、息抜きもよろしいかと」
勇者「何が息抜きじゃ!ちっとも息抜きできんかったわい」
ナレ「あら、そうでしたか?」
勇者「ところで、お前たちはどこに雲隠れしてたんだ?どこにもいなかったよな」
ナタリー「あら、パーティーを解散させられたから、ルイーダの酒場に戻っていたわよ」
リリア 「勇者さんの女王としての風聞が届いていましたよ」
コンラト「美しく立派な女王だとのもっぱらの噂でしたよ」
勇者「そ、そうか?美しいとな(頬を赤らめる)」
ナタリー「なるほど、やはり16歳の女の子の反応ね」
勇者「う、うるせいやい!」
コンラト「パーティーも復活しましたし、冒険を再開しましょう」
リリア 「そうですね。ロマリア城の西の方角に活路ありでした」
ナレ「城を出て西に進むと、祠が見えてきた」
勇者「なんだよ、こんなところにあったのか」
リリア 「ロマリアに初めて来たときは、カザーフ村の情報を得て、真っすぐ北に向かったか
ら、目に入らなかったのですね」
ナタリー「早速、祠に入ってみましょう」
ナレ「祠の中には、魔法の扉とその前に立つ兵士がいた」
兵士「トビラを開けば、その先はポルトガの国だ。まほうのカギをもっているなら通るが
よい」
勇者「そいじゃ、通らせてもらうぜ」
ナレ「扉の鍵を開けて、地下通路へと降りる」
勇者「鍵が掛かっている扉があるな」
コンラト「まほうのカギでも開きませんね」
ナタリー「別の鍵が必要なようね」
リリア 「ここのことはメモしておきます( ..)φカキカキ」

ナレ「祠を出て南下すると城が見えてきた」
勇者「ポルトガルに到着!っとね」
少年「ここはポルトガだよ」
勇者「そ、そうだったな。よおし、右回りに情報収集だ!」
コンラト「右手に宿屋と武具屋、そして道具屋があります」
娘 「ああ、死ぬまでにはいちど『こしょう』というものをたべてみとうございます」
リリア 「こしょう……ですか。こしょう1グラムが、金塊1グラムに相当するほどの貴重品
だそうですね」
ナタリー「大航海時代の話ね」
勇者「懐かしいなあ……。レオン・フェレロなる没落貴族が、交易で名誉や爵位を上げて
ポルトガル王の一人娘と結婚して王位を継ぐまでの話だな」
ナタリー「どこの世界の話をしているの?あんた何歳なのよ?ほんとに16歳?」
コンラト「まあ、いつものことですよ」
勇者「(聞いちゃいない)盗賊の鍵の扉があるな…。なんかありそうだ。調べてみよう」
ナタリー「馬小屋のようね」
馬 「ヒヒーン!」
勇者「お!茂みの中に小さなメダル見っけ(*^^)v」
コンラト「そろそろ武具を買い替えませんか?この先魔物はより強くなりますから」
勇者「そうだな。おい、武具屋!」
武具「こしょうひとつぶは、おうごんひとつぶ。あんなねだんの高いものは、ここには置
いておけませんよ。ところで……ここは武器と防具の店だ。どんな用だい?」
勇者「見せてくれや」
ナレ「鉄シリーズの他、はがねのつるぎとはがねのむち、くろしょうぞくが並んでいた」
勇者「……いまいちだな。コンラッドには悪いが、もっと先の町で買うことにしよう」
コンラト「仕方がありませんね」
老人「なに?船がほしい?王さまに会いなされ」
住民「ここの王さまは、こしょうがだい好きだ。はるか東の国ではやすく手にはいるそう
だが…こしょうのためだけに、東へキケンな旅をするものもあるまい」
勇者「北側にも盗賊扉だ」
ナタリー「また家探しするのね」
娘 「わたしはサブリナ。こうして恋人のことを思っています。でも、夜になれば……。
夜がこわい。ああ、わたしのカルロス…」
勇者「壁に掛けられた袋のなかに、ちからのたねがあった!」

住民「ここは恋人たちのかたらいの場所。かつて愛しあうふたりが、よくここに来ていた
のですが、あのふたりはいまどこに…?」
勇者「そろそろ城に入るか」
衛兵A「ポルトガ城にようこそ」
衛兵B「このようなちいさな国とはいえ、王さまはりっぱなおかたです。どうかそそうのな
いように」
男 「なんと、東にはしょくぎょうをかえられる神殿があるそうです。私もいってみたい
ものですなあ」
ナレ「北東のまほうのカギの扉に入る」
娘 「みなは東の国にいってみたいというけれど、私はこわいですわ。だって東にはやば
ん人しか住んでいないのでしょう」
勇者「東の方の野蛮人?ロマリア地方のことだよな……」
ナタリー「そうみたいね」
ナレ「中央に宝箱の並んでいる部屋がある」
勇者「な、なんだこれは!?」
コンラト「バリアーですよ。踏み込んだだけで強烈なダメージを食らいますよ」
勇者「ふむ、一歩ずつHP回復させながら行けばいいんだろ?」
ナタリー「一歩で死んじゃうかもよ」
勇者「なあに、はじめるまえにセーブしておいて、死んだら再起動してやり直せばいい」
リリア 「あの……。セーブなんて言っていいんですか?」
勇者「いいんだよ。冗談からはじまる真実さ」
ナタリー「勝手にすれば……(呆れている)」
ナレ「まふうじのつえ、スタミナのたね、いかりのタトゥー、を見つけた」
勇者「ほらみろ、まふうじのつえなら、呪文使い相手には役に立つぞ。さて次行こうか」
老人「わしは真実をかたるもの、真実を聞きたいか?」
勇者「聞かせてもらおうか?」
老人「いそがばまわれ!これが真実じゃ。ふあっふあっふあっ」
コンラト「先ほどの行動のことを言ってますね」
勇者「うるせいやい!聞きたくないと答えたらどうだ?」
老人「それは、ざんねんじゃのう」
リリア 「当然の返答ですね」

衛兵「おおくのものたちが東をめざし、そして死んだ。気をつけることだな」
ナタリー「ここでも、東がやばいと言ってるわね」
コンラト「ロマリアからアッサラーム、そこからさらに東を指しているのではないかと?」
大臣「よくぞまいられた!わが王は、いまいそがしいので、私がかわってそなたらの話を
聞こう。勇者がつぎのレベルになるには……以下略」
勇者「なんだ、この城は王さまのかわりに侍従が冒険の書に記録するのか。じゃあ、王
さまは何しているのかな?」
国王「はるか東の国では、くろこしょうがおおくとれるという。東に旅立ち、東方で見聞
したことを、わしにほうこくせよ。こしょうをもちかえったとき、そなたらを勇者とみと
め、わしの船をあたえよう!この手紙を東への洞くつに住むノルドに見せれば、みちびい
てくれるはずじゃ」
ナレ「勇者は、『おうのてがみ』をうけとった!」
国王「ではゆけ、勇者よ!」
勇者「ところでノルドって誰だよ?」
リリア 「アッサラームの東の洞くつにノルドっていう方がいましたよ」
勇者「ああ、あの洞くつか。よし、さっそく行ってみよう」
ナレ「ルーラでアッサラームに飛び、東にあるノルドの洞くつに入る」
ノルド「わしは、ホピットのノルド。おじょうさんがたは、なんだね?さっ、出てゆきなさ
れ!」
勇者「前と同じこと言ってるぞ。普通持っているだけで、シナリオが進むんじゃなかった
のか?ロマリア城のきんのかんむり女王事件のように」
リリア 「ポルトガの王から頂いた『おうのてがみ』を【つかう】のではないですか?」
勇者「そうなのか?」
ナレ「勇者はおうのてがみを読み上げた」
国王「しんあいなるノルドよ。この手紙をもつ旅人をバーンのぬけ道へあんないしてやっ
てくれ。ポルトガの王より」
ノルド「ふむ!すると、おじょうさんがたは、東へいきたいのかね?」
勇者「むろんだ!」
ノルド「ふむ!ほかならぬポルトガの王さまのたのみとあらば…さ!ついて来なされ」
ナレ「と言って、先に行ってしまったノルドの後を追う」
ノルド「ふむ!そこで待っていなされ」
ナレ「洞くつの突き当りで、ノルドが岩盤にアタックすると……新しい道が開けた」
ノルド「さあ、お通りなされ!これがバーンのぬけ道への入り口じゃ」
勇者「すっごい!荒業だな。身体は大丈夫なのか?」
ナレ「抜け道へと進む一行。新たなる土地へ、どのような冒険が待ち受けているのだろう
か?」


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2020年3月10日 (火)

冗談ドラゴンクエストⅢ オープニング

冗談ドラゴンクエストⅢ オープニング

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エニクス公式アプリから冗談ドラゴンクエストⅢ(1220円)をダウンロードする。
ちなみにIは370円、Ⅱは600円だ。支払いは google pay にて。
インストールが完了して、アプリを開くと名前入力画面だ。
もちろん、【勇者】だ!実際はひらがな・カタカナ入力だけどな。
続いて性別を聞かれる。もちろん【おんな】だ。装備面で有利なことは知っている。
表示速度とか旅の音色とかの設定したら、オープニングが始まる。

ナレ1「夢か幻か……。勇者が気が付いたその場所は、深い森の中だった。」
ナレ2「遠くに光が見えた勇者は、その方向に歩み始める。」
ナレ1「そこには雄大な滝の流れる絶壁だった。と、どこからともなく声が聞こえる。」
ナレ2「(声)勇者……勇者……私の声がきこえますね。私はすべてをつかさどる者。あなた
はやがて真の勇者として私の前にあらわれることでしょう……。」
ナレ1「(声)しかしその前に、この私におしえてほしいのです。あなたがどういう人なのか
を……」
ナレ2「さあ、私の質問に正直に答えるのです。用意はいいですか?」
勇者「いいぞ」
ナレ1「まず、あなたのまことの名をおしえてください」
勇者「勇者(ゆうしゃ)、だ!最初の登録時に入力しただろう?」

ナレ1「うまれた月をおしえてください」
勇者「12月にしておいてくれ」

ナレ1「うまれた日をおしえてください」
勇者「24日だな」

ナレ1「ゆうしゃ、12月24日生まれ、やぎ座、これでいいですか?」
勇者「ああ、それでいいぞ。俺は勇者なのだから。ああ、おんな設定だけど、俺にする」

ナレ1「あの……それは聖者では……。コホン……では、勇者。私はこれからいくつかの質問
をします」
ナレ2「むずかしく考えず、素直な気持ちで答えてください。そうすれば、私はあなたを、さ
らに知ることになるでしょう」

ナレ1「さあ、はじめましょう。あなたにとって、人生とはたいくつなものですか?」
勇者「いいえ、だな。そばにイケメンがいれば退屈しないぞ」

ナレ1「こまっている人を見ると、つい助けてあげたくなりますか?」
勇者「いいえだ。なんで助けなきゃならんのだ?」

ナレ1「海と山では、山の方が好きですか?」
勇者「はい!だ。海なら、ビキニ姿を晒すことになるじゃないか。くだらん男に声を掛けられ
るのは面倒だ」

ナレ1「なにもしないでいると、たいくつでたいくつで、たまらなくなりますか?」
勇者「俺がなにもしない?それはあり得ないが……。ともかく、いいえにしとくか」

ナレ1「よく夢を見るほうですか?」
勇者「見る見る!ぜんぶ食べ物だが。超大盛りを時間内に食べれば無料とか」

ナレ1「だれかに追いかけられる夢を、見ることがありますか?」
勇者「はい……かな。まあ、借金取りだけど(ナタリーとか)」

ナレ1「あまり知らない人といるのは、つかれますか?」
勇者「そうだな……。疲れたことはないな。気に入らなければぶん殴るだけだから」

ナレ「なにか失敗をしても、あまり気にしないほうですか?」
勇者「気にしないぞ。三歩も歩けば忘れるからな」

ナレ「ともだちは多いほうですか?」
勇者「いるぞ、みんなイケメンだけどな」

ナレ「人のうわさ話が気になりますか?」
勇者「そうだな……のことなら気になる」

ナレ「世の中には楽しいことよりも、かなしいことのほうが多いと思いますか?」
勇者「とりあえずは、いいえだな。何があっても楽しく生きることにしている」

ナレ「はやくおとなになりたい、あるいはなりたかったですか?」
勇者「はいだな。子供じゃ、誰も相手にしてくれないだろが。それに児童性癖のある奴の視線
はいやだった」

ナレ「夢を見続けていれば、いつかその夢がかなうと思いますか?」
勇者「はいだろ?ゲームを絶対クリアしてやるという夢なしでは没頭できないじゃないか」

ナレ1「そうですか……。これで、あなたのことがすこしは、わかりました」
勇者「そうか……。俺にはどうでもいいことだ」
ナレ1「では、これが最後の質問です」

ナレ2「気が付いたら、どこかの洞窟の中であった」
勇者「ふむ、質問とは、この洞窟をクリアできるか?ということか?」
その他「(立札)西にすすべし」
勇者「西か……。要するに、他人の言うことを聞く正直者かどうか?」
ナレ1「勇者は、立札を無視して、東へ進んだ。もしかしたら、東西が分からなくて、とりあ
えず右へ行ったのかもしれないが」
勇者「あ!」
ナレ2「勇者は落とし穴に落ちた。気が付いたら、元の絶壁の場所だった」
ナレ1「私は、すべてをつかさどる者。今、あなたがどういう人なのか、わかったような気が
します」
ナレ2「勇者、あなたはすこしわがままさんのようですね。まわりがどう言おうと、自分が思
ったことをやってみないと、気がすまない性格です」
ナレ1「いろんなことに興味をもつのは、あなたのいいところなのですが、さめやすいのが欠
点でしょう」
ナレ2「そのせいか、まわりの人になにかと迷惑をかけてしまいますが、なぜかきらわれるこ
とはありません」
ナレ1「わがままだけど、憎めないタイプ。それがあなたなのです」
ナレ2「……と、これがあなたの性格です」
ナレ1「さあそろそろ、夜が明ける頃。あなたもこの眠りからめざめることでしょう」
ナレ2「私は、すべてをつかさどる者、いつの日かあなたに会えることを、楽しみにまってい
ます……」
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2020年3月 9日 (月)

冗談ドラゴンクエストⅢ 冒険の書・31(エンディング)

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・31(エンディング)

エンディング前のエピソード会話集

ナレ「シドーをやっつけた。どこからともなく美しい声が聞こえる……(優しい音楽が流
れている)」
声 「破壊の神、シドーはほろびました。これでふたたび平和がおとずれるでしょう。私
は、いつまでもあなたたちを見守っています……。おお、すべての命をつかさどる神よ!
私のかわいい子供たちに光あれ!さあ、お行きなさい」
ナレ「声が途絶えると、一行はロンダルギアの平原に戻っていた。それと共に、ハーゴン
神殿が崩れていった」
勇者「終わったのか?」
王子「終わりましたね」
勇者「突然無言で現れて、無言のまま逝ってしまったな。出現の挨拶とか、死ぬときの断
末魔もなしとは……」
王子「いたる場所、多くの人々が、ハーゴンのことばかり言ってましたよね、それに比べ
てシドーの影の薄さは極まりないですね」
勇者「まあ、影のボスだからな」
王女「さあ、帰りましょう。故郷へ」
勇者「そうだな。ここに来ることはもうないだろう。最後に祠の神官に会っておくか」
ナレ「ロンダルギアの祠に戻り、神父と話す」
神父「おお、勇者よ!そなたたちは、本当によくやった!邪神がほろび、やがてはこのロ
ンダルギアの地もくずれ去ってゆくであろう。私も、長い間ここで人々の行く末を見守っ
てきたが……。その役目もそろそろ終わり。そなたたちともこれでお別れじゃ。おお、神
よ!伝説の勇者ロトの子孫たちをいつまでも見守りたまえ!さあ、行くのじゃ。みなが、
そなたちの帰りを待っておるぞ」
修女「勇者さま。王子さま。王女さま。あなたがたのおかげで人々は救われました。あな
がたのことは、今を生きる人々から次の時代の人々へ……そうして永遠に語りつがれてゆ
くことでしょう。どうかお元気で」


デルコンダル城

禿男「げっ!もしやあなたがたはハーゴンをたおされたという勇者さまたちではっ!?
おみそれしました!これからはせんぱいと呼ばせて下さい。せんぱい!」
武具「そこに入れておいたヨロイがいつの間にかなくなっていたんですよ。でも世界が平
和になったことだし……。こまかいことは、いいこなしにしましょう!」
勇者「それが良いと思うぞ!」
旅扉「(翁)このトシまで生きてきて今日ほどうれしいことはありませぬ。これからは気
楽にいんきょさせてもらうことにしましょう。ありがとうございました。さあ、王さまが
首を長くして待っておられますぞ!早く帰ってあげなされ」
勇者「後でな」
衛兵「あのハーゴンをたおすとはとんでもないお方だ!どうもありがとうございました」
禿男「やはり伝説の武器は、まことの勇者が使ってこそチカラを出しきれるのだな」
町男「もうハーゴンはいないんですね?もう、おそれなくていいんですね!わーいわー
い!」
占師「あの大神官ハーゴンをたおしてしまうとは!いやいやたいしたもんじゃんわい」
牢番「おぬしたちのようなすごいヤツがいるとは…オレもまだまだ修行をしなくてはいけ
ないな」
バニー「戦っている人ってステキ」       
バニー「あのハーゴンをやっつけちゃうなんて、信じられないわっ。あなたたちって本当に
強いのね!ステキよ」
王様「話は聞いたぞよ!わしは強い者たちが好きじゃ。よくやった!勇者よ!そなたの父
上もさぞかしおよろこびであろう」


ラダトーム城

MP翁「おお、古き言い伝えの勇者の子孫たちに光あれっ!(ピカピカ)……いや子孫ではなく
そなたたち自身が勇者になったのじゃな。ふむ」
王様「今まで、そなたたちをだましていて、すまなかった!実はわしは、この城の王さま
じゃったのだよ。かっかっかっ!では、そろそろもどることにするか……。そなたらも元
気でなっ!(退室し、謁見の間に移動する)かっかっかっ!やはり、このイスが1ばん落
ちつくわい!この国が、そなたらの家系に救われたのは、これで2度…いや、3度めじゃ
ったか……。ともかく礼をいうぞ!お父うえにもよろしくなっ!かっかっかっ!」
近衛「王さまがやっともどって来ました!これもみな、あなたがたのおかげです!ありが
とうございました!」


テパの村

翁 「あなたがたのおかげで再び平和がもどりました。どうもありがとうございました」
ドン「おお、お前さんか。たいへんなお手柄じゃったな。せいこん込めて羽衣をおってや
ったかいがあったわい。ほっほっほっ」


竜王城

竜王「おお、まどか!よくぞやってくれた。わしはとてもゆかいじゃぞ。昔のことはとも
かく、わしたちは、いい友だちになれそうじゃな。これからはそなたのことを勇者ちゃん
と呼ぼう。わしのことも、リュウちゃんと呼んでいいぞよ。わっはっはっはっ!」


精霊の祠

神官「これは勇者どの!そなたたちがロトの血を引く者なら、そのしるしがあるはずなど
と……あの時は、たいへん失礼なことを申しました。どうかゆるして下され。ひとめ見て
まことの勇者かどうか見ぬけないとは、この私もまだ修行がたりぬようですな」


ルビスの祠

ナレ「どこからともなく、美しい声が聞こえる」
声 「本当によくがんばりましたね、あなたたち…。私は、これからもどこかで、あなた
たちのことを見守っています。自分たちの信じる道を迷わずに進んでおゆきなさい。いつ
までも元気で……」


ルプガナ

舟翁「おお!お前さんたちお手がらじゃったのう!わしのかわいいまごむすめを助けてく
れただけのことはあるわい!ほっほっほっ。わいの舟もお前さんたちに乗ってもらってき
っとよろこんでおるはずじゃ。これからもかわいがってやっておくれ」
娘 「あなたがたは、私だけじゃなくて世界までも救って下さったのですね!本当になん
とお礼をいったらいいか……。どうもありがとうございました。あなたがたのことは、一
生忘れませんわ」
バニー「あなたたちって、スゴイのね?ねえ、よかったらぱふぱふしない?」
勇者「おうよ」
バニー「本当?うれしいわ」
バニー「ぱふぱふぱふ」
勇者「ぱふぱふぱふ」
バニー「さあ、後ろのあなたも…ぱふぱふぱふ」
王子「ぱふぱふぱふ」
バニー「どうもありがとう。元気でねっ」


サマートリア城

衛兵「あなたがたこそ、まことの勇者です!これからもどうぞごかつやくを。王子さま、
いもうとぎみもたいへんおおよろこびでお帰りをお待ちしていたのですよ」
妹 「あっ、お兄ちゃん!やったじゃない!あたし、見なおしちゃった。勇者さんも王女
さんもありがとう!お兄ちゃんて、けっこうのんき者なのに大丈夫かなって心配してたの」
王子「おいおい。のんき者とはなんだ!なまいきだぞ、こいつ」
妹 「えへへ……」
近衛「これは勇者さま、ごりっぱになられて……。ルーラシアのお父うえもさぞやおどろ
かれることでしょう!ささ、まずはわが王にご報告をっ!」
王様「これは勇者王子!よくぞもどられた!このたびの、そなたたちの働き、まことに見
事であったのう。勇者ロトの血すじがチカラを合わせふたたび平和をとりもどした!こん
なうれしいことはない!わが息子もよっくやった!さあ、勇者どのをルーラシアまでお連
れするのじゃ!」


感動のサンブルグ城

王魂「わしは、サンブルグ王のたましいじゃ…。わしに話しかけるのは誰じゃ?」
王女「お父さまっ!私よ!王女です!」
王魂「気のせいか、なつかしい声が聞こえるような……。しかし、そんなはずは……ま、
まさか!見える!見えるぞ!おまえは王女、わが娘!」
王女「お、お父さまっ!」
王魂「おうおう、そのように立派なすがたになって……。そなたたちの働きは、たましい
となった、このわしにも感じることができた。本当によくやったな。これで何も思い残す
ことなく、この世を去れるわい」
王女「お父さま…私……」
王魂「悲しむでない。王女よ。お前はこんなに立派なことをなしとげたのだからな。それ
に力強い仲間もいるではないか!勇者どの。これからも王女のことをよろしくたのみます
ぞ。さあ、わしは行かなくては…。せっかく見えた天国への扉が閉じてしまうわい」
王女「お父さま。私、きっとサンブルグの城をたて直してみせます。だから…」
王魂「分かっとるよ。お前はわしの娘じゃ。がんばるのだぞ。わしは、いつも天国から見
守っておるからな。では、お別れじゃ。おお、見える見える…あれは、天国へのとびら。
ありがとうありがとう、どうか元気でな……。(成仏する)」
他魂「光がみえる……。あれは天国へのとびら。ありがとうありがとう……」


ルーラシア城そしてエンディングへ

ナレ「戻ってきたが、1階にも地下にも誰もいない……二階へ。そして上に行かずに下へ
回って住民に話しかける勇者」
娘 「ああ、王子さま!とうとう大神官ハーゴンをほろぼされたのですね!王子さまがこ
のお城から旅立たれるのをお見送りしたあの日が夢のようですわ。本当にうれしゅうござ
います!王子さま。よくぞ、ご無事で…うっうっ」
男 「いや~王子さまっ、おやりになりましたね!さすがは勇者ロトの血を引くお方だ!」
男 「あなたのような王子さまがいればわたしら国民も安心して暮らせます。本当にありが
とうございました!」
男 「今まではこんな時代に生まれたことをうらんでたけど…今はこの時代に生まれて本当
によかったと思ってます。ありがとうございました!」
大臣「勇者王子!よくぞご立派にお役目をはたされました!思えば勇者王子を旅立たせる時
王さまはどんなにつらいお気持ちだったことか!それが、今日こうして無事にもどられて…
このじいは…まことにうれしゅうございますぞ!」
神官「ただしき神はただしき者の味方なり!邪悪な神はほろびました。人々の幸せなほほえ
みが、この私にも見えるようです」
ナレ「王さまに横から話しかけると」
王様「なんじゃ、勇者。えんりょしとるのか?こんなところから、こそこそしないで、みな
の前で話しなさい」
ナレ「そして、階段に戻って降りてまた昇って前にすすみ、仲間に話しかける勇者」
王子「キミにはいろいろめいわくをかけたけど、おたがいよくやったよな。さあ、お父うえ
が待ってるぞ!早く行きなよ」
王女「なーに?照れるなんてあなたらしくないわよ。さあ、お父さまのところに行って。
かっこいい王子さま。うふふっ」

王様「王子、勇者よ!さすがわが息子!勇者ロトの血を引きし者!そなたのような息子をも
って、わしはほこらしいぞ!まことによくやった。どうやら、そろそろ新しい時代が始まる
時が来たようじゃな…。勇者王子!今こそ、おまえに王位をゆずろうぞ!ひきうけてくれる
な?」
ナレ「はい、いいえ、で答えてください」
勇者「いいえ、だ!俺はもっと遊びたいぞ。これからは遊び人になることにしよう」
王様「これ!わがままをいうでない!ひきうけてくれるな?」
ナレ「……と、勇者が【はい】と答えるまで延々と問答は続くのであった」
勇者「しようがねえなあ……。エンディングを見るためだぞ。はい!だあ!」
王様「そうか!よく決心した。みなの者も聞いたな!?ローレシアの新しい王のたんじょう
じゃ!さあ、サーマトリア王子もサンブルグ姫もこちらへ!」
ナレ「謹んで玉座の前に進み出る三人」
王様「これからも、3人でチカラを合わせ、平和を守ってくれい!」
一同「新しい王さま、ばんざーい!勇者王、ばんざーい!」

ナレ「晴れ晴れしいテーマ音楽とともに、エンディングがはじまる。花火が打ち上げられ
る」


こうしてロトの血を引きし若者たちにより、世界に再び平和がおとずれました。王子、王女
そして勇者王の名は、永遠に人々のあいだで、語りつがれてゆくことでしょう。


そして最後に、藤光之介作詞、すぎやまこういち作曲のエンディング曲『この道わが旅』が流れる中パレードが始まる。
名残惜しい中、スタッフロール&クレジットが表示されて、THE END

その他の町村の会話集、重要なポイントだけを(*^^)v


ベラヌール

翁 「お若いの。よくがんがりなさったのう。平和への道はけわしい。しかし、だからこ
そその先にある平和の大切さが、わかるのかもしれんな」
ナレ「ベラヌールの教会に戻りました」
神父「あなたがたはもしや、あのハーゴンをたおしておもどりになられたのでは!?ええ
わかりますとも!この空気のすがすがしさ!これはまさに邪悪な神がほろびさったあかし!
あなたがたのただしき心が世界に平和をもたらしたのです。あなたがたこそ、まことの勇
者ですぞ!」
兵士「おぬしたちのような、すごいヤツがいるとは……オレもまだまだ修行をしなくては
いけないな」
牧師「あなたがたのおかげで、再び平和がもどりました。どうもありがとうございました」
翁 「(セーブ翁)おお、まどかよ!そなたたちならやってくれると信じておった。これ
からも3人でチカラを合わせ、世界を守ってゆくのじゃぞ。さあ、王さまのもとへ!きっ
と、そなたたちの帰りを待っておいでじゃ」
町娘「ついにハーゴンをたおされたのですねっ!ええ、わかりますともっ。このおだやか
な風……。平和がもどったあかしですわ」
町娘「平和が来ただなんて、うそみたい!これからはまものたちにおそわれずに旅行とか
もできるのね。うれしーっ!」
宿屋「あなたがたのおかげで再び平和が戻りました。どうもありがとうございました!」
翁 「このトシになって、よもやこんなうれしい思いをさせてもらえるとは……。ありが
たいことじゃ。なんまんだぶなんまんだぶ……」
兵士「いなずまのけんは、約にたったか?(はい)くーっ…!オレもほしかったなあ
(いいえ)ほほう…武器になどたよらないというのか。ふむ、さすがはまことの勇者」
少年「今までは、こんな時代に生まれたことをうらんでいたけど…今は、この時代に生ま
れて本当によかったと思っています。ありがとうございました!」
福引「あなたがたこそ、まことの勇者です!これからも、どうぞごかつやくを」
預所「ありがとうございました!これからは安心して商売にせいが出せますよっ」
道具「あのハーゴンをやっつけちゃうなんて、信じられないわっ。あなたたちって本当に
強いのね!ステキよ」
武具「げっ!もしやあなたがたは、ハーゴンを倒されたという勇者さまたちではっ!?お
みそれしました!これからは、せんぱいと呼ばせて下さい。せんぱい!」
神父「あのハーゴンをたおすとは、とんでもないお方だ!どうもありがとうございまし
た!」
案内「わっ!英雄のお帰りだ!ようこそ水の都ベラヌールへ!」
看守「いや~こんな夢みたいなことが本当にあるんですね。人生もすてたもんじゃありま
せんなあ。わっはっはっ」
囚人「おぬしたち!やはり、ここまで来れただけのことはあったなっ!しかし、本当にあ
のハーゴンをたおしてしまうとは、おぬしたちはいったい?なんと、ルーラシア王子に、
サマートリア王子、サンブルグ王女となっ!では、あなたがたがあの伝説の勇者ロトの…
おお神よ!ささ、私などにかまわずお行きなさい。私ももうすぐここを出られるだろう。
ありがとうありがとう……」


ベルポイ

ナレ「あの少年はいない」
犬 「わんわんわん!」
町娘「ああ!あのハーゴンをたおせるお方たちがほんとうにいたなんて……夢みたいです
わ!どうもありがとうございました」
道具「ありがとうございました!これからは安心して商売にせいが出せますよっ」
翁 「このトシになって、よもやこんなうれしい思いをさせてもらえるとは……。ありが
たいことじゃ。なんまんだぶなんまんだぶ……」
勇者「ベラヌールのじじいと同じことをいっているな」
道具「おや、だんながた買いものですかい?さてはお国へのおみやげですね。でもうちに
は平和以上のおみやげはおいてませんぜさ」
勇者「牢屋のカギはもう売っていないのか?」
神父「邪悪な神は、ほろびました。これで人々もきっと救われることでしょう。あなたが
たのただしき心が世界に平和をもたらしたのです」
禿男「げっ!もしやあなたがたは、ハーゴンをたおされたという勇者さまたちではっ!?
おみそれしました!これからはせんぱいと呼ばせて下さい。せんぱい!」
勇者「もう牢屋のカギはさがさないのか?」
道具「あなたがたのおかげで、再び平和がもどりました。どうもありがとうございました」
預所「今まではこんな時代に生まれたことをうらんでたけど……今はこの時代に生まれて
本当によかったと思ってます。ありがとうございました!」
少年「わーい!ボク一人しかいなくなったと思ったら、みんなここにいたんだ!もう一人
ぼっちじゃないぞ。わーいわーい!」
宿屋「あんたたち、お手がらだったね!みんなは、きっといつまでもあんたたちのことを
忘れないよっ!」
宿人「あのハーゴンをやっつけちゃうなんて信じられないわっ。あなたたちって本当に強
いのね!ステキよ」
福引「ありがとうございました!これからは安心して商売にせいが出せますよっ」
牧師「ただしき神はただしき者の味方なり。あなたがたに神の祝福がありますよう……」
兵士「あのハーゴンをたおすとは、とんでもないお方だ!どうもありがとうございました」
就寝「むにゃむにゃ……それっ、ハーゴンをやっつけろ!ぐうぐう……」
牢番「あなたがたこそ、まことの勇者です!これからもどうぞごかつやくを」
囚人「あの大神官ハーゴンをたおしてしまうとは!いやいやたいしたもんじゃんわい」
ラゴス「キミたちって、すごい人たちだったんだね。見なおしちゃったよ!」


ザハンの村

恋娘「ルークが…私の恋人ルークが帰って来たんです!ああ、神さま!私は、なんとお礼
をいえばよいのでしょう!」
町娘「ああ!あのハーゴンをたおせるお方たちがほんとうにいたなんて……夢みたいです
わ!どうもありがとうございました」
主婦「今まではこんな時代に生まれたことをうらんでたけど…今は、この時代に生まれて
本当によかったと思ってます。ありがとうございました!」
少女「お兄ちゃんたち、ハーゴンをたおしたんでしょ!あたし、大きくなったらお兄ちゃ
んのおヨメさんにしてもらおうかな……」
ルーク「ぼくは、海でそうなんして記憶をうしなってしまし、ベルポイの町の神父さまにお
世話になっていました。でもとつぜん頭の中のきりがはれるように記憶をとりもどしたの
です!もし、あのままだったら大切な恋人をうしなってしまうところでした。これも、あ
なたがたのおかげかもしれません。ありがとうございました」
町娘「ああ!あのハーゴンをたおせるお方たちがほんとうにいたなんて……夢みたいです
わ!どうもありがとうございました」
町娘「きのうまで、あんなに荒れていた海がウソのようにおだやかですわ。きっと私の主
人も天国でよろこんでくれていると思います。ありがとうございました」
福引「今まではこんな時代に生まれたことをうらんでたけど…今は、この時代に生まれて
本当によかったと思ってます。ありがとうございました!」
少年「わーいわーい!勇者さまばんざい!」
犬 「わんわんわん!」
修女「邪悪な神はほろびました。これで人々もきっと救われるでしょう。あなたがたのた
だしき心が世界に平和をもたらしたのです」
翁 「えがった……。長生きして本当にえがった……」
宿屋「あなたがたのおかげで再び平和がもどりました。どうもありがとうございました」
宿人「いや~こんな夢みたいなことが本当にあるんですね。人生もすてたもんじゃありま
せんなあ。わっはっはっ」


大灯台最上階

兵士「見なさい、あのすみきった空を!邪神がほろび、世界までが生き返ったようだ……
あなたがたのおかげです。どうもありがとうございました」


海底の洞窟

兵士「なんと、世界が平和に!そのことを、こんな所まで知らせに来てくれるとは、あな
たがたはいったい……」
兵士「おぬしたちのようなすごいヤツがいるとは…オレもまだまだ修行をしなくてはいけ
ないな」


勇者の泉の洞窟

翁 「一人の勇者が伝説となり、その心を受けつぐ者が、また新たな伝説をつくる。勇者
どの!これからの時代は、そなたたちがきりひらいてゆくのじゃ」


サンペタの町

福引「あなたがたは、ただ者じゃないとは思ってましたが、まさか世界を救うとはっ!
これは、ささやかですが、私からのおくりものです。どうぞ受け取って下さい」
ナレ「勇者はふくびきけんをもらった!以降何枚でも福引券を貰えます」
翁 「おぬしたちなら必ずやると思っておった!実にあっぱれじゃ!これからも3人でチ
カラを合わせてがんばるのじゃぞい」


ルリザの町

兵士「王女さま!私は、サンブルグの兵士として、何もすることができませんでした。し
かし姫さまにお許しをいただけるなら、もう一度やり直したいと思います。どうかお願い
です!サンブルグ再建の時には、私にもお手伝いをさせて下さい!」
王女「もちろんよ。私一人じゃ何もできないもの、ありがとう」
兵士「ひ、姫さま……うっうっ」
子供「わーい!パパが帰って来たんだよ。わーいわーい!勇者さまばんざい!」
福引「さあさあ!こんなめでたい日には、福引きでもやらなきゃソンですよっ!ここは福
引き所です。福引きをいたしますか?」

以上です

冗談ドラゴンクエストⅢにつづく……かも知れない(*^^)v
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11

2020年3月 6日 (金)

冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・30

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・30

ナレ「おどろおどろしい音楽の流れる城内に突入した」
勇者「ふむ……。ここがパーゴンの根城か。バリアに囲まれている両側の通路は、いかに
も重要アイテムがありそうに見えるが、まやかしである……と、攻略本に書いてあるな」
王女「至る所に、人魂が浮遊していますね」
王子「魔物に倒された人々の怨念が籠ってそうです」
人魂「ここは、道具屋です。どんなご用でしょう……」
勇者「こいつは、道具屋だったんだろうな」
人魂「たびびとの宿にようこそ……」
王子「なんか……哀れですね」
人魂「ここはルーラシア城です……」
王女「勇者さんの城の住人だったのでしょうか?」
人魂「メラメラ……」
勇者「としか言わない奴もいるな。きっと原爆の爆心地にいた人みたいに、気が付いたら
死んでいたのだろう」
王女「玉座がありますね。人魂がいます、どこかの国の王様か侍従かしら」
勇者「聞いてみれば分かるかも」
ナレ「玉座前の人魂に話しかける勇者」
魔物「ケケケケ!騙されていればよいものを!見破ってしまうとは、可哀想な奴め!」
ナレ「デビルロードが二体現れた」
勇者「可哀そうなのはおまえだ!黙って人魂してれば成仏できたものを、地獄へ送ってや
るぜ」
ナレ「難なくデビルロードを倒して先に進む一行」
勇者「玉座の後ろのバリアーの先に進むぞ。王子、頼む」
王子「トラマナ!」
王女「隠し通路がありますね」
ナレ「バリアーと隠し扉を通った先には、十字架模様のある部屋だった」
王子「十字架のまん中にある文様の上で何か、邪心の像とかを使うのでは?」
王女「あたしがやってみます」
ナレ「王女はじゃしんのぞうを高くささげた」
勇者「おお!城の内部にワープしたのか?」
王子「そのようですね」
ナレ「少し歩いたところで、あくましんかんが現れた」
王女「これより先は、魔物というよりもハーゴンの直属の手下が相手のようです」
勇者「あくましんかんか……いかずちの杖を落としてくれたらラッキーなんだが。確率は
32分の1らしい。魔物がアイテムを落とす確率は2の累乗となっているのを知ってるか?」
王子「攻略本に載ってましたか?」
勇者「まあな」
ナレ「言ってるそばから、あくましんかん2体とはぐれメタルが現れた」
勇者「はぐれメタルだ!俺はメタルを攻撃する。王子は神官を魔法封じ、王女はイオナズ
ン攻撃だ。メタルは早逃げするかもだし、神官の攻撃で全滅するかもだが、倒せれば経験
値がっぽりだぞ。どうせ、死ぬ気の決死行でやってるんだからな」
ナレ「まもののむれをやっつけた。それぞれ12086ポイントの経験値をかくとく!それぞれ
1レベルアップした」
勇者「うまくいった!」

ナレ「四階に昇りました」
勇者「ここから先には階段を守る中ボスがいるらしいぞ」
王子「中ボスですか……」
王女「目の前に五階への階段があります」
勇者「よし、戦闘態勢で突撃する!」
ナレ「中ボスのアトラスが現れた」
勇者「げげげっ!攻撃力が半端ないし、しかも二回攻撃してきやがる」
王子「攻略本はなんと?」
勇者「そ、そうか見るの忘れてた」
王女「せっかく有り金はたいたのに、有効活用しないとダメですわ」
勇者「お、おお!俺が攻撃するから、おまえらは回復呪文の他は徹底防御……だそうだ」


ナレ「五階に昇りました」
勇者「ここの中ボスのババズも前回とおなじにな」
王女「分かりました。回復魔法以外は徹底防御ですね」
ナレ「ババズはザラキを唱えた。勇者が死んだ」
王女「ちょっとお、いきなり死なないでよ。ザオリク!!」
勇者「ふうっ。いきなりザラキとはな」
王子「僕たちは防御体制だったので、ザラキが利かなかったようです」
勇者「王女がザオリク覚えていたので助かったよ」
王女「どういたしまして。王子もとっくに覚えていましたけどね」

ナレ「六階に昇りました」
勇者「ここはベリアルだ。こいつも同様の戦法でいく」
王子「はい!」
ナレ「なんとか倒して、七階へと上がる」

王子「ここが最上階のようですね。フロア全面がバリアーで囲まれています。トラマナ掛
けますね」
勇者「頼む。お!フロアの中心の玉座にいるのがハーゴンだな」
王女「そのようですね」
ナレ「そしてついに、ハーゴンの前に到着したのだった」
勇者「おい!おまえがハーゴンか?」
ハゴン「誰じゃ?私の祈りを邪魔する者は?愚か者め!私を大神官パーゴンと知っての行い
か!?」
ナレ「はい、いいえ、答えてください」
勇者「いつもの通り、反対の返答、いいえだな」
ハゴン「では、覚えておくがよい。私が偉大なる神の使い、パーゴン様じゃ!」
勇者「で、はいだと?」
ハゴン「ならば許せぬ!おのれの愚かさを思い知るがよい!」
ナレ「ということで、どちらの返答でも戦闘に突入するのであった」
勇者「おいこら。だったら、はい・いいえを質問するな!」
ナレ「苦戦するも、何とかハーゴンを倒した」
ハゴン「お、おのれ、くちおしや……
このパーゴン様がお前らごときにやられるとは。しかし、私を倒してももはや世界を救え
まい!わが破壊の神シドーよ!今ここに生け贄を捧ぐ!ぐふっ!」
王子「危なかったですね。ギリギリでした」
王女「わたしはMP使い果たしまたわ」
勇者「帰るか。王子、リレミトできるか?」
王子「はい。リレミト!」
ナレ「しかし何も起こらなかった」
王女「どうなさったの?」
王女「呪文が利かないんです」
勇者「なんだと!ハーゴンを倒したのにか」
王子「はい」
勇者「しようがねえ。歩いて帰るか」
ナレ「と、一歩踏み出した途端」
勇者「げっ!いきなり目の前を炎に塞がれたぞ!!」
ナレ「炎を避けて通ろうとすると」
王子「またです。行く先に炎が?」
王女「だめです。完全に塞がれました」
ナレ「眩い閃光とともに、床に穴が開いて完全に封鎖された。そして……」
勇者「な、なんだよ!翼の生えた六本足の魔物が現れやがった」
ナレ「本当の最終ボス、『シドー』が現れた。しかし、ハーゴン戦でMPを使い果たした
一行には、新たなるボスに成す術がなかった」
勇者「死んだ!」
ナレ「気が付けば、いつものロンダルギアの祠に戻されていた。全員を全回復して」
勇者「もう一度チャレンジだ!ゲームを始めた以上、最期まで貫徹するのみだ!」
王子「ゲームなんて言わないでください。冒険ですよ、冒険!」
王女「そうですわよ。でも再チャレンジには同意です」
ナレ「ということで、再びハーゴンの神殿を昇り始める」
王女「前回よりは1レベル分アップしたので、ほんの少しですが余裕が出ています」
ナレ「四階まで昇ってきました」
王子「階段を守る中ボスはアトラスでしたね」
勇者「まだいるかな?」
ナレ「恐る恐る階段に来ると……」
王女「あら、出ませんわね」
王子「どうやら一度倒すと復活しないようですね」
勇者「ふむ、ということは残るババズもベリアルも出ないということか」
王女「ハーゴンはどうでしょうか?」
王子「一度は倒したはずですよね」
勇者「行ってみればわかるさ」
ナレ「慎重に進み続け、再びハーゴンの前へと歩み出たのであった」
王子「残念です。ちゃんと鎮座していました」
王女「たぶんシドーが復活させたのではないでしょうか」
勇者「城の主だけに、簡単には死なないようだな。もう一戦いくぞ!」
王子「はい。今度はMPもかなり残っています」
ナレ「まあまあ苦戦しながらもハーゴンを倒した」
勇者「さあ、シドー戦だ。回復全快よろしく」
王女「はい!」
ナレ「シドーとの戦いは、強烈な二回攻撃と全体攻撃呪文『イオナズン』に加え、激しい
炎攻撃でHP100~120の体力を奪う」
王女「私は、水の羽衣で炎は二分の一に軽減できますから、イオナズンの方が脅威です」
勇者「頑張るぞ~!!」
王子「おお!」
王女「はい!」
ナレ「パーティーは全滅しました……」
勇者「なんでやねん!!」
ナレ「再び、ロンダルギアの祠に戻されました」
王子「はげしい炎攻撃三連発で沈みましたね」
王女「ステータスの素早さで負けています。こちらよりも早く攻撃してくるので防戦一方
になるのが辛いです」
勇者「おお、攻略本によるとシドーの素早さは、【110】らしいぞ。俺は 95 だが、おまえ
らはどうだ?」
王子「自分は 108 です」
王女「私は 125 です」
勇者「それほど遅いというほどでもないよな。でもなんで先制ばかりされるのか?」
王子「ゲームクリーエイターの作為でしょう」
勇者「おまゆう!?」
王女「とにかくレベルが足りないと思います。もっと経験値を重ねましょう」
王子「そうですね。素早さも大事ですが、体力も重要です。一撃で半分以上HPを削られ
たら防戦一方は必至ですから」
勇者「レベルアップの早道は?」
王子「ハーゴンの神殿の三階には、はぐれメタルが出没しますから、二回攻撃できるはや
ぶさの剣を装備すれば」
勇者「うむ。その剣を装備できるのは、俺と王子だけか」
王女「メタルは必ず他の強力な魔物と一緒に出現するのが難点ですわ」
王子「私と勇者さんでメタルを叩き、王女にはイオナズン攻撃か回復呪文役に回るという
ことになりますね」
ナレ「それからレベルアップを重ね、頃合いよしとみて、何度目かの挑戦と敗北、さらな
る挑戦と諦めずに戦い。ついに最終局面に入ったのである」
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11

2020年3月 5日 (木)

冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・29

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・29

勇者「さあて、いよいよパーゴンの居城に向けて出発だ!ハンカチ持ったか?おやつは
300円分まで。バナナはおやつには入らないぞ」
王子「遠足ですか?」
王女「はいはい、分かりました」
勇者「バカにしたな。バナナだって、量子論を語るくらい高尚な問題なんだぞ。弁当の中
に入っていればオカズだが、間食すればおやつとみなされる。この弁当の中か外かという
命題について、シュレディンガーの猫、と同様でな難しいんだぞ」
王子「量子論ですか?」
王女「意外と博学ですね」
勇者「聞きかじったことを、言ってみただけだ」
ナレ「デビルロードが二匹現れた」
王子「攻略本に弱点は書いてありますか?」
勇者「今見ているよ……ええと」
王女「イオナズン!」
勇者「あ、こら!」
ナレ「デビルロードはメガンテを唱えた!勇者は砕け散った。全員死んでしまった」
僧侶「おお、勇者!死んでしまうとは、なさけない……そなたに、もういちどきかいを与
えよう。ふたたび、このようなことがないようにな。では、ゆけ!まどかよ!」
勇者「お……死んだのか?それも全滅とは……」
ナレ「勇者は生き返るものの、他の仲間は棺桶(死亡)状態だった」
勇者「おい、仲間を生き返させろ!」
僧侶「よくぞ来た勇者よ!わしは、そなたたちが来るのを待っておった!おお、神よ!伝
説の勇者ロトの子孫たちに光あれっ!(ピカピカ)」
ナレ「僧侶の呪文によって、全員が生き返ると同時に、HP・MPとも回復した」
王女「あれ?ここはどこ?」
王子「どうやらロンダルギアの祠のようですね」
勇者「そうだよ。所持金半分取られたぞ!」
王子「そこ?」
勇者「攻略本によるとだな……。デビルロードは、HPが少なくなるとメガンテを撃って
くるらしいぞ。マホトーンで呪文を封鎖して、イオナズンなどの最強魔法で一気に倒すし
かない。他の攻撃方法は、ベギラマ・火炎の息・甘い匂いの息などがある」
王女「申し訳ありません。あたしがイオナズン使ったものだから……」
王子「気にしないでください」
勇者「それはともかく、いつイオナズンを覚えた?」
王女「ロンダルギアの洞窟をさ迷っている時です」
勇者「よしよしヾ(・ω・`)時と場所を選んで使ってくれよな」
ナレ「ちなみにスマホ版などは、HP満タンでもメガンテ使ってくるようです」
ナレ「聳えそびえ立つ山々の裾野に広がるロンダルギアの雪原。強力な魔物を退治しなが
ら進軍する一行。やがて視界の中に、湖に囲まれたハーゴン神殿の荘厳な姿が現れた」
勇者「とかなんとか言いながらも、パーゴンの神殿に到着したぞ!」
ナレ「湖の中に鎮座する城に入ると……」
勇者「おりょ?ルーラシア城じゃないか?」
衛兵「ようこそ、ルーラシア城に!あっ、これは王子さま、お帰りなさいませ!」
勇者「ただいま……って、違うだろ」
町人「えっ?大神官パーゴンをたおしに来たですって?何をいうんです。ここはルーラシ
ア城ですよ。それに、パーゴンさまのようないい人をたおすだなんて……。ああ、おそろ
しい……。」
勇者「何を言うか!」
町娘「ああ、パーゴンさま……。すてき……。はっ、いけない!私ったらなんてことを
……ど、どうか。お忘れ下さいまし。身分ちがいの女のはかない思いなど……」
勇者「ならば、この俺としないか?」
扉翁「旅のとびらに入った者は、たちまち遠い所にはこばれまする。しかし、それも昔の
話。今は遠い所など行く必要はありませんわい。」
王子「その扉のお陰でザハンを発見できましたよね」
商人「サンブルグ城がパーゴンの軍団におそわれたというのは、デマだったようですね。
くわしい事は知りませんが、じつはただの火事だったとか……」
王女「生き証人がここにいますけど……」
修女「大神官パーゴンさまこそ、天が私たちにお与えになった救世主ですわ。さあ、勇者
さまもいっしょに、お祈りしましょう。大神官パーゴンさまに、神のごかごがありますよ
うに……」
神父「ただしき神は、ただしき者の味方なり!パーゴンさまを、信じる心を忘れずにいれ
ば、必ずや幸せになれましょうぞ!」
勇者「教会って、実のところ俺は生き返らせてくれる場所でしかないのだが。毒治療も呪
い解除も一度だってお願いしてないし」
商人「まよけのすずは、まものたちの呪文から身を守ります。なんでも眠らされたり、呪
文を封じこまれたりする事が、少なくなるとか。でも、パーゴンさまが、この世を治める
ことになれば、そんなものは必要なくなりますね。わっはっはっ」
王子「そういえば、魔除けの鈴は買っていませんね」
衛兵「あ、これは王子さま。宝物庫にご用ならどうぞご自由にお入り下さい。わがルーラ
シア王が、パーゴンさまの部下になられたおかげで、この国も安心ですよ」
勇者「そうは言っても、とっくに持ち去っているがな」
女 「こうして私たちがゆっくりデートを楽しめるのも、パーゴンさまおおかげですわ。
なんでも世界中の人々が、幸せになるために働くのが、パーゴンさまの夢だそうです。
この国にも、ずいぶんたくさんの寄付をして下さいましたのよ」
勇者「おい!おまえどこから入った。ここには衛兵しかいなかったはずだぞ」
ナレ「聞こえていません」
勇者「ふむ、地下牢に降りてみるか」
牢番「ここは、ろうやです。しかし、ごらんのとおり、今は悪さをするものはいなくなり
ました。これもパーゴンさまが、この国の平和のためにはたらきかけて下さったおかげで
すよ」
勇者「何を言うか!ここにいた悪魔神官は俺らが倒したからだぞ!」
王女「無駄ですね」
勇者「二階に上がるか」
衛兵「私は、自分がはずかしい!何も知らなかったとはいえ、あの大神官パーゴンどのを
たおそうなどと思っていたとは……」
勇者「おまえ首な!」
近衛「パーゴンさまの部下になられてから、王さまは本当に幸せそうで……。もし、勇者
さまがパーゴンさまとお会いすることがあったら、どうぞよろしくお伝え下さいませ」
勇者「おまえも首だ!!」
バニー「あん、王さまったら。私、もう飲めませんわっ。さあ、王さまがお飲みになって。
うふふふふっ」
勇者「おい、俺にも飲ませろよ」
バニー「あら、ステキな王子さま。さあ、私たちといっしょに飲みましょう」
勇者「どんどん、飲もうぜ!ガハハ」
バニー「私は、前の大臣にかわって、王さまにおつかえすることになった、ミリエラと申し
ます。こんな平和な世の中ですもの。王室を明るいふんい気にするためにやとわれたので
すわ。そうそう、私の踊りは、天下一品ですのよ。むずかしいおこごとをいう大臣よりも
気に入っていただけるんじゃありません?おほほほほっ」
勇者「確かにそうかも知れないな。しかし……。バニーガールなんていたか?」
王様「わっはっはっ!王子!よくぞ帰って来た!パーゴンどのを、ごかいしていたせいで、
そなたたちには、ずいぶん心配をかけたな。しかし、もう安心じゃ!パーゴンどのは、
じつに気持ちのいい人でな。わしも部下にしてもらったのだよ。わっはっはっ。そなたの
ことも、よくたのんでおいたからな。もう戦おうなどと、ばかげたことを考えるえないぞ」
勇者「ふむ……。それもいいかもな。いい加減戦いに明け暮れるのもバカらしくなってき
たぞ」
王子「勇者さん!毒気に煽られちゃだめですよ!!」
ナレ「王子は、ルビスのまもりをいだき天に祈った!どこからともなく美しい声が聞こえ
る……。」
天声「王子よ。だまされてはなりませぬ……。これらは、すべてまぼろし。さあ、しっか
りと目を開き、自分の目で見るのです……」
ナレ「王子が目を開くと、そこは禍々しい城の内部だった」
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2020年3月 4日 (水)

冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・28

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・28

ナレ「ベルポイに戻りました」
勇者「預かり所で全額降ろして、ベルポイで王子用の防具ミンクのコートを買ってと」
王子「あ、ありがとうございます」
勇者「ベラヌールに戻って。道具屋に売っているかな?」
道具「いらっしゃいませ!」
勇者「攻略本が欲しいんだが……」
道具「どちらのダンジョンでしょうか?」
勇者「ロンダルギアへの洞窟」
道具「さすがお客様、お目が高い。無限回廊とか、落とし穴満載の洞窟ですからね。攻略
本なしでは、クリアに何日何週間かかるか……ただ、ちょっとお高くなりますが?」
勇者「構わん。どうせこの先、Gを持っていても意味がないしな」
道具「くれぐれもご内密にお願いしますよ」
勇者「わかった!」
ナレ「勇者は攻略本を手に入れた……というのはジョークですよね?」
勇者「ま、いいじゃないか」
王子「……(いつものこと)」
王女「……(呆れている)」
勇者「そいじゃ、行きますか」
ナレ「再びロンダルギアの洞窟に戻ってきた」
勇者「この先は、行けるとこまで行って、全滅するまで戦い続けるからな。今までは、全
滅すると所持金半分持っていかれるから、MP少なくなったら安全策で引き返したけどな」
王子「それでいいんですか?」
王女「リーダーに従います」
勇者「攻略本によると、最強の剣である『いなずまのけん』があるらしいから、まずそれ
を取りに行くぞ!」
王子「攻略本ですか……」
王女「まあ、あっちこっち迷いながら進むよりは時間短縮にはなりますが……」
勇者「どうやら五階の落とし穴に落ちて、さらに落ちた所にあるらしい」
ナレ「二階の最初の無限回廊を抜けて五階に上がり、適当な落とし穴にワザと飛び込むと
四階の何もない空間に落ちる。さらに南西隅にある落とし穴に落ちた場所にある宝箱」
勇者「あったぞ、いなずまのけん!」
王子「おめでとうございます」
勇者「おうよ。他にも、ロトの鎧とか不思議な帽子もあるから取りに行こう!」
王女「そうですね。ハーゴンと戦う前に、十分な装備を整えることも大切ですね」
王子「レベルアップも兼ねてアイテム探しに専念するのですね」
勇者「そういうこと」
ナレ「勇者の方針のごとく、全滅と再挑戦を続け、強敵を薙ぎ払い、ついにロンダルギア
をクリアして、地上に出たのであった。そこはロンダルギアの地」
勇者「ふう……。何度全滅したかは忘れたが……。国境のトンネルを抜けるとそこは雪国
だった!」
王子「ほんとに真っ白な世界です」
王女「高い山脈に囲まれた高所盆地というところね」
王子「こういう高所盆地というのは、夜の寒冷化が半端ないんですよね」
勇者「どういうことだ?」
王子「平地に比べて山間部は、昼間はより温まり、夜間はより冷えるんです」
勇者「それで?」
王子「昼に暖められた空気は上空へ逃げますけど、夜に冷やされた空気は平地に降りてく
るんですけど、盆地で逃げ場がないから冷気は溜まる一方です。全国の最低気温記録を更
新するのは大抵高所盆地なんですよ。日高盆地とか甲府盆地とかね」
王女「そうですね。ここは標高が高いし、険しい山脈に囲まれていますから」
ナレ「筋肉系の勇者には、理系のことなど理解できなかった」
勇者「おいこら!なめるなよ。それくらいのことは分かるぞ。要するにカップいりのアイ
スクリームより、ジャイアントコーンアイスみたいに山盛りになってるアイクリームの方
が旨いってことだろ」
王女「……まあ、そういうことです(呆れて反論できない)」
勇者「しかし、この辺りは悪魔系の魔物がてんこ盛りだな。シルバーデビルのベギラマと
か、ブリザードのザラキ、ギガンテスの痛恨の一撃はたまらんなあ……」
王子「一面の雪で、どっちへ行けばいいか迷いますね」
王女「あ、あそこ!祠が見えますよ」
勇者「よし、魔物に気づかれないように、忍び足で急ぐぞ」
王女「その言葉、意味ありますか?」
王子「急ごうが急ぐまいが、エンカウント率は変わりませんけど」
勇者「まあ、とにかく。着いたぞおー!王子は死んじゃったけど」
王子「えええ!?僕、死んじゃってるんですか?」
勇者「ついさっき、ギガンテスに痛恨の一撃食らってな」
王子「そんなあ……気が付きませんでしたよ」
勇者「よくあるこだ。知らぬうちに浮遊霊になったってやつ。さっきから俺らの周りを飛
び回っている人魂がおまえだよ」
王子「そんなこと……自分じゃ分かりませんよ」
勇者「とにかく神官に話しかけるぞ」
神官「よくぞ来た、勇者よ!わしはそなたたちが来るのを待っておった!おお神よ!伝説
の勇者ロトの子孫たちに光あれっ!勇者が次のレベルに……」
ナレ「王子が生き返った」
勇者「なんと!ここではMPだけでなく、HPどころか死んだ者も一緒に回復してくれる
のか!!おまけに冒険の書にも記録してくれるし」
王子「ありがたいことです。生きた心地がしませんでした」
勇者「まあ、死んでいたからな。ということで、今後はこれまで以上に、全滅強行軍が便
利だな」
王子「だからといって、死ぬのはやはり嫌ですよ」
王女「同じくです」
勇者「なら、ここを拠点にレベルアップに励むしかないな」
王子「頑張ります!」
勇者「ところで、そこの旅の扉のまえに立つ女性は?」
修女「これは下の世界に戻る旅の扉。戻りたいならお入りください」
勇者「とか言って、(攻略本を見ながら)そこは一方通行だろが。冒険の書に記録する前
に、うっかり下に行くと戻れなくなるという罠だ」
王子「そうですよね。ここにこれるレベルなら、ルーラでどこへでも行けますからね。わ
ざわざ旅の扉を使う必要ありません」
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2020年3月 3日 (火)

冗談ドラゴンクエストII 冒険の書・27

冗談ドラゴンクエスト II 冒険の書・27

勇者「どうやら、最終局面に入ったようだな」
王女「と言いますと?」
王子「これまで得られた情報と、手に入れたアイテムから、ロンダルギアへ向かうことに
なりそうです」
王女「ロンダルギア?ハーゴンの一味が出入りしているとかいう所ですね。確かベルポイ
の町人が言ってました」
勇者「そこへはどうやって行く?」
王子「ベラヌールの教会の奥に入った場所で、叱られたでしょ。たぶんそこですよ」
勇者「ああ、炎が通せんぼしていたな」
王子「炎じゃなくて人魂ですよ」
ナレ「ということで、ベラヌールへと舞い戻ってきた一行だった」
王子「まだ話を聞いていない人がいました」
勇者「だれだ?」
王子「牢屋に入れられている人です。バリアーも張られていましたしね」
囚人「おお!ここまで来られる奴がいたとは!あんたなら左に見える旅の扉へも入ってゆ
けるだろう。そして、たどり着いた場所こそがロンダルキアへ通じるただひとつの道!だ
れもこのオレの話を信じず、オレはこんなことになってしまったが……もしオレを信じて
くれるなら、ほこらの出口を探すことだ」
王女「やはり、情報は間違ってませんでしたね」
勇者「教会で一応セーブしてもらって……行くぞ!ロンダルギアへ」
ナレ「旅の扉を通って、以前通行阻止された山脈の谷間へと出た」
勇者「お、相変わらず通せんぼしているな」
人魂「…勇者の子孫よ。どこへ行こうというのか?おお…これでついに、憎きハーゴンの
もとへ…。この先の沼で像を天にかかげよ。さすれば道は開かれる。たのもしき勇者の子
孫よ!力をあわせ、悪をたおしてくれ。あとは…まかせたぞ。」
ナレ「通せんぼしていた人魂は消えて、道が開かれた」
勇者「よし、行くとするか」
ナレ「山脈の谷間、盆地の中を進んでいくと行き止まりの沼地に出た」
王女「ここで、邪心の像を使いなさいということですね」
勇者「よし、邪心の像よ!」
ナレ「……」
勇者「何も起こらないぞ」
王女「沼の淵にいるからじゃないですか?中に入らないとダメ?」
勇者「毒のダメージを受けるじゃないか」
王子「トラマナの呪文掛けますから、大丈夫ですよ」
勇者「これからの長丁場に、呪文のMPは大切にしなくちゃならんのだが……」
王女「毒のダメージを回復させるMPの方が多くなりそうですが」
勇者「分かったよ。トラマナを頼む」
王子「はい。トラマナ!」
ナレ「ロンダルギアの洞窟へ突入する」
勇者「入ってはみたものの、ここも階段だらけだな」
王子「複雑過ぎて、片手壁沿いによるダンジョンクリアも無理そうです」
王女「言っているそばから、モンスターです!」
ナレ「ドラゴンが3匹現れた」
勇者「いきなりかよ!参ったな……はやいとこ、いなずまのけん、ロトのよろいを手に入
れんとアカンな」
王子「そのアイテムがあるのを、どうして知っているのですか?」
勇者「ファミコン版で経験済みだ」
王女「ファミ……って、なんですか?」
王子「いや、気にしないでいいです。忘れてください」
王女「???」
勇者「しかし、ターンバトルのドラクエはいいな。魔物が目の前にいるというのに、こち
らがコマンド入力するまで、じっと待ってくれているのだから。だからこうやって会話が
できる」
王子「たまに先制攻撃されますけどね」
王女「話してばかりいないで、バトルに専念しましょうよ」
勇者「そうだったな。ではいくとするか」
ナレ「攻撃開始する一行」
勇者「やった!ドラゴンを倒したぜ!!」
ナレ「ドラゴンは、はかいのつるぎを落とした」
王子「こ、これは……最強の剣なるも呪われているという」
勇者「しかし、どうやって所持していたのだろうな」
王女「飲み込んでいたのでは?」
勇者「そうか!(ポンと拳で掌を叩いて)天叢雲剣アメノムラクモノツルギだったのか!!」
王子「それはヤマタノオロチ伝説の剣ですが……」
勇者「まあいいじゃないか。先に進むぞ」
ナレ「と、一歩進んだ途端」
勇者「あ!」
ナレ「落とし穴に落ちた」
勇者「ふむ……。落ちてもダメージがないのだけが取り柄だな」
王子「何もないですね。上に上がりましょう」
ナレ「ちなみに、FC版では、ここの宝箱に命の紋章があり、一旦出て『ルビスのまもり』
を得るために精霊の祠へ向かうのが正規ルートになります」
勇者「ということらしいので、一旦町に戻ろう。せっかく手に入れた、はかいのつるぎを
預かり所に入れよう。コレクションとしてな」
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